子どもが頻繁に黒い絵を描くと、親として少し不安になることもありますよね。黒い色は暗い印象を与えるため、何か心配なことがあるのではないかと考えてしまいます。しかし、黒い絵を描くこと自体が必ずしもネガティブな心理状態を示しているわけではありません。まずは、どのような背景があるのか、しっかりと理解することが大切です。
黒い絵を描く子どもの心理
黒い色を好んで使う子どもにはいくつかの理由が考えられます。子どもが強い感情を持っている時や、表現の手段として特定の色を選んでいる場合があります。また、黒という色はコントラストがはっきりしており、他の色と比べて力強い表現ができるため、ただ単に「カッコいい」や「目立つ」などの理由で選ばれている可能性もあります。特に、絵がうまい子どもは、自分の作品を強く印象づけたいという願望がある場合、あえて黒を使っていることも。小学生のAくんは黒と赤の絵ばかり描いていましたが、アートセラピーのセッションで“黒が好きなだけ”と判明。好きな色を制限せず、自由に描かせたら、徐々に色のバリエーションが増えました。

ただし、次のようなケースも考えられます。
- ストレスや不安を抱えている:学校や家庭でのプレッシャーや、感情を上手く表現できない状況で、黒を使うことがあります。
- 自己主張の一環:思春期に向かう過程で、個性を表現したい気持ちから、あえて強い色や暗い色を選ぶこともあります。
✅ 色彩心理学の観点から
- 黒の心理的意味とは?
- 「黒は“防御・自立・力強さ”を象徴する色です。子どもが黒を多く使うのは、単に“かっこいい”と思っている場合もあれば、何らかのストレスを抱えている可能性も。」
- 年齢別の特徴
- 2~4歳:色にこだわりが出始める時期。「黒が好き!」と純粋な好みで使うことも。
- 5~7歳:ストーリー性のある絵を描くようになり、色の使い方に意味が出てくる。
- 8歳以上:心理的背景がより反映されやすくなる。
子どもが黒色を好むことは、独立心や自己主張の表れであり、創造性の高さと関連している可能性があります。黒は他人からの影響を受けにくい精神性を示し、独自の路線を突き進む傾向を持つとされています。また、黒を好む人は個性的で独自のセンスを持ち、負けず嫌いな性格であるとも言われています。
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ほかの色もご紹介しておきますね。
色の心理的意味一覧
色 | 心理的意味 | 子どもが多く使うときの心理状態 |
---|---|---|
🟥 赤 | エネルギー・情熱・自己主張 | 活発で元気いっぱい / 興奮・怒り・イライラ |
🟧 オレンジ | 社交性・楽しさ・好奇心 | 明るく社交的 / 楽しいことが好き |
🟨 黄 | 希望・好奇心・知性 | 創造的で新しいことに興味 / 不安を感じることも |
🟩 緑 | 安心・調和・癒し | 穏やかでリラックス / 平和を求める気持ち |
🟦 青 | 冷静・思慮深さ・信頼 | 落ち着いている / 集中・内向的な傾向 |
🟪 紫 | 想像力・神秘・個性 | 芸術的な感性が豊か / 特別感を求める |
⬜ 白 | 純粋・新しいスタート・完璧主義 | 清潔感やシンプルさを好む / 気持ちをリセットしたい |
⬛ 黒 | 防御・自立・力強さ | かっこいいと感じる / ストレスや不安を抱えている可能性 |
🌸 ピンク | 愛情・優しさ・安心感 | 穏やかで安心 / 愛情を求めている |
黒い絵を頻繁に描くとき、親ができるサポート方法
まず第一に、子どもの描いた黒い絵に対して過度に反応しないことが大切です。「どうして黒を使っているの?」と否定的に尋ねるよりも、興味を持って作品について話し合う姿勢が良いでしょう。たとえば、「この部分、とても力強い表現だね。何を描いているのかな?」と優しく声をかけてみると、子どもが何を考えているのかを自然に知ることができます。会話を通じて、絵がうまいと感じるポイントを褒めることで、子どもの自己肯定感を育むのも良いでしょう。
もし、子どもがストレスや不安を感じているようであれば、無理にその問題を聞き出そうとするのではなく、話しやすい環境を作ることが大切です。親子のコミュニケーションを大切にし、何か心配ごとがあればすぐに話せる関係性を築くことが、最大のサポートになります。
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子どもの絵に関する心配Q&A
子どもの絵に関するQ&A
質問 | 回答 |
---|---|
子どもの絵にいつも同じものばかり描かれているけど、問題ない? | お気に入りのキャラクターや特定のモチーフを繰り返し描くのは、興味関心が強い証拠です。成長とともに描くものも変化していくので、あたたかく見守りましょう。 |
子どもが自分を小さく描いたり、暗い色ばかり使うのが気になる… | 自己表現の一つとして、時期によってはそういう絵を描くこともあります。日常生活で自信を失っていないか、気持ちを話せる環境があるかを意識してみましょう。 |
子どもの絵が乱暴なタッチで、殴り書きのように見えるけど大丈夫? | 子どもは感情を絵で発散することがあります。強い筆圧や荒々しい線が続く場合は、ストレスや疲れがないか、話を聞いてみるのもよいでしょう。 |
顔のない人ばかり描くのは問題? | 幼児期では顔を描かないのは珍しくありません。ただ、小学生以降でずっと顔を省略する場合、人間関係に不安を感じている可能性も。無理に指摘せず、普段の様子を見守りながら、安心して話せる環境を整えましょう。 |
どんな絵にも子どもなりの理由があるので、「どんな気持ちで描いたの?」と優しく聞いてみることが大切です。
第三者の協力が必要な場合
親が一人で対処するのが難しいと感じた場合、第三者の協力を得る選択肢もあります。次のような専門家やサポートが考えられます。
- 学校の先生やスクールカウンセラー
子どもの学校生活におけるストレスや不安について、先生に相談するとよいです。こんなことで、と思わず、気軽に聞いてみると良いですよ。学校での様子を知ることができ、適切なサポートを受けることができます。また、スクールカウンセラーは子どもの心理面でのサポートを専門としていますので、子どもが抱える問題に寄り添い、解決に向けた手助けをしてくれます。 - 子ども心理カウンセラーや臨床心理士
子どもの描く絵には心理的なサインが含まれていることもあります。専門家に相談することで、絵の中に表れた感情や思いを深く理解し、適切なアプローチを見つけることができます。 - アートセラピー
絵を描くこと自体が子どもにとってのセラピーとなることもあります。アートセラピストは、子どもが表現したい感情を引き出し、ストレスや不安を軽減するサポートを行います。楽しみながら子どもの感情を理解する方法として、アートセラピーは非常に有効です。アートセラピー資格取得講座
黒い絵に対して心配すべきサイン
黒い絵を描くことが常に問題ではないとはいえ、次のような場合は注意が必要です。
- 暴力的なシーンや、明らかに不安感を示す描写が頻繁にある場合
- 同じテーマやモチーフばかりを繰り返し描く
- 子ども自身が明らかに情緒不安定な状態である場合
これらの兆候が見られたら、早めに専門家に相談し、子どもの心理的なサポートを検討することが大切です。黒い絵を描くことは、子どもが自分の感情を表現する方法の一つです。親としての理解とサポート、そして必要な時には専門家の助けを借りることで、子どもの健全な成長を支えていきましょう。
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