
「うちの子、あんまり絵を描かない…大丈夫?」そんなふうに心配している親御さんへ。実は、お絵描きや工作が苦手な子でも、その子なりの得意なことが必ずあります!今回は、絵をあまり描かない子の個性をどう伸ばせばいいのか、どんなサポートができるのかをお話しします。
1. 「お絵描きが苦手なのは個性のひとつ!」
子どもの世界には、絵を描くのが好きな子もいれば、体を動かすほうが好きな子、物語を考えるのが得意な子など、さまざまなタイプがいます。例えば… じっくり考えてから行動するタイプ
体を動かすのが好きなアクティブタイプ
言葉や音に興味を持つタイプ
「みんなが好きなこと=うちの子も好き」とは限りません。無理に絵を描かせるのではなく、その子が何を楽しんでいるのかを観察してみましょう!

お絵描きが苦手なことは、子どもの発達段階における個性の表れです。
- 発達段階と自己表現: 発達心理学者のデボラ・ケネディ教授によると、自己表現は子どもの発達において非常に重要な役割を果たします。特に幼少期は、感情を表現する手段として絵を描くことが自然に結びつきますが、すべての子どもが絵を描くことで自分を表現するわけではありません。ケネディ教授の研究では、子どもは言語や身体動作、音楽など異なる方法で自己表現を行うことがあり、これが「個性」として捉えられるべきだとしています。
- 絵を描くことの発達的意義: 絵を描くことは、感情の整理や認知の発達につながる重要な活動ですが、絵を描かない子どもはその分、他の方法で自己表現をしています。たとえば、身体表現や音楽などがその子にとって重要な手段である可能性があります。絵を描かないからといって創造性が欠けているわけではないのです。
2. 「絵以外にも才能はたくさん!」
お絵描きが苦手な子どもにも、他の分野で高い能力を発揮することが多いです。では「絵以外の才能」にはどのようなものがあるのでしょうか。「お絵描きが苦手=クリエイティブじゃない」わけではありません。
・音楽が好きでリズムをとるのが得意
・ お話を考えたり、本を読むのが好き⇒子どもが大喜び!おすすめ絵本10選
・ ブロック遊びやパズルに夢中

こうした遊びの中にも、創造力や想像力が育まれています。
「この子はどんなことにワクワクしてるんだろう?」と意識して観察すると、意外な才能を発見できるかもしれません。
- ハワード・ガードナーの多重知能理論: ハワード・ガードナーの多重知能理論によると、知能は一種類ではなく、言語的知能、論理数学的知能、音楽的知能、身体運動的知能、空間的知能、対人関係的知能、内省的知能、自然主義的知能など、多様な形で存在します。絵を描くことが苦手な子どもでも、他の知能(例えば、音楽的知能や身体運動的知能)が強いことがあります。この考え方に基づいて、音楽や運動、言葉に関連する活動を通して創造性を育むことをおすすめします。
- 実際の教育現場の事例: 例えば、音楽の才能を伸ばすために、リズムを取る遊びや楽器に触れる機会を増やしたり、体育の授業や運動遊びでは、身体的知能を活かして子どもが楽しみながら学べる環境を作ったり。また、ストーリーテリングや読書も言語的知能を育む手段となります。これらの活動を通して子どもは創造的な思考を培うことができます。
3. 「親ができるサポートは?」
「うちの子、絵を描かないから大丈夫かな?」と不安になったとき、親ができることは…
無理に描かせようとしない
「絵を描かないとダメ!」と決めつけない
興味を持っていることを伸ばしてあげる
また、興味を広げるために、 「一緒に描いてみようか?」と軽く誘ってみる
画集やイラストの本を見せてみる
工作や粘土など、違う表現方法を試してみる⇒
造形遊びをもっと楽しむための環境作りと指導方法

無理に「好きにならせよう」とするのではなく、「試しにやってみよう!」くらいの気持ちで、楽しい体験を増やしてあげるのがポイントです。
対処法 | 内容 |
---|---|
子どもが苦手な理由を理解する |
– 自信の欠如(他の子と比べる) – 感覚過敏(色やテクスチャーに敏感) – 創造力の違い(他の方法で表現) – プレッシャー(親や教師の期待) |
無理に描かせない |
– 他の表現方法(粘土遊びや工作)を提案 – 絵を描くことを義務にしない |
安心できる環境を作る |
– リラックスできる空間(音楽や照明) – 完成度よりも過程を褒める(ポジティブなフィードバック) |
少しずつ慣れさせる |
– 遊びの一環として絵を描く機会を提供 – 簡単なテーマ(好きな動物や色)から始める |
自信をつけるためのサポート |
– 他の子と比べず、自分のペースで進める – 小さな成功体験を積ませる(できた瞬間を大切に) |
他の方法で創造性を発揮させる |
– 音楽やリズムを使った遊び – ストーリーテリングで物語を作る |
親がどのようにして子どもの創造性を引き出すサポートを行うかについて、心理学的な理論に基づいた具体的な方法を紹介します。
- 動機付けの理論(自己決定理論): 自己決定理論(Self-Determination Theory, SDT)は、子どもが興味を持って自ら進んで行動するためには、自律性、関係性、能力感が重要だとしています。子どもが絵を描くことに興味を持たせるためには、無理に描かせるのではなく、子どもが自分からやりたくなるような環境を整えることが重要です。親が「一緒にやってみよう」と軽く誘い、子どもの意欲に寄り添うことが大切です。
- 無理に描かせない: 子どもが絵を描かない理由に耳を傾け、その気持ちを尊重することも大切です。例えば、「絵を描きたくない理由」を理解し、親自身が無理に描かせるのではなく、興味を持っている別の活動を一緒に楽しむことが効果的です。親の言葉掛けや行動が、子どもの自信を育むための大きな支えになります。
- 子どもの自信を育む方法: 子どもの小さな成功をたくさんほめましょう。子どもの自己肯定感を高める助けになります。子どもが自分に自信を持ち、創造的な活動に積極的に取り組む意欲につながります。例えば、絵を描かなくても、他の方法で得意なことを伸ばす場を作ってあげるのです。
「子どもの共感力を伸ばす!今すぐ試せる具体的アプローチ10選」
4. もし発達の不安があるなら?
「絵を描かない」こと自体が問題になることはほとんどありません。ただし、 何をしても興味を示さない
指先を使う遊びを極端に嫌がる
言葉やコミュニケーションが極端に少ない
など、気になることがあれば、発達の専門家に相談してみるのも一つの手です。
まとめ

絵を描くことが苦手な子どもに対して、親ができる最も大切なサポートは、子どもの個性を尊重し、その特性に合わせたサポートを行うことです。
お絵描きが苦手な子も大丈夫!大切なのは、「この子はこのままでいいんだ!」と親が安心すること。そして、得意なことを見つけて、それを伸ばしてあげること。お子さんが笑顔で楽しめることを、親として一緒に見つけていきましょう
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100 thoughts on “お絵描きが苦手な子どもに必要なサポートとは?発達心理学に基づいた親の接し方”