子どものお絵描きに隠された「心の声」を探ろう!
子どもが描く絵には、色や形、人物の配置などに、その時々の気持ちが映し出されます。特に「家族」の絵は、愛情・不安・安心感といったサインの宝庫です。
例えば、お母さんが大きく描かれているとしたら、それは「お母さんが一番大切」と感じているサインかもしれませんし、家族全員が手をつないで描かれていれば、「みんなで一緒にいると安心」と感じている証拠です。
絵は言葉にならない心のメッセージ。今回は、子どもが描く家族の絵から読み解ける心理状態を深掘りしてみましょう。お子さんの絵を見たとき、「この絵、何か伝えたいことがあるのかな?」と感じたことはありませんか?そのサインを見逃さず、心の変化に寄り添うためのヒントをお伝えします。
子どもが描く家族の絵で見えてくる心のサイン

1. 自分が小さく描かれている場合
子どもが自分を小さく描いたとき、「自信のなさ」や「自分は目立たない存在」と感じている可能性があります。特に新しい環境(入園・進級など)や、兄弟が生まれたあとによく見られる描写です。
- 心理的背景:自信の低下/不安/自己評価の低さ
- 考えられる状況:環境の変化/兄弟との比較
- 例: Aちゃん(6歳)は、お母さんとお父さんを大きく描いたのに、自分はとても小さく描きました。入学したばかりで、まだ教室に慣れていない様子がうかがえます。

2. お母さんが大きく描かれている場合
子どもが「お母さんを大きく描く」のは、お母さんを「とても大切な存在」として感じている証拠。強い愛着や安心感がある場合に多いです。ただし依存が強くなりすぎているサインのこともあります。
- 心理的背景:愛着/安心感/依存
- 考えられる状況:お母さんと一緒に過ごす時間が多い
- 例: Cちゃん(5歳)はお母さんを一番大きく描きました。普段から「ママと一緒がいい!」と言って離れたがらない様子があります。

3. お父さんが大きく描かれている場合
子どもが大きく描いたとき、そこには「尊敬や憧れ」の気持ちが隠れていることがあります。お父さんを「家族を守るヒーロー」として見ている場合が多いです。
- 心理的背景:尊敬/憧れ
- 考えられる状況:お父さんとの活動が増えた/注目されたい願望が強い
- 例: Bちゃん(7歳)は、お父さんを家族の中で一番大きく描きました。最近キャンプへ行き、「パパはすごい!」と話していました。
逆にお父さんが描かれないこともあります。参考リンク:パパがいない!?

4. 兄弟が小さい場合
兄弟が小さく描かれているときは、「自分はもっと注目されたい」という気持ちがあるかもしれません。赤ちゃん誕生の直後や、競争心が強いときに表れやすい特徴です。
- 心理的背景:嫉妬/競争心/不満
- 考えられる状況:新しい兄弟ができた/両親の注意を引きたい
- 参考リンク:兄弟が生まれたときの絵の変化

5. 家族の誰かがいない絵
家族の一員が描かれていないとき、その人物に「距離」や「不満」を感じている場合があります。離婚や別居といった家庭の変化、または関係悪化が背景にあるケースも。
- 心理的背景:距離感/不満/疎外感
- 考えられる状況:家族の一員と距離を感じている/家族内でのトラブル

6. 誰かが極端に大きい・小さい場合
家族の中で、ある人物だけが極端に大きく/小さく描かれている場合、その人との関係に特別な感情を抱いているサインです。好意や尊敬だけでなく、恐れや不安が表れていることもあります。
- 心理的背景:強い尊敬/憧れ/恐怖/不安
- 考えられる状況:家庭内で特に影響力のある人物がいる
- 例: Dくん(6歳)はお姉ちゃんをとても大きく描きました。普段から「お姉ちゃんの言うことを聞かないと!」と話しているそうです。
まとめ:子どもの絵から読み取れる心理のポイント
子どもの描く家族の絵は、単なる絵ではなく、心の中のサインの宝庫です。色や大きさ、配置、描かれている人物の有無などを観察することで、子どもの気持ちや家庭内での関係性が見えてきます。
- 自分が小さく描かれる → 自信のなさや不安のサイン
- お母さんが大きく描かれる → 強い愛着や安心感を示す
- お父さんが大きく描かれる → 尊敬や憧れ、注目されたい気持ち
- 兄弟が小さい → 嫉妬心や競争心、注目を求める気持ち
- 家族の誰かが描かれない → 距離感や疎外感、家庭内の変化への反応
- 誰かが極端に大きい/小さい → 特定の人物への強い感情(尊敬・恐怖・不安など)
子どもの絵は言葉にできない想いや気持ちを映し出す鏡です。絵を通して子どもに寄り添い、気持ちを理解するきっかけにしてみてください。
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