
子どもの絵に現れる季節や天候の表現と心理的関連性
子どもが描く絵には、そのときの気持ちや考えがたくさん詰まっています。特に、季節や天候の描写は心理状態と深く結びついていることが多いのです。
「うちの子、最近ずっと雨の絵ばかり描くけど、大丈夫かな?」
「晴れた空やお花の絵が多いけど、どんな気持ちの表れ?」
こんな疑問を持つ親御さんもいるのではないでしょうか? この記事では、子どもの絵に表れる季節や天候と心理的な関連性を解説しながら、親ができるサポートについてもお伝えします。
【晴れ】明るく前向きな気持ち
晴れた空や太陽を大きく描く子は、基本的にポジティブな気持ちであることが多いです。

楽しい出来事があったとき
自信があるとき
安心できる環境にいるとき
特に、家族や友達との楽しい思い出があると、太陽や青空を大きく描くことがよくあります。
親ができること
「明るい色を使っているね!楽しいことがあったの?」と声をかけると、子どもが自分の気持ちを話しやすくなります。
「子どもが雨の絵ばかり描く心理とは?
雨やどんよりした空を描くとき、子どもは何か不安やストレスを感じている可能性があります。

怒られたあと
友達とのトラブルがあったとき
環境の変化に戸惑っているとき
ただし、雨の絵が好きな子もいます。雨の日の静けさや、しとしと降る様子が落ち着くと感じる子もいるので、全てをネガティブに捉える必要はありません。5歳のAちゃんは、最近毎日雨の絵ばかり描いていました。お母さんが『雨の絵が多いね、何かあったの?』と優しく尋ねると、『幼稚園でお友達とけんかしちゃったの』と話してくれました。実は、Aちゃんにとって雨は“悲しい気持ち”を表す手段だったのです。
親ができること
「最近雨の絵が多いね。何かあった?」とさりげなく聞いてみましょう。無理に深掘りせず、安心できる環境を作ることが大切です。
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【雪】特別な気持ちや憧れ
雪の絵をよく描く子は、何か特別な思いを抱いていることが多いです。

冬のイベントが楽しみ
落ち着いた気持ちで過ごしたい
ひとりの時間を大切にしたい
雪の結晶や雪だるまを細かく描く子は、観察力が高かったり、集中して物事に取り組むのが好きなタイプかもしれません。 親ができること 「雪のキラキラした感じが素敵だね!」と、表現を褒めることで創造力を伸ばせます。
【秋】変化に敏感なサイン
秋の風景を描く子は、心の中で何かの変化を感じているかもしれません。

新学期や進級など、環境の変化
何かを成し遂げた達成感
少しセンチメンタルな気持ち
秋の紅葉を丁寧に描く子は、細かい変化に気づきやすい繊細な性格かもしれません。 親ができること 「この葉っぱの色、きれいだね!よく見てるね!」と感性を認めてあげましょう。
【春】新しいスタートや希望
春の花や桜を描くときは、新しいことへのワクワク感が表れていることが多いです。

楽しみな予定がある
新しい環境に期待している
幸せな気持ちでいる
ただし、春の絵でも寂しそうな色合いの場合、新しい環境に対する不安が隠れていることも。 親ができること
「春の絵は元気が出るね!どんなことが楽しみなの?」と前向きな会話を促してみましょう。
「絵が小さい子どもの心理とは?色と大きさで読み解く心のサイン」
子どもの絵と心理の関係を深掘り!年齢別の特徴と親のサポート方法
子どもが描く絵には、そのときの気持ちや成長段階が反映されています。年齢によってどのような絵を描くのか、また色やモチーフの選び方が心理状態とどのように関係しているのかを解説します。
1. 幼児期と小学生では違う?子どもの絵の発達段階
3歳〜4歳:好きなものをそのまま描く
この時期の子どもは、自分の好きなものを自由に描く傾向があります。例えば、好きなキャラクターや動物、食べ物を色とりどりに表現することが多いです。
5歳〜6歳:気持ちや出来事を絵で表現し始める
この時期になると、絵の中に自分の気持ちを込めるようになります。家族の絵を描くときに特定の人物が大きくなったり、小さくなったりするのも心理的なサインのひとつです。
小学生:物語性のある絵を描くようになる
ストーリーのある絵を描くようになり、絵本のような展開が見られます。友達や学校での出来事を描くことも増え、自己表現がより豊かになります。
2. 子どもの心理学的視点
天候や色が心理状態を表す理由
例えば、雨の絵を好む子は、不安やストレスを抱えている場合がある一方、雨音やしっとりした雰囲気に安心感を覚えている可能性もあります。子どもは自分の気持ちを言葉で表現するのが難しいため、絵を通して気持ちを表すことがあります。描かれる天候や風景、色彩に注目すると、子どもの内面を知る手がかりになるかもしれません。

色の影響と心理状態
色の選び方にも子どもの心理が反映されることがあります。
- 青やグレーを多用する子ども:落ち着いた性格のことが多い
- 赤やオレンジをよく使う子ども:エネルギッシュで活発なことが多い
- 長期間暗い色ばかり使う場合:何か心に抱えている可能性も
特定の色を極端に好む時期があるのは珍しくありませんが、長期間続く場合は、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
3. 親ができる声かけの具体例
子どもが気持ちを話しやすくするための声かけ例
NG例:
- 「なんでこんな暗い絵ばかり描くの?」 → プレッシャーを与える
OK例:
- 「この雨はどんな気持ちの雨なの?」 → 子どもの気持ちを引き出す
絵の内容を批判するのではなく、子どもの気持ちを尊重しながら話を聞くことが大切です。
注意が必要な場合と専門家に相談すべきサイン
以下のようなサインが長期間見られる場合は、児童心理の専門家に相談するのも選択肢のひとつです。
- 黒や灰色ばかり使う
- 同じ絵ばかり描く
- 表情が暗くなったり、話すことが減った
子どもが安心して表現できる環境を整えることが大切です。
まとめ 
子どもの絵に表れる季節や天候は、心の中の気持ちを映し出す大切なサインです。
晴れ
→ 楽しい・前向き
雨
→ 不安・モヤモヤ
雪
→ 特別な気持ち・集中力
秋
→ 変化に敏感・繊細
春
→ 期待・新しい気持ち
子どものアートの才能を伸ばすためにできること。こんなことを✓してみましょう。
子どもがどんなテーマを描いているか観察する
色の使い方や描く順番に注目する
好きな絵を描く時間を増やすための環境を整える
絵の解説を求めるのではなく、「楽しんでいるか」を大切にする
子どもの絵は、ただの遊びではなく心の声を映し出す大切な表現手段です。絵を通して子どもの気持ちを理解し、安心して表現できる環境を整えていきましょう!
もちろん、全ての子どもに当てはまるわけではありませんが、ちょっとしたヒントになります。子どもがどんな気持ちで絵を描いているのか、そっと寄り添ってあげるだけで、心の声を聞きやすくなります。
「この絵、どんなことを考えながら描いたの?」そんな一言をきっかけに、子どもとの会話を楽しんでみてくださいね
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