共感育児ってどんな育児?長所と気を付けたいポイントを解説!
最近よく耳にする「共感育児」。この育児法は、子どもの感情や気持ちに寄り添うことを大切にし、親子の絆を深めるとされています。でも、具体的にどうすればいいのか、何に気を付けたらいいのか迷う方も多いのではないでしょうか?今回は、共感育児の基本とその長所、気を付けるべきポイントを分かりやすくご紹介します!
共感育児とは?
共感育児とは、子どもの感情や行動を否定せず、共感を持って寄り添う育児法です。
例えば、子どもが泣いているときに「どうして泣くの!」と叱るのではなく、「悲しかったんだね」とその気持ちを受け止めるような対応をします。
基本の考え方
- 子どもは未熟である:失敗や感情の爆発は成長過程の一部と考える。
- 親はサポーター:子どもを導くのではなく、気持ちに寄り添いながら見守る。
- 感情を尊重する:怒りや悲しみなど、どんな感情も受け入れる。
共感育児の長所
1. 子どもの自己肯定感が高まる
親が子どもの気持ちをしっかり受け止めることで、「自分は大切にされている」と感じ、自己肯定感が育ちます。
2. 親子の信頼関係が深まる
子どもは自分の感情を受け入れてくれる親を信頼しやすくなります。これが親子の絆を強くし、将来的な良好な関係にもつながります。
3. 問題解決力が身に付く
感情を共有することで、子ども自身が「なぜこう感じたのか」を考えやすくなり、問題を解決する力が育ちます。
4. 親も育児ストレスが軽減
「叱らなきゃ」と思い込む必要がなくなり、親も心に余裕が生まれます。
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気を付けたいポイント
1. 子どもの要求を全て受け入れるわけではない
共感育児は「甘やかし」ではありません。例えば、お菓子をねだられたときに「欲しい気持ちは分かるけど、食べ過ぎると良くないね」と伝えるように、ルールはきちんと示す必要があります。
2. 親の気持ちも大切にする
子どもの感情ばかりに目を向けて、親が疲れすぎてしまうのはNG。親自身の感情も大切にし、時には自分を優先することも必要です。
3. 時間がかかることを覚悟する
共感育児は、一瞬で結果が出るものではありません。感情を受け止めるプロセスには時間がかかるため、焦らずに続けることが大切です。
4. 他人の目を気にしすぎない
共感育児は、叱らない場面が多くなるため、周囲から「甘やかしすぎでは?」と言われることも。でも、育児方針は家庭ごとに違います。他人の意見に振り回されないようにしましょう。
共感育児を実践するコツ
1. 「共感の言葉」を使う
子どもの感情を理解し、それを言葉で伝えてあげましょう。
- 例:「悔しかったんだね」「悲しかったんだね」「嬉しかったね」
2. 子どもの視点に立つ
親の価値観ではなく、子どもがどう感じたかを考えてみることが大切です。
3. 感情に名前を付ける
「なんで泣いてるの?」ではなく、「悲しいのかな?」「怒ってるのかな?」と子どもの感情に名前を付けると、気持ちを整理しやすくなります。
4. 自分を責めない
共感育児を実践していても、うまくいかない日もあります。そんなときは、「完璧じゃなくてもいい」と自分を許してあげましょう。
共感育児は、子どもの感情に寄り添いながら成長をサポートする育児法です。時間はかかるかもしれませんが、子どもの自己肯定感や問題解決力を育て、親子の信頼関係を深める大きなメリットがあります。ただし、甘やかしにならないように線引きをしつつ、親自身の感情も大切にすることがポイントです。
子どもの気持ちを代弁するとは?
子どもは言葉で自分の気持ちを表現するのが難しいことが多く、そのため大人が代わりに子どもの気持ちを言葉にして伝える「代弁」することが重要です。子どもの視点に立ち、共感しながらその気持ちを理解し、言葉にすることで、子どもは自分の感情を認めてもらえたと感じ、安心感や信頼感を得ます。ここでは、具体的な10の例を挙げて、子どもの気持ちを代弁する保育がどのように行われているのかを見ていきましょう。
子どもの気持ちを代弁する具体例 10選
- 「お友達が取っちゃった!」と泣いている時
- 代弁例: 「○○ちゃんは、そのおもちゃが使いたかったんだね。使っている途中で取られちゃって悲しかったんだね。」
- 着替えを嫌がる時
- 代弁例: 「着替えたくないんだね。まだ遊びたい気持ちがあるんだね。でも、これからお外に行くためにお着替えしようか。」
- お昼寝を拒否している時
- 代弁例: 「眠たくないのかな?まだ遊びたいんだね。でも、少し休んでからまた遊ぶと元気に遊べるよ。」
- 新しいお友達に近づけない時
- 代弁例: 「知らないお友達がたくさんいて、ちょっとドキドキしているんだね。でも、少しずつお話しすれば大丈夫だよ。」
- ご飯を残そうとする時
- 代弁例: 「今日はあまり食欲がないのかな?お腹がいっぱいかもしれないね。少しずつ食べてみようか。」
- 転んで泣いている時
- 代弁例: 「転んで痛かったね。びっくりしたよね。今はどこが痛いかな?一緒に見てみようか。」
- おもちゃを独り占めしたい時
- 代弁例: 「このおもちゃ、とても気に入っているんだね。他のお友達にも使ってほしいけど、今はまだ遊びたいんだね。」
- 片付けを嫌がる時
- 代弁例: 「今はまだ遊びたいから片付けたくないんだね。でも、次に遊ぶ時にきれいにしておくともっと楽しいよ。」
- お別れが寂しくて泣く時
- 代弁例: 「ママと離れるのが寂しいんだね。でも、お迎えに来たらまた一緒にいられるよ。それまでここで楽しく遊んで待っていようか。」
- 先生に甘えたがっている時
- 代弁例: 「先生に抱っこしてほしいんだね。たくさん頑張ったから、ちょっと甘えたくなったんだね。」
子どもの気持ちを代弁するポイント
代弁する際には、子どもの感情に共感することが大切です。大人の視点で判断するのではなく、子どもの目線に立ち、その気持ちを汲み取り言葉にします。また、感情を否定せず、「○○だからダメ」といった言葉を避けることがポイントです。子どもが感じていることを正しく言葉にすることで、安心して自分の感情を表現することができるようになります。
代弁する場面 | 子どもの感情 | 大人が言うべき代弁例 |
---|---|---|
友達におもちゃを取られた | 悲しい・怒り | 「取られて悲しかったね」 |
着替えを嫌がる | 遊びたい | 「まだ遊びたいんだね」 |
お昼寝を拒否 | 眠くない | 「眠たくないのかな?」 |
子どもの気持ちを代弁した後、どうするべき? 親が取るべき行動とサポートの度合い
子どもの気持ちを代弁することは、共感育児の第一歩ですが、その後の対応がとても重要です。代弁した後、どの程度サポートをするべきか迷う親も多いですよね。ここでは、代弁した後のステップと、子どもの成長を支える適切なサポートのバランスについて解説します!
1. 気持ちを代弁するってどういうこと?
気持ちを代弁するとは、子どもがまだ自分の感情を言葉にできないときに、親がその感情を理解し、言葉にして伝えてあげることです。
例1:
子どもが泣いているとき
- 「おもちゃが壊れちゃって悲しいんだね。」
例2:
友達と喧嘩して怒っているとき
- 「お友達におもちゃを取られて、悔しい気持ちになったんだね。」
代弁することで、子どもは「自分の気持ちをわかってもらえた」と感じ、安心します。
2. 代弁した後のステップ
ステップ1: 感情を受け止める
代弁した後は、子どもがその感情を十分に感じられるよう時間を与えます。無理に「泣き止んで」や「早く気分を変えよう」と促す必要はありません。
ポイント:
- 「悲しいよね、しばらくここで一緒にいようか」と寄り添う。
- 怒っている場合は、「怒っていいよ。でも手を出すのはやめようね」と冷静にルールを伝える。
ステップ2: 次の行動をサポートする
子どもが落ち着いたら、「これからどうしたいか」を一緒に考えます。まだ幼い子どもには、選択肢を提示するのも効果的です。
例:
- 壊れたおもちゃで泣いている場合
「壊れたおもちゃは修理できるか一緒に見てみようか。それとも別のおもちゃで遊ぶ?」 - 喧嘩の場合
「お友達とどうやって仲直りしようか一緒に考えよう。」
注意: 親が「これをしなさい」と指示するのではなく、子どもが自分で選べる状況を作ることが重要です。
3. どのくらいサポートするべき?
サポートの度合いは、子どもの年齢や性格、状況によって異なりますが、「手助けしすぎず、見守りすぎず」が基本です。
幼児期 (0~3歳)
- 親のサポートが中心
まだ自分で気持ちを整理したり、行動を選んだりする力が育っていない時期なので、親が寄り添いながら、適切な選択肢を提示します。
例:
「絵本を読もうか?それともブロックで遊ぶ?」
幼稚園~小学校低学年 (4~8歳)
- 少しずつ自主性を育てる
感情を整理する力が少しずつ育ってくる時期です。選択肢を示しつつ、自分で選ぶ時間を与えることで、自立心を養います。
例:
「さっき怒っちゃったね。次はどうしたいと思う?」
小学校高学年~思春期 (9歳~)
- 見守るサポートを重視
感情を自分で処理できるようになる時期なので、親は「手を出しすぎない」ことが重要です。ただし、相談されたときはしっかり向き合いましょう。
例:
「そのことで悩んでるんだね。どうしたらいいか一緒に考えようか?それとも自分で考えたい?」
4. サポートしすぎるとどうなる?
親が過剰にサポートしすぎると、子どもは「自分で解決できる力」を育てる機会を失います。
- 過保護になると…
「自分でやるのは怖い」「どうしていいか分からない」と、自己解決能力が育たなくなります。 - 放置しすぎると…
「自分は大事にされていない」「親に頼れない」と感じ、自己肯定感が低下する可能性があります。
5. 代弁後の親の一言例
- 気持ちを整理するサポート
「〇〇は悲しかったんだね。それってすごく大事なことだよ。」 - 次の行動を考えるサポート
「どうしたら楽しくなると思う?何かできることがあるかな?」 - 見守りながら応援する言葉
「〇〇が決めたことを応援するよ。やってみよう!」
子どもの気持ちを代弁した後は、感情を受け止める時間を与えつつ、次の行動を一緒に考えることで、子どもの成長を促すことができます。親はサポート役として、必要以上に手を出さず、自分で考える力を養う手助けをするのが理想的です。
「どこまでサポートするべき?」と迷ったら、年齢や状況を見て柔軟に対応し、親も子どもと一緒に成長していく姿勢を持つと良いですね!