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子どもが「お友達に叩かれた」「おもちゃを取られた」「逆にやってしまった」…。
こうした子ども同士のトラブルは、保育園や公園、ちょっとした集まりの中でよく起こるものです。
でもその場に親がいると、
「どう声をかければいいんだろう」
「うちの子ばかりやられている気がする」
「逆に加害側になってしまって申し訳ない…」
と、胸がモヤモヤしてしまうことも。
この記事では、子ども同士のトラブルへの関わり方のコツ、親としての声かけ例、そして“心が軽くなる考え方”をご紹介します。
子どものケンカやトラブル、なぜ起こる?|発達と性格の視点から
✅ 子ども同士のトラブルが起きる理由
2〜5歳ごろは「自我」が芽生え、自分の思いを優先したくなる時期。
・「貸して」が言えずに取ってしまう
・「順番」がまだ理解できない
・「言葉」より「手」が先に出てしまう
というのは、発達上ごく自然な姿です。
さらに性格や育ちの環境(ひとりっ子/きょうだいの有無)なども影響します。
たとえば…
| タイプ | よくある行動 | 背景にある理由 |
|---|---|---|
| 長子・ひとりっ子 | やる側になりやすい | 家では主導権を持っていることが多く、加減を学ぶ機会が少ない |
| 末っ子・きょうだいあり | やられる側でも切り替えが早い | 取り合いの経験が多く、対処法を自然と身につけている |
こうした“経験値の差”が、トラブルのパターンを作ってしまうこともあります。

🔗2歳・3歳の子どもの怒りとフラストレーションへの効果的な対処法 – itti-blog
◆ 年齢別「よくあるけんかの理由」
● 3歳ごろ
・順番やルールの理解が未発達で、「今すぐ使いたい」「取られたくない」が優先される
・言葉でうまく説明できず、手が出やすい
・お気に入りのものへの執着が強い
● 4歳ごろ
・「貸して」「あとで」など簡単な交渉ができてきて、社会性の芽が出る
・ただし「自分の思い通りにしたい」気持ちが強く、ぶつかりやすい
・ごっこ遊びで役割や設定が合わずケンカになることも多い
● 5歳ごろ
・相手の気持ちを少し想像できるようになり、お互いに折れる経験も増え始める
・ただし、言い負かされたくないプライドも出てくる時期
・仲良く遊んでいたのに突然雰囲気が悪くなることがある(気持ちの読み違い)
● 6歳ごろ(就学前)
・自分の気持ちと言い分を説明できるようになる
・ほぼ言葉でトラブル解決できるが、グループ遊びやチーム戦などで火種が生まれやすい
・“正義感”で強く言いすぎてしまうことも
◆ 場面別トラブルの例と対応方法
● 【おもちゃの取り合い】
×「順番だって言ったでしょ!」だけで叱る
〇「使いたかったんだね」「どうすればどっちも遊べるかな?」と解決に意識を向ける
→ 時間制・交代制・一緒に使う案・ほかの代替案を一緒に考える
● 【順番が守れない】
× 親が強制的に順番を決めてしまう
〇 順番カード・タイマー・列を作るなど“目に見えるルール”にする
→ ルール理解の未発達が原因なので、成功体験を積ませると安定する
● 【ごっこ遊びで設定が合わずトラブル】
× 役の取り合いを止めようとする
〇 役を増やす/交代制にする/ストーリーを変えるなど柔軟な提案
→ 想像遊びの世界観が強い時期なので、折衷案を一緒に考えると収まりやすい
● 【公園での順番や遊具の待ち時間】
×「ガマンしなさい」で終わらせる
〇「どうしても早く遊びたい気持ち、わかるよ」と共感してから、待つための代替案を提示
→ 例:待ってる間だけ別の遊びをする/応援係になる/“○回数えたら交代”で視覚化
親ができる!子どものトラブル対応4つのポイント【ケース別】
① おもちゃを取ってしまったとき
【親の対応例】
「ストップ!取りたかったんだね。でも“貸して”って言おうね」
→まず行動を止めつつ、気持ちに寄り添い、代替の言葉を教える。
② 叩いてしまったとき
【親の対応例】
「叩かれたら痛いよね。どうして叩いちゃったの?」
→相手の気持ちに気づかせ、言葉で伝える練習へ。
③ やられてしまったとき
【親の対応例】
「びっくりしたね。痛かったね」
→まずは共感。そのうえで「次はどうしたいか」を一緒に考える。
④ どちらが悪いかわからないとき
【親の対応例】
「お互いに思うことがあったんだね。どうすれば楽しく遊べそうかな?」
→白黒つけず、解決に向かう道を探るサポートを。
🔗子どものイヤイヤ&ぐずり対策!心理を理解して落ち着かせる方法8選 – itti-blog
◆ 仲直りしやすくなる声かけテンプレ
● 気持ちの受け止め
「○○したかったんだね」「嫌だったんだね、気持ちは大事だよ」
● 行動の線引き
「気持ちはわかる。でも叩くのはダメ。どう伝えられたらよかったと思う?」
● 解決へ導く
「これからどうしたい?」「どっちも遊べる方法あるかな?」
● 謝罪につなげる(強制しない)
「落ち着いたら、自分の気持ち言ってみようか」
「今、言いたいことある?」
● 仲直りできたときのフィードバック
「自分の気持ちを言えたね」「順番を待てたね」「代わりの方法を思いつけたね」
→ 行動を具体的にほめるほど、次の成功につながりやすい
「うちの子ばかりやられる…」と感じるときに知っておきたいこと
繰り返されるトラブルに「なんでうちの子ばかり?」と思うこともあるかもしれません。
でもそれは、力関係や性格の優劣ではなく、「経験差」や「環境の違い」が影響していることがほとんどです。
おとなしい子がやり返すスピードが早かったり、一見強そうな子が泣いてしまったり…。
“見た目”や“普段の性格”だけでは測れないのが、子ども同士の関係の面白さでもあります。
親の心を軽くしてくれた言葉「お互い様だよ」
ある日、うちの子が叩かれてしまい、私がシュン…となっていたとき。
相手のお母さんが言ってくれた言葉が忘れられません。
「お互い様だよ〜! いつかは逆になるかもしれないしね」
そのひと言に、すごく救われました。
・うちの子が悪かったわけじゃない
・相手の子が悪いわけでもない
・私が責められているわけでもない
この“お互い様”の感覚は、親同士の関係にも安心感を生んでくれます。
トラブルのあとは「気分転換」でリセットを
空気がピリついたら、無理に話し合いを続けるより、「気分転換」でリセットするのも大切です。
おすすめのリセット行動:
・シャボン玉でふーっと深呼吸
・おやつタイムに切り替える
・かくれんぼやルール遊びで仕切り直し
→子どもも親も、ふっと気持ちがラクになりますよ。
\気分転換・クールダウンに使えるおすすめアイテム/
イヤイヤやかんしゃくが強いときは「落ち着かせよう」と言うより、場所や気分を切り替えるほうがスムーズなことも。 遊びながらリセットできる“安心できる小さな基地”アイテムです。
子どもって「狭い空間」「自分だけのスペース」に入ると一気に落ち着くことがあります。 お気に入りのおもちゃ・ぬいぐるみ・本を持ち込んで“安心ゾーン”を作るのもおすすめ。
✔ チェックリスト:子ども同士のけんか・トラブル対応で見ておきたいポイント
□ 相手を叩いた/押した/おもちゃを奪った「理由」を聞く前に、まず気持ちを受けとめた
□ 「ダメ!」と叱る前に、ケガの有無と安全確保を優先する
□ どちらが悪いかを決めつけない(見えなかった背景がある可能性)
□ 「気持ち」と「行動」を分けて伝える(気持ちはOK・叩くのはNG)
□ 叱るより「どうすればよかったか」を一緒に考える
□ トラブル後は、仲直りを無理強いしない(気持ちの整理の時間が必要)
□ 子ども同士の解決の芽が芽生えてきたら、できる限り口出しせず見守る
□ すぐ解決しなくてもOK。繰り返しで社会性が育っていくと捉える
□ 相手の子や保護者の前で、子どものことを否定的に言わない
□ 帰宅後に「良かったところ」をフィードバックして自己肯定感を守る
❓ よくある質問(Q&A)
Q:すぐ手が出てしまうとき、どう対応すればいい?
A:「叩きたいほどイヤだったんだね」と気持ちに共感したあとで「叩くのはダメ。言葉で伝えようね」と行動を分けて伝えるのが効果的。
暴力の理由は多くの場合「言葉でうまく伝えられない」「順番やルールが理解しきれない」こと。
Q:どちらが悪いのかわからないときは?
A:無理に犯人探しをしない。「どうすればお互いに気持ちよく過ごせる?」に意識を切り替える。
ケンカは“勝ち負け”よりも“改善の経験”につなげるのが大切。
Q:謝らせたほうがいい?
A:無理に言わせると「謝罪=屈辱」のイメージになりがち。
気持ちの整理ができたタイミングで「どうしたい?」と意思を尊重すると、自然な謝罪につながりやすい。
Q:子ども同士で解決できそうでも、口を出すべき?
A:安全が確保されていれば見守るのがベスト。
ただし一方が圧倒的に不利な状況・言葉の攻撃・身体的攻撃が強い場合は必ず仲介する。
Q:親の目の前でトラブルが起きると焦ってしまう
A:「うまく仲直りさせないといけない」ではなく「安心できる場に戻す」が最優先。
落ち着いたら、良かった部分(譲れた/言葉で説明できた など)を1つでも拾って伝えると、次の行動改善につながる。
Q:何度注意しても同じケンカを繰り返す
A:3〜6歳は「社会性の練習中」。同じ失敗を通して学んでいく時期。
失敗は成長のステップなので、反省より「次どうしたい?」を積み重ねるほうが効果が高い。
\子ども同士のけんか・トラブル対応に役立つ本/
「どう関わればいい?」「大人はどこまで介入すべき?」と悩むときに、心の支え&具体的なヒントになる2冊です。
「けんか=悪いこと」ではなく、人との距離感・気持ち・伝え方を学ぶ大切な経験。 うまく寄り添いたいママ・保育者におすすめの2冊です。
まとめ|トラブルも大事な成長の一歩。親は“そっと見守るサポーター”に
| 子どもの行動 | 親の声かけ・対応 |
|---|---|
| おもちゃを取った | 「どうすればよかったか一緒に考えよう」 |
| 手が出た | 「気持ちは?相手の気持ちは?」 |
| やられた | 「痛かったね。次どうしたい?」 |
| もめごと全般 | 「お互い様」「一緒に成長していこうね」 |
おわりに|子どもも大人も、完璧じゃなくていい
子ども同士のトラブルは、できれば避けたいもの。
でも、そこには「人との関わり方を学ぶ大事なチャンス」が詰まっています。
特に今の時代、一人っ子や核家族が多くなり、「もまれる経験」自体が貴重になっています。
だからこそ、うまくいかない日も、「これは成長中の姿なんだ」と思えると、少しだけ優しい気持ちで見守れます。
そして、保育園や幼稚園の先生たちの存在も本当にありがたいですね。
先生たちも、トラブルをきっかけに“子どもと一緒に考える”ことを大切にしています。
親同士も、「お互い様だよね」と言い合える関係を大切にしていけたら…。
きっと子どもたちも、それを見て育っていくはずです。
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子どもが「できたかも」と感じられたり、ほっとできる時間が少しずつ増えていくための関わり方をまとめています。
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