子どもの“見えてる世界”を、ちょっとのぞいてみませんか
秋の運動会、絵の中にうつる「わたし」
運動会のあとは、子どもたちがその日の思い出を絵に描くことがよくあります。
学年を問わず、定番の題材ですね。
一生けんめい走ったかけっこ
お友だちと息を合わせたダンス
応援席で家族を見つけたときのうれしさ
そんな特別な1日を、子どもたちは画用紙にのびのびと描いていきます。
でも、その絵を見てみたとき──
ちょっと気になること、ありませんか?
「あれ、自分がすごく小さい…?」
「なんだか後ろ姿ばかりだな」
「全体がぼんやりしている気がする」
そんなとき、大人としてどう受け止めればいいんだろう…と少し不安になることもありますよね。
子どもが描く「自分の場所」には、心のまなざしがにじむ
子どもが絵の中で“どこにいるか”は、
そのときの心の状態や、見えていた世界を映し出していることがあります。
たとえば──
- 真ん中に大きく自分を描いている子は、堂々とした自信が芽ばえはじめているサインかも。
- ちょっと端っこで、お友だちの近くに寄り添うように描いている子は、安心できる場所をちゃんと見つけているのかもしれません。
- 自分がいなかったり、とても小さく描かれている子も、実は“まわりを見る力”が育っていることがあります。
どれも、悪いとか良いとかではなく、
「今の自分にとって、ここが落ち着く」という選び方。

まるで、自分の心の居場所を探すように、子どもたちは“わたしの場所”を描いているのです。
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自信って「出す」ものじゃなくて「芽ばえる」もの
子どもによっては、
「自分をどう描いたらいいのかわからなかった」
「描きたい気持ちはあったけど、ちょっと恥ずかしかった」
という子もいます。
そんなとき、大人がつい言いたくなるのが、
「どうしてもっと大きく描かないの?」
「自分を描かないなんてもったいないよ」
──でも、その言葉は、芽を出したばかりの“自信のつぼみ”を踏んでしまうこともあるんです。
だからこそ、
「このとき、どんな気持ちだったのかな?」
「ここにいるのが、落ち着いたのかもしれないね」
そんなふうに“心によりそうまなざし”で受け止めてあげることが、
次の一歩の、やさしい追い風になります。
元教諭としての、ある日のエピソード
わたしが担任をしていたときのこと。
運動会の絵に、自分がまったく描かれていない子がいました。
「どうして描かなかったの?」とたずねると、その子は小さな声でこう言ったんです。
「がんばってるみんなを見てたの。かっこよくて、うれしかったから…」
その子は、応援席から見た世界を描いていたんですね。
自分が主役じゃなくても、その瞬間を大切に見ていた。
それもまた、立派な“参加の形”なんだなと、胸があたたかくなりました。
「どこにいるか」より「どんな気持ちだったか」
絵の中での“わたしの場所”は、
ただの立ち位置ではありません。
それは、その子の「心のカメラ」が向いていた場所であり、
その瞬間をどう感じていたかの“記録”でもあります。
真ん中でも、はしっこでも、
小さくても、大きくても、
そこに描かれた子どもの姿には、ちゃんと意味があります。
あなたのまなざしが、子どもの安心になる
絵を見たとき、
大人はつい「うまい・へた」や「自信がある・ない」で見てしまうことがあります。
でも、ほんの少し立ち止まって、
「今、この子はどんなふうにこの日を見ていたんだろう」
と想像してみてください。
そのとき、あなたの中にもあたたかい何かが残るはずです。
運動会の絵の中に、小さな“わたし”が立っていたら。
そこに、あなたのやさしいまなざしを添えてあげてくださいね。
きっと、そのまなざしが、次の絵を少しずつ変えていきますから。
おやすみ前のひとこと
今日も一日、おつかれさまでした。
このブログが、子どもを見る目をやさしくほぐす時間になっていたらうれしいです。
また、ほっとしにきてくださいね☕🌙
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