「共感育児」って知ってる?
子どもがイヤイヤ言ったり、泣いたり怒ったりする時期って、親にとっても大きな試練。でもそんなときこそ、子どもの気持ちに寄り添ってあげる「共感育児」が力を発揮します。
「共感育児」とは、子どもの感情を否定せずに受け止め、理解しようとする育児法のこと。子どもの心に寄り添うことで、親子の信頼関係が深まり、子どもも自分の気持ちを上手に表現できるようになります。
共感育児にはこんなメリットが!
✅ 子どもの自己肯定感が高まる
✅ 親子の信頼関係が強くなる
✅ 感情のコントロール力が育つ
✅ 思いやりのある子に成長しやすい
✅ 自主性が育まれる
✅ 親自身もイライラしにくくなる
実は昔からある考え方
「共感育児」という言葉は比較的新しいですが、考え方自体は昔から存在しています。
たとえば──
- アタッチメント・ペアレンティング:親子の愛着関係を大切にする育児
- マインドフル・ペアレンティング:親自身の感情にも意識を向けながら育児する方法
- ポジティブ・ペアレンティング:罰よりも対話を大切にするスタイル
現代では、心理学や脳科学の発展により、こうした「共感ベースの育児」の効果が科学的にも証明されつつあります。
共感育児のルーツと進化
時代/段階 | 特徴 | 理論・研究 |
---|---|---|
初期 | 規律や罰中心の育児 | — |
1960~1970年代 | 愛着と情緒の発達重視 | アタッチメント理論(ボウルビィ/エインズワース) |
1990年代以降 | 感情や主体性にフォーカス | 感情コーチング(ジョン・ゴットマン)/脳科学(ダニエル・シーゲル) |
現在 | 自己肯定感や社会性の向上が注目される | 最新の心理学研究(例:Journal of Family Psychology 2022年) |
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なぜ「子どもの気持ちを代弁する」ことが大切?
小さな子どもは、自分の気持ちをうまく言葉にできないことが多いです。
そのため、不安や怒り、悲しみを「泣く」「怒る」といった行動で表現しがち。
そんなとき、大人が「〇〇したかったんだね」「嫌だったんだね」と気持ちを言葉にしてあげることで、
子どもは「わかってもらえた!」と感じ、気持ちが落ち着きやすくなります。
これは、言葉で感情を伝える練習にもなっていきます。
親として、時には「譲るべき」「我慢すべき」と思って、つい「ほかのおもちゃで遊ぼうか?」や「小さい子だから譲ってあげようね?」なんて声をかけてしまうこと、ありますよね。でも、そのとき大切なのは、**「その子が自分でどう思っているか?」**です。
もちろん、親が決めていいこともありますが、子ども自身がどう感じているのかを大切にすることがポイントです。親がサポートすることは素晴らしいですが、それが「我慢させる」ことに繋がらないように気をつける必要があります。また、子どもが自分で感じたり考えたりする時間を奪わないよう、できるだけ子どもにそのプロセスを自分で考えさせることが大事なんです。
大切なのは、「どうしたらいい?」と答えを強制せず、その瞬間の気持ちに寄り添うこと。その心のサポートがあれば、子どもは少しずつ「待つこと」や「我慢すること」を自然に学んでいくんです。そうして、自分の感情をうまく感じ取って、落ち着いて対処できる力に繋がっていきます。
例えば、子どもが順番を待っているときや、おもちゃを譲る場面では、つい「今、順番を待っている気持ちはどうかな?どう思ってる?」って聞きたくなりますよね。でも、その問いかけが、子どもにとってちょっとプレッシャーになっているかもしれません。答えを求められることで、子どもが「どう感じているか」をうまく言葉にできなくなってしまうこともあるんです。
例えば順番待ちのとき。もし子どもがイライラしていたら、「今、順番待ちってちょっと辛いよね。待っているのが長く感じるよね」と、まずその気持ちをそのまま受け止めてあげるだけで、子どもは少し楽になるかもしれません。「どう思う?」と聞く代わりに、「わかるよ、辛いよね」と共感してあげることが大事なんです。自分が待つ経験をして、そのとき感じた気持ちを言葉にしてもらうことで、相手に共感する力が育まれていきます。
その後、少しだけ励ますように、「でも、順番が来たら楽しいよね」「待った分だけ、もっと楽しく遊べるよ!」とポジティブな気持ちを軽く伝えるだけでも、子どもは安心してその場面を乗り越えられるようになっていきます。
共感育児で大切な3つのポイント
✅ 子どもの視点で考える:「子どもにとって、これはどう感じるだろう?」と想像する
✅ 感情に名前をつける:「悔しい」「悲しい」「嬉しい」など、感情を言葉で表現する
✅ 行動より気持ちを受け止める:「どうしてそんなことしたの?」ではなく「そう思ったんだね」と気持ちに寄り添う
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子どもとの信頼を深める!共感育児の6つのメリット
- 自己肯定感が高まる
「気持ちを大切にしてもらえる」という体験が、子どもの自信につながります。 - 親子の信頼関係が深まる
「親は味方」と思える関係ができると、子どもは安心して自分を出せるようになります。 - 感情のコントロールがしやすくなる
「イライラしたらどうする?」と一緒に考えることで、感情の扱い方を学べます。 - 思いやりの心が育つ
自分が共感してもらった経験があるからこそ、他人の気持ちも理解できるようになります。 - 自主性が育つ
「どうしたい?」と聞いてもらうことで、子どもは自分の考えで行動する力を身につけていきます。 - 親も穏やかに育児できる
「子どもを変えなきゃ」ではなく、「気持ちを受け止めよう」と意識が変わると、育児のストレスも減ってきます。
【実践編】子どもの気持ちを代弁する10のシーンと声かけ例
シーン | 子どもの気持ち | 共感の声かけ例 |
---|---|---|
お友達におもちゃを取られた | 悲しい、悔しい | 「取られて悲しかったね」 |
着替えを嫌がる | 遊びたい | 「まだ遊びたいんだね、楽しいもんね」 |
お昼寝を拒否 | 遊びたい、眠くない | 「まだ寝たくないんだね。でも体もおやすみしたいよね」 |
ごはんを食べたくない | 食べたくない | 「今はあまり食べたくない気分かな?」 |
お片づけを嫌がる | 遊びたい | 「まだ遊んでいたいんだね。楽しかったもんね」 |
急に泣き出す | 不安・悲しみ | 「悲しい気持ちになったんだね。どうしたの?」 |
おもちゃを投げる | イライラ | 「嫌な気持ちになったんだね。でもおもちゃは大事にしようね」 |
買い物中に駄々をこねる | 欲しい気持ち | 「それが欲しかったんだね。でも今日は買わない日なんだ」 |
お風呂を嫌がる | 面倒・不安 | 「入りたくない気分なんだね。でも体もスッキリすると気持ちいいよ」 |
ママと離れるとき | 寂しい・不安 | 「離れるのが寂しいんだね。終わったらすぐ会おうね」 |
さいごに
共感育児は、子どものわがままを許す育児ではありません。
「その気持ち、わかるよ」と受け止めながら、どうしたらよかったのかを一緒に考える育児です。
イヤイヤ期こそ、子どもの心としっかり向き合うチャンス。
ぜひ今日から、共感の声かけを試してみてくださいね。
子どもの表情がふっと和らぐ瞬間が、きっとあるはずです。
まずは今日から「悲しかったんだね」「悔しかったね」と 子どもの気持ちを言葉にしてみましょう。
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