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子どもがiPadで描いた絵。
なめらかな線、きれいな色づかいに、思わず「上手だね」「すごいね」と言いたくなりますよね。
でも、その一言で終わらせてしまうと、本当は一番大切な部分が見えなくなってしまうことがあります。
元教諭として、これまで何千枚もの子どもの絵を見てきて感じるのは、デジタルお絵描きの価値は“完成した絵”だけではないということです。
この記事では、
- デジタルお絵描きで育っている力
- 逆に、見えにくくなりがちな力
- 親がどこを見て、どう声をかければいいのか
を、「考える力」という視点から整理します。
デジタルお絵描きは「履歴が残らない」
デジタルで描く最大の特徴は、
- 間違えたらすぐ戻せる
- 消しても跡が残らない
- 失敗を“なかったこと”にできる
という点です。
これは、子どもにとって大きな安心材料です。失敗を恐れず、何度も描き直せるからこそ、挑戦しやすくなります。
一方で、紙のお絵描きと比べると、
- どこで迷ったのか
- 何を描き直したのか
- どう考えを変えたのか
といった「描く途中のプロセス」が、大人の目には見えにくくなります。
「過程なんていらない」と思っていた私の話
少し個人的な話をさせてください。
私は子どもの頃、計算でも作文でも、なるべく頭の中で済ませたいタイプでした。途中式を書くのが面倒で、「答えが合っていればいいじゃん」と思っていたんです。
でも学年が上がり、問題が難しくなるにつれて、頭の中だけでは追いつかなくなりました。
自然と、
- メモを取る
- 印をつける
- 書き直す
そんな行動が増えていきました。
後から振り返ると、それらはすべて考えた痕跡でした。
デジタルお絵描きでも、実は同じことが起きています。
デジタルお絵描きで育っている「考えるプロセス」
デジタルで描いている子どもたちは、画面の中でこんなことを繰り返しています。
- この色でいいかな?
- さっきより太くしてみよう
- やっぱり描き直そう
たとえ跡が残らなくても、頭の中では試行錯誤が何度も行われているのです。
だからこそ、完成した絵だけを見て「上手・下手」で判断してしまうと、その思考の積み重ねに気づきにくくなります。
親が見るべきなのは「結果」より「考え方」
デジタルお絵描きを見守るとき、親が意識したいのは
- きれいに描けたか
- 上手に見えるか
ではなく、
- どんなふうに考えたのか
- 何を変えようとしたのか
という点です。
たとえば、こんな声かけがおすすめです。
- 「さっきと変えたところはどこ?」
- 「どうしてこの色にしたの?」
- 「一番迷ったところはどこだった?」
評価ではなく、思考に光を当てる質問を意識してみてください。
元教諭として伝えたいこと
教員時代、黒板はできるだけ途中の考えが残るように使っていました。
授業の最後に子どもたちが黒板を見て、
「今日はこうやって考えたんだ」
と振り返られる状態を大切にしていたからです。
お絵描きも同じです。
完成した一枚の絵よりも、そこにたどり着くまでの考えた足あとにこそ、子どもの成長があります。
タブレットを「創造の時間」に変えるために
デジタルお絵描きを「ただの遊び」で終わらせず、考える力や表現力につなげるには、タブレットとの付き合い方全体を見直すことも大切です。
🔗 ゲームよりいいかも?タブレットで「お絵かき&タイピング」が楽しくなる親子時間
では、
- 受け身になりにくい使い方
- お絵かきから学びにつなげる流れ
- 家庭でできる具体的な関わり方
を体系的にまとめています。
🎨 はじめてのデジタルお絵描きに
「デジタルって難しそう…」と感じる方でも大丈夫。
指やペンで直感的に描けて、消せる・汚れない・片づけがラクなのが魅力です。
※ 続くか分からない時期こそ、気軽に試せる選択がおすすめです
まとめ|「すごいね」の先を見る
デジタルお絵描きは、
- 失敗しやすい
- 描き直しやすい
- 挑戦しやすい
からこそ、考える力が育つ環境でもあります。
だからこそ、
「すごいね」で終わらせず、
「どう考えたの?」
と、一歩踏み込んでみてください。
その問いかけが、子どもの中にある考える力を、そっと言葉にしてくれます。
💡 ぱっと消せる時代に、“考える力”ってどう育てる?
➡ [深く考える力をそっと育てるヒントはこちら]
🔗 紙とタブレット、どっちが正解?子どものデジタルアートで育つ力と親の正しい関わり方
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こんにちは!ITTI-BLOG(イッチーブログ)を運営している、いっちーです。
このブログでは、子どもの絵から心理を読み取り、心の成長や表現力を親子で一緒に楽しむヒントを発信しています。
「子どもの絵で心を読む専門サイト」として、日々の子育てに役立つ情報をお届けします。



