この記事の内容
― 心理・意味・見守り方を元教諭がやさしく解説 ―
「え…全部、黒?」とドキッとしたあなたへ
子どもが描いた絵を見て、
ふと手が止まる瞬間、ありませんか。
カラフルなお花でも、にこにこした顔でもなく、
画用紙いっぱいに広がる“真っ黒”。
思わず胸の奥がざわっとして、
- 何かつらいことがあるのかな
- 心のSOSなんじゃ…
- 私、何か見落としてる?
そんなふうに考えてしまうのは、
それだけ子どもを大切に思っている証拠です。
でも、ここで少しだけ深呼吸してください。
実は――
「黒い絵=心が危ない」ではないケースのほうが、ずっと多いのです。
結論から|黒い絵は“不安のサイン”とは限りません
検索すると
「黒い絵=病んでいる」「問題がある?」
といった言葉が並びがちですが、
子どもの絵は、
大人の価値観だけで判断できるものではありません。
黒を使う理由は、とてもシンプルなことも多いのです。
なぜ黒ばかり使うの?子どもなりの理由
大人にとっての「黒」は、
不安・悲しみ・闇…そんなイメージが強いですよね。
でも、子どもにとっては違います。
よくある理由は、こんなもの👇
- クレヨンの中で一番よく描ける色だった
- 黒を重ねる感触が気持ちいい
- 好きなキャラクターや世界観がたまたま黒っぽい
- 形をはっきりさせたくて輪郭として使っている
- つまり、
- 「黒=感情」ではなく、「黒=今の興味」という場合も多いのです。
全部ぬりつぶすとき、心の中では何が起きてる?
それでも、
ぐりぐり・力強く・何度も塗り重ねていると、
やっぱり気になりますよね。
実はこの「ぬりつぶす」という行為そのものが、
心の調整になっていることがあります。
こんな気持ちのときに出やすい表現です
- 言葉にできないモヤモヤがある
- なんとなく気持ちがいっぱい
- 強い印象を残したい
- 頭の中を整理したい
子どもは、
話す代わりに“動き”で気持ちを出すことがあります。
黒く塗ることは、
「見てほしい」「気づいてほしい」という
静かなサインかもしれません。
見てほしいのは「絵」より「その前後」
大切なのは、
絵1枚だけで判断しないことです。
チェックしてほしいのは、この3つ👇
- 黒い絵が一時的か、続いているか
- 最近、生活リズム(睡眠・食欲・登園)が変わっていないか
- 描いたあと、表情や様子はどうか
そして、できればこんな声かけを。
「これ、何を描いたの?」
「たくさん塗ったね」
解釈しようとしなくてOK。
評価も分析もいりません。
話してくれなくても大丈夫です。
「描いてくれてありがとう」
この一言だけで、
「見てもらえた」という安心が残ります。
元教諭として伝えたいこと
学校現場で、
黒ばかり使う子にもたくさん出会ってきました。
でも振り返ると、
描いている子ほど、自分の心と向き合えていることが多かったんです。
絵を描くことは、
感情を外に出す行為。
出せるということは、
心がちゃんと働いているということ。
だから、
- 黒い絵=悪い
- 不安な絵=止める
ではなく、
「描けている」こと自体が、ひとつの健やかさ
そう思って見守ってあげてください。
それでも不安なときは…
もし、
- 黒い絵が何週間も続く
- 表情がずっと沈んでいる
- 生活面の変化が重なっている
そんなときは、
「絵が問題」なのではなく
「支えが必要なサイン」かもしれません。
👉 絵を“証拠”にするのではなく、
👉 絵を“会話のきっかけ”に。
必要なら、園や学校、専門家に
絵を見せながら相談しても大丈夫です。
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黒い絵に限らず、
「この絵、大丈夫?」と感じたときのために、
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不安な検索をしてしまった夜に、
少し気持ちがゆるむ場所として使ってください。
黒い絵を見たときの〈見守りチェックリスト〉
※ひとつでも当てはまれば「すぐに心配しなくてOK」
- ☐ 黒い絵は今回だけ、またはたまに描く程度
- ☐ 描いたあと、表情が落ち着いている/満足そう
- ☐ 生活リズム(睡眠・食欲・登園登校)に大きな変化はない
- ☐ 話しかけると、絵について少しでも説明できる
- ☐ 絵以外の遊びや会話はいつも通り楽しめている
👉 多くの場合、これは「表現」や「集中」のサインです。
少し丁寧に様子を見たいサイン
(=「危ない」ではなく「支えが必要かも」)
- ☐ 黒く塗りつぶす絵が何週間も続いている
- ☐ 描いている最中・後に強い不安・興奮・無表情がある
- ☐ 絵と同時に睡眠・食欲・登園しぶりが重なっている
- ☐ 「見ないで」「描きたくない」と強く拒否する
👉 この場合も、まずは安心できる関わりが最優先です。
② よくある不安に答えるQ&A
Q1. 子どもの絵が真っ黒なのは、心が病んでいるサインですか?
A. いいえ。ほとんどの場合、そうではありません。
黒は「描きやすい」「集中できる」「重ねるのが楽しい」など、
年齢相応の理由で選ばれることがとても多い色です。
Q2. 黒く塗りつぶすのはストレスの発散ですか?
A. その可能性はありますが、悪いことではありません。
むしろ、言葉にできない気持ちを外に出せている健全な表現とも言えます。
Q3. 「黒は使わないで」と言った方がいいですか?
A. おすすめしません。
描くことで気持ちを整理している場合、
止めてしまうと表現の逃げ道を失ってしまうことがあります。
Q4. 何も話してくれないときはどうしたら?
A. 無理に聞き出さなくて大丈夫です。
「描いてくれてありがとう」「たくさん塗ったね」
それだけで“見てもらえた安心”は伝わります。
まとめ|黒い絵は、怖がらなくていい
- 黒い絵=問題行動ではない
- 多くは、興味・集中・整理の表現
- 見るべきは「絵」より「その子」
不安になるあなたは、
それだけちゃんと見ている親です。
怖がりすぎず、
でも目を離さず。
その距離感が、
いちばん子どもの心を守ります。
📌 たとえば、こんな「気になる絵」に心当たりはありませんか?
👀 不安に思っていたことも、ちょっとした見方のコツで「なるほど」に変わることもありますよ。
ホーム » 子どもの絵が真っ黒で不安なときに読んでほしい話|心理と見守り方を元教諭が解説
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。







