「これ、うちの家庭が原因?」
「私の関わり方、間違ってた?」
保育園や幼稚園から持ち帰った、家族の絵。
パパが描かれていなかったり、自分だけ端っこにいたり。
それを見た瞬間、ちょっとドキッとしたことはありませんか。
「寂しい思いをさせてるのかな」
「真っ黒な色使い、何かあった?」
検索窓に不安を打ち込みたくなる気持ち、よくわかります。 でも、子どもの絵を「診断」して一喜一憂しなくて大丈夫ですよ。

絵は、子どもが言葉にできない「今の視界」を一生懸命に見せてくれているだけ。 この記事では、絵に込められた心理の見方や、年齢によるステップ、そして親子の会話が少し楽しくなるコツをまとめました。
読み終わる頃には、わが子の絵を「なーんだ、そうだったのか」と、もっと気楽に眺められるようになるはずです。
絵は心の中を映し出す「もう一つの言葉」
大人は「今日は疲れた」「もっと構ってほしい」と言葉にできますが、小さな子にとって自分の気持ちを説明するのは、実はとっても難しいことです。
だから、画用紙に向かってクレヨンを動かすことは、そのまま「おしゃべり」をしているのと同じ。 心理学では「投影」なんて呼びますが、心の中にある「好き」や「気になる」というエネルギーを、ペンを通して外に出している状態です。
そこには、嘘のない「今の気分」がポロッとこぼれ落ちていたりします。
決めつけないことが、一番の安心
ここで、ひとつ大切なお約束があります。 それは「絵を一枚見ただけで、わが子の性格や問題を決めつけない」こと。
「黒を使っているから、心が沈んでいるんだわ」なんて、深刻に考えすぎなくて大丈夫(笑)。 たまたまその時、手に取ったのが黒いペンだったのかもしれないし、昨日見たカラスがかっこよかっただけかもしれません。
絵はあくまで「会話のきっかけ」。 「どうしてこう描いたのかな?」という軽い好奇心で見守ることが、わが子の安心感に繋がります。同じテーマ・同じ描写が何週間も続き、日常の元気も明らかに減っている場合は、絵“だけ”でなく生活全体を見てあげてくださいね
【年齢別】絵の特徴と成長のステップ
子どもの絵は、体の発達と一緒にどんどん変わっていきます。 その時期ならではの「あるある」を知っておくだけで、育児の不安がグッと減りますよ。
- 3歳ごろ:なぐり描きの時期 「色が出るのが楽しい!」という感覚がメイン。ぐるぐる、トントン。「パパだよ」と言いながらただの線を描くこともありますが、それは形を捉えているのではなく、その瞬間の「パパ大好き!」という気持ちをぶつけている証拠です。
- 4歳〜5歳ごろ:大事なものほど大きく 丸に手足が生えた「頭足人(とうそくじん)」が出てきます。この時期は「自分にとって重要なものを大きく描く」のが特徴。ママが巨大なのは、それだけママが心の中心にいるよ、というポジティブなサインです。
- 6歳〜7歳ごろ:関係性が見えてくる 地面(ベースライン)が登場し、みんなで何かをしている「お話」が見えてくる時期です。家族の中で自分がどんな風に過ごしているか、客観的に意識し始めています。
- 8歳以上:現実と自分の世界 見たままを正しく描こうとする「写実期」に入ります。同時に恥ずかしさも芽生えるので、あえて家族を描かなかったり、適当に済ませたりすることも。これは、内面の世界が自分だけの秘密基地として守られ始めた、心の成長です。
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この発達段階を踏まえたうえで、次は“今この一枚”を見るときのヒントです。
絵を眺める時の「5つのチェックポイント」
わが子の絵を眺める時、どんなところに注目するといいのか、代表的なサインをまとめました。

- 誰が一番大きい?: 大きく描かれている人は、甘えたい対象や、今一番気になっている人。
- 誰が描かれていない?: 誰かがいない時は「その瞬間の関心の外」だっただけ。ケンカ中だった、あるいはお仕事中でいなかった、という正直な理由がほとんどです。
- 距離感と仕切り: 壁のような線は「一人の時間を大事にしたい」時期かも。近くに固まって描かれていれば、家庭内の安心感が強いサイン。
- 色の使いかた: 黒は「はっきり色が出るから好き」という子も多いです。楽しそうに使っているなら、それは元気な証拠です。
- 体のパーツ: 口や手がないのは、単に「描くのが難しかっただけ」という理由がほとんどです。
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絵を見て「上手だね」だけで終わらせるのは、ちょっともったいない。 おすすめは、評価ではなく「実況中継」と「質問」です。
「わあ、ここには黄色をたくさん使ったんだね」 「このニコニコしているのは、誰かな?」 「この後、みんなでどこに行くところ?」
「どうして描かなかったの?」と理由を責めるのではなく、物語を引き出すように聞いてみる。 すると「パパはお仕事だから、後で追いかけてくるんだよ」なんて、可愛い本音が聞けるかもしれません。
画用紙の隅に、日付とその時わが子が話してくれた言葉をメモしてみてください。 数年後に見返した時、最高の育児日記になりますよ。

とはいえ、全部を完璧に残そうとしなくて大丈夫。
絵を見て気持ちを考えながら、
「これ、取っておきたいな」と思う瞬間ってありますよね。
その直感を、あとから「やっぱり残しておけばよかった」と 後悔しない形で受け止められると、気持ちがラクです。
箱を用意しておけば、あとは入れるだけ。 「どうしよう…」と迷う時間が減るだけで、 気持ちはずいぶんラクになります。
いっちーのひと言
全部は飾れないけれど、ゴミ箱にポイなんてできない。
そんな時期の絵は、このボックスに「宝物」として寝かせています。
数年後、この箱を一緒に開けて「これ、なんだっけ?」と笑う時間が、今から楽しみです。
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Q. 子どもの絵は、全部取っておいたほうがいいですか?
A. 全部じゃなくて大丈夫です。「今の自分が取っておきたい」と思えたものだけで、十分価値があります。
Q. いつ頃の絵を残しておく人が多いですか?
A. 幼児期〜小学校低学年が多いですが、年齢よりも「その子らしさ」を感じたタイミングで選ばれることが多いです。
Q. 子どもの絵を捨てると、あとで後悔しますか?
A. 後悔する人も、しない人もいます。だからこそ、迷ったときに一度“保留”できる場所があると安心です。
Q. デジタル保存だけでも大丈夫?
A. 写真に残す方法もありますが、紙の質感やサイズ感を大事にしたい人も多いです。合う方法を選んでくださいね。
最後に、ここまでの内容を「年齢の目安」として一覧にしました。
不安になったときの確認用に、そっと使ってください。
まとめ:年齢別に見る描画の目安
| 3歳ごろ | なぐり描きが中心。「色が出る楽しさ」を味わう時期。ただの線に名前をつけるのは、形ではなく「大好き」の気持ちをぶつけている証拠。 |
|---|---|
| 4〜5歳ごろ | 丸から手足が出る「頭足人」が登場。自分にとって重要な人ほど大きく描くのが特徴。ママが巨大なのは、心の中心にいるよという甘えの合図。 |
| 6〜7歳ごろ | 地面(ベースライン)が登場。家族みんなで何かをしている「お話」が見えてきます。家族の中での自分の立ち位置を意識し始めた証拠。 |
| 8歳以上 | 見たままを正しく描こうとする時期。恥ずかしさから家族を描かなくなることもありますが、それは自分だけの「内面」が育ち始めた心の成長。 |
ホーム » 家族の絵にドキッとする理由|わが子の心を知る“決めつけない”見方と基準
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。


