
子どもの描く絵には、その時の気持ちや性格が表れることがあります。特に「黒ばかり使う」「絵が極端に小さい」といった特徴に気づくと、「何か悩んでいるのかな?」と心配になることもあるでしょう。今回は、色や大きさが持つ心理的な意味を解説し、親がどのように子どもと向き合えばよいのかをお伝えします。
🎨 色の心理学:子どもが選ぶ色に隠された気持ち
子どもがよく使う色には、心理的な意味があるといわれています。
🔴 赤:エネルギーに満ちている、興奮状態
🔵 青:冷静さ、落ち着き、安定
🟡 黄:好奇心、明るい気持ち
⚫ 黒:不安、抑圧、ストレス
「うちの子、黒ばかり使うけど大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、必ずしもネガティブな意味とは限りません。黒は集中力や個性の強さを表すこともあります。ただし、以前はカラフルな絵を描いていたのに、急に黒が増えた場合は、環境の変化やストレスが影響している可能性も。

実例:5歳のYくんの変化
Yくんの状況 | 幼稚園で友達と遊ぶのが大好きな活発な子。しかし、ある日から急に「黒ばかり使う」ようになった。 |
---|---|
原因 | 最近引っ越しをして環境が変わったことが影響していた。 |
対処法
- 黒を使うこと自体を否定せず、「この黒、力強いね!」とポジティブな声かけをする
- 普段の会話の中で「最近、幼稚園どう?」など自然に話を引き出す
- ほかの色も使いたくなるように、色鉛筆やクレヨンを増やしてみる
🔗「 子どもに共感するための会話術」
📏 大きさの心理学:小さい絵と大きい絵の違い
描く絵の大きさも、子どもの心を映し出します。
📌 小さい絵を描く子:
- 自信がない
- 内向的で慎重
- 周囲を気にしやすい
📌 大きな絵を描く子:
- 自己主張が強い
- 外向的でエネルギッシュ
- 目立ちたがり屋
また、同じ子でも描くテーマによってサイズが変わることがあります。例えば、「家族の絵」で自分だけ小さい場合は、「家族の中での立ち位置」に不安を感じている可能性も。
🔗「お母さんが一番大きい!?子どもの家族の絵でわかる心理とは」
絵の大きさと心理的な背景(年齢別の特徴)
幼児期(2〜4歳)
- 自分の描きたいものを自由に描く時期。小さく描くのは手の発達段階として自然なことも多い。
- 対策:おおらかに見守りながら、「この絵、すごいね!」とポジティブな言葉をかける。
幼児期後半〜小学校低学年(5〜7歳)
- 社会性が育ち、周囲を気にし始める。自己表現の変化が見られる。
- 対策:「小さく描くこと=悪いこと」ではないと伝え、子どもが安心して表現できる環境を作る。
小学校中学年以降(8歳〜)
- 絵にストーリー性が出てくる。家族や友達との関係性が絵に反映されやすい。
- 対策:「どんな気持ちで描いたの?」と会話のきっかけにして、心の内を引き出す。

✏ 描き方でわかる心の変化
絵の内容だけでなく、筆圧や線の勢い、余白の使い方にも注目してみましょう。
✔ 筆圧が強い → 意志が強い、感情が表に出やすい
✔ 筆圧が弱い → 自信がない、繊細
✔ 線が鋭くとがっている → イライラしている、緊張状態
✔ 余白が多すぎる → 遠慮がち、消極的
筆圧が強い子どもの特徴
特徴 |
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感情を表に出しやすい |
意志が強い |
こだわりがある |
ストレスが溜まっている可能性も |
筆圧が弱い子どもの特徴
特徴 |
---|
繊細でおっとりした性格 |
自信がない |
疲れやすい |
指の力が未発達な場合も |
対応策
子どもの絵の変化に気づくことで、普段の会話では見えない心の状態を知る手がかりになります。
📖子どもの気になる筆圧、もっと知りたい方はこちら▶子どもの筆圧が弱い?強い? 文字を書く前の大切な成長ポイント ✏️
❌ 親が気をつけるべきこと
子どもの絵には、家庭環境や学校での出来事が反映されることがあります。
例えば、
- 兄弟が生まれた後、小さい絵を描くようになった → 「お母さんに甘えたい」気持ちの表れかも
- 転校してから色が暗くなった → 新しい環境への不安を抱えている可能性
- 習い事が増えたら、カラフルな絵が減った → 疲れやストレスが影響しているかも
「この絵、なんで黒ばっかり?」 「もっと大きく描いたら?」このように聞くと、子どもは「ダメなんだ…」と感じてしまいます。大切なのは、「どうしてそう描いたのか?」ではなく、「どんな気持ちで描いたのかな?」と優しく興味を持つこと。
例えば、 👩👦「この黒、すごくかっこいいね!」
👩👧「小さくてかわいいおうちだね。どんな人が住んでいるの?」
こんなふうに声をかけると、子どもは安心して自分の気持ちを表現できます。
家庭環境の変化におすすめの絵本
環境の変化 | 絵本タイトル | 作者 |
---|---|---|
引っ越し | ひっこしだいさくせん | 竹下文子・鈴木まもる |
きょうだいが増える | ちょっとだけ | 瀧村有子・鈴木永子 |
家族の形の変化 | ぼくのおとうさんは ちょっとちがう | 村上しいこ・大島妙子 |
親の仕事の変化 | ママがしごとをはじめたら | 竹下文子・鈴木まもる |
📢 まとめ:絵の変化が気になるときの対処法
1️⃣ 色や大きさの意味を知り、変化に気づく
2️⃣ 「なんで?」ではなく、「どんな気持ちで描いたの?」と聞く
3️⃣ 子どもが安心して表現できる環境を作る
子どもの絵は、今の気持ちを映し出す大切なツール。色や大きさに注目しながら、温かく見守っていきましょう。
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14 thoughts on “絵が小さい子どもの心理とは?色と大きさで読み解く心のサイン”