〜なぜ子どもは黒を多用するのか? その理由とOKライン〜
◆ ちらっと見て「あれ、また黒…?」
iPadで絵を描くのが好きな子ども。
楽しそうに黙々と描いている様子は、親としても見ていて嬉しいものですよね。
でも、ふと仕上がった絵を見せられて、
「なんだか全体的に黒っぽいな…?」と思ったこと、ありませんか?
べつに怒るわけでもないし、「明るい色にしてよ」なんて言う気もない。
ただ、なんとなくモヤモヤする。
「うちの子、どうして黒ばっかり使うんだろう?」って。
今日は、そんなちょっとしたひっかかりに、やさしく寄り添ってみたいと思います。

◆ 本当に黒ばっかりになるの?デジタルならではの“あるある”
iPadやタブレットで絵を描く子どもたちの中には、黒をたくさん使う子が少なくありません。
これ、実はとてもよくあることなんです。
なぜかというと──
- 黒は一番くっきり見える色。
デジタル画面って、筆圧や不透明度の設定によって、色が薄くなったり透けたりしますよね。
でも黒なら、ちゃんと描けた感覚が得られる。 - 線画の見本が黒ベースなことが多い。
YouTubeやSNSで目にするイラストは、ほとんどが「黒い線+色塗り」という構成。
だから、「絵ってそういうものだ」と思っている子が多いんです。 - 「コントロールできてる感覚」が安心を生む。
特に始めたばかりの頃や、操作にまだ慣れていない時期は、
失敗しにくい黒を選ぶことで、描く手応えを感じているのかもしれません。
つまり、黒を多用するのは、うまく描けた!という成功体験のため。
それは、表現の第一歩なんです。
🔗黒い絵ばかり描く子ども、どうしたらいい?その心理と親のサポート方法 – itti-blog
◆ 黒=心配?ではないけれど、こんなときはちょっと注目
じゃあ、黒ばっかり使ってても大丈夫なの?
答えは「基本的にはOK。でも様子を見るときもあるよ」です。
たとえば、こんな様子があれば、そこまで気にしなくて大丈夫:
- 黒を使いながらも、背景に色を入れたりしている
- 小物や服に別の色を少しずつ足している
- 同じ黒でも、線の太さや濃さを変えている
- 「今日は赤も使ってみた!」などの発言がある
こんなふうに、遊びや試行錯誤が見えるなら心配いりません。
逆に──
- どの絵も真っ黒、変化がまったくない
- ずっと同じキャラクター・ポーズしか描かない
- 描く頻度が落ちてきたのに、黒だけは残っている
こういった変化が数週間〜数ヶ月ずっと続いているときは、
「ちょっと停滞してるかな?」と感じて、さりげなく声をかけてみるといいかもしれません。
🔗「お母さんが黒く塗られている理由」子どもの絵に隠された心のサインを読み解く – itti-blog
◆ 元教諭の視点で見る「表現のステップ」
私が教員をしていたときも、
アナログからデジタルに移行しはじめた子どもたちの中に、
「黒一色で描きつづける子」が何人もいました。
でも、そういう子ほど──
- 線の“正しさ”にこだわりがあったり
- ミスを見せたくなかったり
- 描いたものを「誰かに見られる」ことを意識していたり
することが多かったんです。
つまり、「黒=心の色」ではなく、「黒=整えるための色」という子も多い。
表現の自由さよりも、“うまくやりたい気持ち”が強く出てくる時期なんですね。
◆ 親ができることは「なんとなく」を大切にすること
大げさに言わなくても、指摘しなくてもいいんです。
ただ、「なんか黒いなぁ」と思った自分の感覚を、大事にしてください。
「いま、うまくやりたい時期なのかも」
「安心したくて黒を選んでるのかも」
「ちょっと停滞してるのかな?」
そんなふうにそっと心でつぶやくだけでも、十分に“寄り添い”です。
子どもの絵をちらっと見る、たった5秒の視線にも、ちゃんと意味があるんですよ。
◆ おわりに|黒い絵の中に、ちゃんと光はある
黒ばっかりの絵にモヤっとしても、
それは描こうとする気持ちがちゃんとある証拠。
誰だって、絵のスタートは「描けた感」を求めるところから始まります。
黒は、子どもにとっての“安心できる線”なんです。
いつかそこに、色が混ざりはじめたら──
きっと、ぐんと世界が広がっていくはず。
だから今は、「また黒か〜」の中に、
子どもなりのがんばりや工夫があるかもと気づけたら、それで十分。
あなたのその気づきが、きっと次の一歩につながります。
今日も、子どもの絵を見守るお疲れさまな気持ちが、ほんの少しゆるみますように。
気づける親であるあなたは、もう充分素敵です。
今夜はぐっすり、気持ちよく眠れますように。おやすみなさい☕️🌙

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