
お子さんの読書習慣、どう育んでいくか悩んでいる親御さん、多いですよね。「この子の個性をどう伸ばすのがいいの?」と不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
でも、心配いりません!今日は、お子さんが楽しみながら読書好きな心を育てるための環境作りについて、お子さんが本を好きになるお手伝いができるよう、わかりやすくお伝えします。
読書が子どもに与える影響ってどんなもの?
子どもにとって読書は単なる娯楽ではなく、学びや成長に大きな影響を与える重要な習慣です。読書を通じて語彙力や表現力が養われるだけでなく、思考力や創造力、さらには社会性まで育まれます。さらにさらに、共感力や問題解決力を育てるといわれています。ハーバード大学の研究では、幼少期の読書習慣が学力に与える影響が大きいことが示されています。近年では、デジタル機器の普及によって読書習慣が減少しているといわれていますが、その影響についても考えてみましょう。
1. 語彙力・国語力の向上
本を読むことで、日常生活では触れることのない多様な言葉や表現を学ぶことができます。特に絵本や児童書には、美しい日本語や言葉遊びが多く含まれており、幼少期の読書が国語力の基礎を作るといわれています。
2. 想像力・創造力の向上
本の世界に入り込むことで、子どもたちは場面や登場人物を想像しながら読み進めます。これは、想像力を鍛える絶好の機会です。想像力が豊かになることで、創造的な遊びや発想力にもつながります。
3. 集中力の向上
読書は、ストーリーを理解しながら進めるため、一定の集中力が求められます。ゲームや動画と異なり、受動的に情報を得るのではなく、自ら理解しようとする姿勢が育まれる点が特徴です。
4. 共感力・社会性の向上
物語の中でさまざまな立場の登場人物に触れることで、他者の気持ちを想像する力が育ちます。これは、友達や家族との関係を築くうえで非常に重要なスキルです。
読書習慣がある子どもとない子どもの違い
読書習慣がある子どもとそうでない子どもでは、どのような違いが見られるのでしょうか?いくつかのポイントを挙げて比較してみましょう。
読書習慣がある子ども | 読書習慣がない子ども |
---|---|
語彙が豊かで表現力が高い | 言葉のバリエーションが少なく、説明が単調になりがち |
想像力が豊かで創造的な遊びをする | 受け身の遊び(動画視聴など)が多い |
集中力があり、学習への意欲が高い | 気が散りやすく、持続的な学習が苦手 |
他者の気持ちを理解しやすく、共感力が高い | 自分の考えを中心に行動しがち |
学ぶことに楽しさを見出しやすい | 勉強を「やらなければならないもの」と捉えがち |
もちろん、すべての子どもに当てはまるわけではありませんが、読書習慣の有無が学習や生活に与える影響は大きいことが分かります。
読書で育つ非認知能力(集中力・想像力・共感力)
近年、学力だけでなく「非認知能力(Non-Cognitive Skills)」の重要性が注目されています。非認知能力とは、テストの点数では測れない、自己制御力や創造性、コミュニケーション能力などのスキルを指します。読書は、この非認知能力を育てる上でも大きな役割を果たします。

1. 集中力
読書をすると、ストーリーを追うために一定の時間をかけて本に向き合う必要があります。短時間で多くの情報が得られる動画と違い、本を読むことで「じっくり考える力」が育ち、集中力が鍛えられます。
2. 想像力
文字だけで表現された物語を読んでいると、登場人物の表情や情景を自分の頭の中で思い描くようになります。この「イメージする力」は、創造性や問題解決力につながり、将来的にさまざまな分野で役立つスキルとなります。
3. 共感力
物語の登場人物の気持ちを理解し、共感することで、他者の感情を察する能力が養われます。特に、小さい頃から多様な価値観や文化を知ることができる本を読むことで、社会性や思いやりの心が育ちます。
読書は、子どもにとってさまざまなメリットをもたらす大切な習慣です。特に、語彙力や国語力の向上だけでなく、集中力や想像力、共感力といった非認知能力を育てる点においても言えることです。
親が積極的に本を読む環境を作ることで、子どもの読書習慣を育てることができます。では、お子さんが楽しみながら読書好きな心を育てるための環境作りとはどのようなものなのでしょうか。
【簡単】子どもが本を好きになる5つの方法!
1. 読書を「楽しい時間」として捉える
「子どもが本を読まない…どうすればいい?」 「本を読んでくれない」と悩む方も多いですよね。そんなときは、まずはお子さんが大好きなテーマに関連する本を探してみましょう。例えば、電車が好きなら「むしむしでんしゃ」、動物が好きなら「どうぶついろいろかくれんぼ」など。
また、「読まなければならない」ではなく、「一緒に楽しもう!」のスタンスで接するのがポイントです。お子さんが本を好きになるためには、「読書=楽しいこと」という認識を育てるのが重要です。学校や勉強とは違う、純粋に楽しむための時間だと感じさせることがカギ。

ポイント
- 興味に合わせた本を選ぶ
お子さんが興味を持っているテーマ(恐竜、動物、宇宙、乗り物など)を選ぶと、自然と本に親しみを持ちやすくなります。お子さんと一緒に本屋に行くのも、良い刺激になりますよ! - 絵本や図鑑で視覚的に楽しませる
小さな頃から絵本や写真が豊富な図鑑を読むことで、視覚的な楽しさが加わり、自然に本への興味を引き出せます。
読み聞かせを楽しくする声のトーンや演出
声の使い方や演出を工夫することで、子どもがより楽しめる読み聞かせになります。
1. 感情を込めて読む
登場人物の気持ちを表現するように読むことで、子どもはその感情を感じ取りやすくなります。「うれしい!」と元気な声で読むか、「しょんぼり…」と小さな声で読むかで、伝わる雰囲気が変わります。
2. 物語の雰囲気に合わせた声を出す
例えば、夜のシーンでは静かに、冒険のシーンではワクワクした声で読むと、子どももその雰囲気を感じ取ることができます。
3. 効果音をつける
「トントントン」「バシャーン」などの効果音を加えると、子どもの想像力が広がります。特に小さな子どもは、擬音語や擬態語が大好きなので、積極的に取り入れましょう。
類似絵本の紹介!テーマ別で広げよう
食べ物絵本
- 『しろくまちゃんのほっとけーき』
- 『ぐりとぐら』
- 『おべんとうバス』
動物が主役の絵本
- 『ねずみくんのチョッキ』
- 『バムとケロ』
- 『いっすんぼうし』
2. 読書スペースを「お気に入りの場所」に!
本はどこでも読めるけれど、読書に集中できる特別な場所があると、さらにお子さんの気持ちが引き込まれます。
ポイント
- お子さん専用の本棚やスペースを作る
本を手に取りやすくするために、お子さん専用の小さな本棚を用意して、そこに本を整理しておくと良いです。自分のための特別な場所に、お子さんのテンションもアップ♪モンテッソーリ教育では、子どもが自由に選べる低めの本棚が推奨されています。 - リラックスできる空間作り
ソファやクッションを置いたり、柔らかい照明を使ったりして、読書を心地よい時間にする工夫を。子どもがリラックスできる環境を作りましょう。海外ではテント型の読書スペースが人気で、秘密基地のようなわくわくする居場所作りがされているそうです。

子どもが本を好きになる家具。本棚は絵本の表紙が見えるタイプがおすすめ。興味を引きやすく、リピートしやすくなります。
3. 親も一緒に楽しむ!共読タイムの大切さ

読書の楽しさは、親が一緒に楽しんであげることでさらに広がります。「一緒に読む」ことで、親子の絆も深まりますし、読書の楽しさが倍増しますよ!
ポイント
- 物語の登場人物になりきって声を変える
お話を読むときに、登場人物になりきって声を変えたり、リアクションを大きくすると、よりお子さんが引き込まれます。「この本、面白い!」と感じる瞬間を作ってあげましょう。 - お話の内容について一緒に話し合う
本を読み終わった後、内容について質問したり、「どう思った?」と聞いてあげることで、お子さんが考える力も養えます。読書を通じて、思考力や語彙力も育てられますよ。普段の生活の中でお子さんの好きな絵本の内容に関連する場面があれば(例えば、ふみきりや動物園など)「〇〇みたいだね!」と声をかけるのも効果的。
年齢別おすすめの本
- 0〜2歳向け:「しましまぐるぐる」や「だるまさん」シリーズなど、シンプルで繰り返しの多い絵本
- 3〜5歳向け:「はらぺこあおむし」「ぐりとぐら」「100かいだてのいえ」など、ストーリー性がある絵本
- 6〜8歳向け:「かいけつゾロリ」「おしりたんてい」シリーズなど、冒険心をくすぐる本
「年齢別 絵本の選び方とおすすめ本【言葉・感情・想像力を育てる】」
4. 小さな成功体験を重ねて自信をつける
読書は「できた!」という成功体験の積み重ねが大切です。お子さんが読んだ本をしっかり褒めてあげることで、「また読んでみよう!」という気持ちが生まれます。
ポイント
- 本を読み終わったらしっかり褒める
1冊読み終わったら、「よく頑張ったね!」と声をかけることが大切。1冊完読できなくても、集中できる範囲で頑張れたことを褒めてあげるといいですよ。お子さんが自信を持てるように、努力を認めてあげてください。 - 読書スタンプやシールで達成感を
本を1冊読むごとにスタンプやシールを貼ることで、楽しみながら達成感を感じることができます。シンプルですが、モチベーションアップに繋がります!
5. 特別な本のプレゼントで読書意欲UP!
お誕生日やクリスマスなど、特別な日に読書に関連したプレゼントを贈ることも、読書が楽しく感じるひとつの方法です。
ポイント
- 好きなキャラクターの本やテーマに合わせた本を贈る
例えば、好きなアニメの絵本や、動物園に行く前に動物図鑑を贈るなど、タイミングに合わせたプレゼントが効果的です。
お子さんの発達段階に合わせて、背伸びしすぎず、親しみやすい本を選ぶことをおすすめします♪
知育に役立つ絵本5選&発達に合わせた本の選び方
1. 知育に役立つ絵本5選
① 『いないいないばあ』
対象年齢:0歳〜2歳
赤ちゃんが大好きな「いないいないばあ」の繰り返しで、注意力や社会性を養います。
② 『だるまさんが』シリーズ
対象年齢:1歳〜3歳
リズミカルな言葉とユーモラスな絵で、言葉のリズムや体の動きを楽しく学べる一冊です。
③ 『もこもこもこ』
対象年齢:2歳〜4歳
シンプルながらも独特の世界観が魅力。言葉の音を楽しむことで、言語感覚を育てます。
④ 『はらぺこあおむし』
対象年齢:3歳〜5歳
曜日の概念や食べ物の名前、成長の過程を学べる知育絵本の定番。
⑤ 『ぐりとぐら』
対象年齢:4歳〜6歳
ストーリー性のある絵本で、言葉の理解力や想像力を育みます。
2. 発達に合わせた本の選び方リスト
0歳〜1歳:視覚・聴覚を刺激する本
- モノクロの絵本やコントラストの強いものを選ぶ
- 「いないいないばあ」などのシンプルな言葉の繰り返しがあるもの
1歳〜2歳:指差し&語彙力アップ
- 動物や乗り物の名前が登場する絵本
- 仕掛け絵本や触れる絵本で五感を刺激する
2歳〜3歳:ストーリーを楽しむ
- 短い物語の絵本を取り入れる
- 繰り返しのフレーズがある絵本で、言葉のリズムを楽しむ
3歳〜5歳:会話や想像力を育てる
- ストーリー性のある絵本で、登場人物の気持ちを考えられるもの
- クイズや問いかけのある本で、考える力を養う
3. 国語力が伸びる本ランキング
1位 『スイミー』(レオ・レオニ)
対象年齢:4歳〜6歳
比喩や言葉の表現が豊かで、読解力を養うのに最適。我が家は、日本語版を読んだ後に、英語版を親子で読みました。
2位 『おしいれのぼうけん』
対象年齢:5歳〜7歳
ストーリーがしっかりしており、文章を理解する力がつく。
3位 『かいけつゾロリ』シリーズ
対象年齢:6歳〜8歳
ユーモアたっぷりの物語で、楽しみながら語彙を増やせる。
4位 『エルマーのぼうけん』
対象年齢:6歳〜9歳
冒険を通じて読解力や論理的思考を鍛える。
5位 『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』シリーズ
対象年齢:8歳〜12歳
少し長めのストーリーで、文章を読む習慣を身につけるのに最適。
ぜひ、お子さんの成長に合わせて、最適な本を選んでみてください!
まとめ:お子さんの個性を活かして読書の世界へ
お子さんが本を好きになるためには、まず「楽しさ」を感じてもらうことが大切です。
親としてできることは、お子さんの興味を引く本を用意したり、一緒に読書を楽しんだり、読書を「特別な時間」として大切にしてあげることです。何曜日は図書館に行って好きな本を〇冊借りる♪などもいいですね。自分でどんどん読書を楽しんでいくお子さんの姿を想像すると嬉しくなりますね。さらに詳しい読書環境の作り方や、おすすめ本が知りたい方は、ぜひ↓をチェックしてみてくださいね!
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