このページでは、
子どもの絵にあらわれやすい「不安のサイン」と、気づいたときの見方を、
心配しすぎないための視点で整理します。
※この内容は診断ではありません。
全体像を知りたい方は、▶︎ 【保存版】子どもの絵にあらわれる感情サイン一覧 もあわせてご覧ください。
「あれ? 今日の絵、なんだかいつもと違う……。」
「最近、同じような暗い絵ばかり描いている気がする。」
この記事の内容
画用紙にポツンと置かれた、いつもと違う「違和感」
昨日までは、色とりどりの虹や、ニコニコ笑う家族を描いていたわが子。
それがある日を境に、顔のない人物を描いたり、画用紙を真っ黒な線で埋め尽くしたり……。

そんな絵を目の前にしたとき、パパやママの心には、さざ波のような不安が広がるはずです。
「園で悲しいことがあったのかな?」
「もしかして、私が厳しくしすぎた?」
「この絵は、なにかのSOSなの?」
スマホで「子どもの絵 不安 サイン」と検索してしまうその指先は、お子さんの小さな心の揺れを一生懸命にキャッチしようとしている証拠。そうやって立ち止まれるあなたは、もうそれだけで、十分すぎるほどお子さんに寄り添っている「いい親」ですよ。
今日は、子どもの絵に表れる「不安のサイン」について、その正体と見守り方をやさしく紐解いていきます。この記事を読み終える頃には、その「違和感」を怖がるのではなく、お子さんの成長のプロセスとして受け止められるようになっているはずです。
そもそも、子どもは「不安」をどう表現するの?
大人であれば「最近、ちょっと仕事でストレスがあって……」と口に出せますが、子どもはそうはいきません。

言葉より先に出るのが「絵」
子どもにとって、自分の複雑な感情を言葉で整理するのは、実はとても高度な技です。 「なんだかモヤモヤする」「ちょっと怖いな」という、形にならない気持ちが最初に出てくる場所。それが、画用紙の上なんです。 絵は、いわば「無意識の感情の出口」。本人も気づいていない心のささくれが、色や線になって「にじみ出ている」状態なんですね。

不安=悪いこと、ではない
「不安」と聞くとネガティブなイメージを持ちますが、実は不安を感じられるのは、心が順調に育っている証でもあります。 入園、進級、弟や妹の誕生……。環境が変われば、誰だって不安になります。その不安を絵として外に出せているなら、それは心がパンクしないように、自分自身で一生懸命に「調整」しているということ。 絵に不安が出ているときは、むしろ「心がお仕事を頑張っているんだな」と捉えてみてください。
🖍️ 子どもの「描きたい」を止めないために
黒を強く塗ったり、赤を何度も重ねたり。
少しドキッとする絵を描くとき、
子どもは今の気持ちを必死に外に出そうとしています。
だからこそ、
「汚れるから」「あとで大変だから」と止めるのではなく、
思いきり描いていい環境を用意できると、
子どもの安心感は大きく変わります。
これは「上手に描くため」ではなく、
「どんな気持ちも、ここでは出していい」
そう伝えるための道具です。
子どもの絵に表れやすい「不安のサイン」5つ
多くの方が「これって大丈夫?」と気になるポイントを、5つに整理しました。

① 同じモチーフ・同じ構図を何度も描く
何度描いても、同じ家、同じ道、同じ配置。「コピー機かな?」と思うくらい全く同じ絵を量産することがあります。 これは、「いつもと同じであること」で、心の安定を保とうとしているときによく見られます。変化の激しい時期(進級直後など)に、自分を落ち着かせるための「おまじない」のようなものです。🔗子どもが同じ絵ばかり描く理由

② 顔がない・目が極端に小さい/多い
人物に顔を描かなかったり、逆に目が多すぎたり。 これは「他者との距離感」に迷っているときに出やすい表現です。誰かに見られているプレッシャーを感じていたり、今は自分の世界に閉じこもりたいという気持ちの表れかもしれません。ただし、単に「描くのが面倒くさかった!」という理由も多いので、焦りは禁物です。🔗子どもの絵に顔が描かれない?
③ 色が極端に少ない・黒や濃色ばかり
「黒ばかり使うのは闇のサイン?」と心配されますが、黒はすべての感情を包み込む「守りの色」でもあります。 自分の気持ちを整理したいとき、集中して何かを形にしたいとき、あえて色数を絞ることがあります。「色=感情の診断書」ではなく、その時の「気分のコート」だと思ってください。🔗子どもの絵が「真っ黒」で不安なときに読んでほしい話
④ ぐちゃぐちゃ・強い筆圧・紙が破れる
画用紙が破れるほどの強い筆圧で、ぐちゃぐちゃに塗り潰す。 これは、抱えきれないほどのエネルギー(怒りや緊張)を、画用紙に預けている状態です。でも、描き終えてスッキリしているなら大丈夫。画用紙が「身代わり」になって、お子さんのストレスを逃がしてくれたのです。🔗子どもの筆圧が弱すぎる?

⑤ 急に描かなくなった/嫌がる
今まで大好きだったのに、急にペンを置く。 これは、不安というよりは「完璧主義」や「比較」の芽生えかもしれません。「上手く描かなきゃ」というプレッシャーから、自分を守っているサインです。
でも実は…心配しすぎなくていいケースの方が多い
「サイン」が見つかったからといって、即座に「心の病気だ!」となるわけではありません。
成長段階による「よくある変化」
想像力が爆発する時期には、急に「怖いもの」を描きたくなることもあります。また、年齢とともに「現実と絵の差」に気づき、一時的に絵が不安定になるのは、発達の正解ルートです。
「たまたま今そうなだけ」の可能性
昨夜、少し夜更かしをした。園でちょっとした貸し借りトラブルがあった。 そんな「ちょっとした日常の疲れ」が、絵に反映されることはよくあります。大人だって、疲れている時は字が乱れますよね。それと同じです。

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本当に気をつけたいサインは「絵+〇〇」
絵単体で悩む必要はありませんが、以下の「プラスアルファ」がある時は、少し注意深く見守りましょう。
絵+行動の変化
絵が暗くなり、かつ「食欲がない」「夜中に何度も起きる」「激しい登園しぶり」などがセットで見られる場合。これは、お子さんの許容量を超えた不安を抱えているサインかもしれません。
絵+言葉の変化
「僕なんてどうせ」「どうせ下手だし」といった自己否定の言葉が増え、絵にも元気がなくなっている場合。心のエネルギーが少し不足している可能性があります。
絵+期間
気になる絵が、数週間〜数ヶ月、全く変わらずに続いている場合。 一時的なブームではなく、何かが心に引っかかっているのかもしれません。この場合は、一人で抱え込まず、園の先生などに「家ではこんな様子なんですが……」と相談のきっかけにしてみてください。
特に、以前はのびのび描いていた子が変化した場合は、
園・学校・人間関係などの環境変化と重ねて見てみましょう。
🔗「絵が小さいのは自信がないから?」
親ができる一番の関わり方は「分析しないこと」
不安な絵を見たとき、私たちはつい「名探偵」になろうとしてしまいます。でも、それは逆効果になることも。

NGになりやすい声かけ
- 「なんでこんなに黒いの?」(理由を問われると、子どもは否定されたと感じます)
- 「怖いから、もっと明るい色で描こうよ」(今の気持ちを「ダメなもの」として封じ込めてしまいます)
おすすめの声かけ例
- 「今日はこの色をたくさん使ったんだね」(事実を認める)
- 「ここ、すごく力強いね」(筆致を褒める)
- 「見せてくれてありがとう」(描いたという行為そのものを肯定する)
意味を分析して問い詰めるよりも、「今のあなたの表現を、そのまま受け止めているよ」という安心感を渡してあげることが、不安を溶かす一番の近道です。
まとめ|気づいたあなたは、もう十分伴走できている
子どもの絵は、決してあなたを脅かす「診断書」ではありません。 それは、お子さんが自分の力で心を整えようとしている「健やかな努力」の跡です。

不安なサインに気づいて立ち止まり、「どうしてあげたらいいのかな?」と考えたその瞬間から、あなたとお子さんの深い対話はもう始まっています。
親にできるのは、絵を正しく読み解くことではなく、「何を描いても、どんなあなたでも、ここは安心な場所だよ」と、横で笑っていることです。
締めの一文: 子どもの絵に立ち止まれたその瞬間から、もう親子の絆はより深まっています。
明日、お子さんがまた何かを描いたら、「へぇ〜、面白いね!」と、その「今」をまるごと楽しんであげてくださいね。
【専門的な視点をもっと知りたい方へ】
いかがでしたか? 「うちの子、最近こんな不思議な絵を描くんです」というエピソードがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね。一人で抱え込まず、一緒にわが子の心を見守っていきましょう!
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『子どもの心がどんどん軽くなる 家庭でできる 表現アートセラピー』は、
特別な技術がなくても、日常の中でできる関わり方を、
とてもやさしい言葉で教えてくれる本です。
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心配しすぎず、やさく向き合うためのヒントになれば幸いです。
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。







