子どもの絵は、そのときの気分だけでなく、年齢や発達段階によって自然に変化していきます。
全体の流れを知りたい方はこちらをご覧ください。
▶ 年齢・発達段階で変わる子どもの絵|0歳〜思春期までの心の成長サイン
この記事の内容
【5歳のお絵描き】急に変わる理由とは?
ごちゃごちゃ・強い絵は「物語と感情」が育ってきたサイン
「前よりごちゃごちゃしてきた気がする」
「暗い色や強い絵が増えて、ちょっと心配…」
5歳前後になると、子どもの絵はある日を境にガラッと雰囲気が変わることがあります。
昨日までの“それっぽい絵”が、急にカオスに見えることも。
でもこの変化、実は
後退ではなく、心の中が一気に広がってきたサインであることがほとんどです。

このページでは、
5〜6歳の絵に起こりやすい変化と心理を、
「心配しすぎなくていい視点」でわかりやすく整理します。
5歳のお絵描きが「急に変わる」理由
なぜ、5歳頃になると
ごちゃごちゃした絵や、勢いのある表現が増えるのでしょうか。
この時期の子どもは、頭の中がとにかく忙しい。
- 描きたいことが多すぎる
- 気持ちをまだうまく整理できない
- 頭の中で物語が同時進行している
いわば、脳内で何本もアニメが同時再生されている状態。
そのため、
「全部描きたい!」→「手が追いつかない!」
ということが起こり、絵がごちゃっと見えやすくなります。
5〜6歳の絵にあらわれる「物語のはじまり」
この時期の最大の特徴は、
絵が「一枚の絵」から「お話」になること。
- 人や動物がたくさん登場する
- 1枚の中に場面がいくつも入る
- 「このあと○○するところ」と説明がつく
大人から見ると
「情報量、多くない?」と思うこともありますが(笑)
これは、
想像力・構成力・時間の理解が育ってきている証拠です。
絵から一歩進んで「伝える」体験へ。
気持ちや考えを「誰かに届ける」体験ができるワーク。
暗い色・強い絵=問題、ではありません
5〜6歳になると、
子どもは「自分の感情」をはっきり感じられるようになります。
そのため、
- 黒や赤など、強い色を使う
- 激しい線、大きな形が増える
- 怒っている・泣いている表情を描く
といった表現が出やすくなります。
ここで大事なのは、
感情が強い=不安定、ではないということ。
むしろ、
気持ちを外に出せている=健全な状態
と考えられるケースが多いのです。
モチーフにあらわれる心理のヒント(5〜6歳)
5〜6歳の絵でよく見られるモチーフと、
そこから考えられる心理の一例です。
- 人がたくさん描かれる
→ 人間関係への関心が高まっている - 怪獣・戦いの場面
→ 不安や葛藤を外に出している - 家・学校
→ 安心できる場所を確認している - 表情が大げさ
→ 感情を理解・整理しようとしている
大切なのは、
ひとつのモチーフだけで決めつけないこと。
絵全体の雰囲気と、
普段の生活の様子をあわせて見るようにしましょう。
心配なサイン?それとも成長の途中?
5〜6歳の絵で見極めたいポイント
| 見たときの印象 | 心配しすぎなくていいサイン | 少し気に留めたいサイン |
|---|---|---|
| 絵がごちゃごちゃ | 描きたいことが多く、人物や場面が増えている | 同じモチーフ・同じ配置が何週間も固定される |
| 暗い色・強い色を使う | 気持ちを表現しようとしている(怒り・悔しさ・不安) | 楽しい場面でも暗い表現が続き、会話も減っている |
| 線が強い・勢いがある | 感情エネルギーが高く、表現欲が強い | 紙を破る・自分を傷つける描写が増える |
| 赤や黒が多い | 印象に残る色を試している | 色の選択が極端に固定され、変化がない |
| 怪獣・戦いの絵 | 不安や葛藤を外に出して整理している | 恐怖や破壊の場面だけを繰り返す |
| 表情が大げさ | 感情理解が進み、描き分けを楽しんでいる | 常に苦しそう・怒っている表情のみ |
| 同じテーマを描く | 興味・関心が深まっている | 内容が変わらず、感情も硬直している |
| 描いたあとよく話す | 物語化する力が育っている | 説明を嫌がり、絵の話題を避ける |
大切な視点
- 「あるか・ないか」ではなく「変化しているか」を見る
- 絵だけで判断せず、
生活・会話・表情とセットで考える - 心配なサインがあっても、
すぐに問題と決めつける必要はありません
迷ったときの目安
絵は「心の検査」ではなく「心のメモ」。
一時的に強い表現が出ることは珍しくありません。
続く・固まる・生活にも影響が出る
この3点が重なるときだけ、少し注意して見守れば十分です。
【安心チェック】様子見で大丈夫なサイン
次のような様子があれば、
「ちょっと個性的なだけかも?」で大丈夫です。
- 楽しそうに描いている
- 描いたあと、説明したがる
- 園や家での生活は元気
- 絵の内容が毎回少しずつ違う
これらは、
発達の流れとしてとても自然な変化です。
親の関わり方で大切なこと
5〜6歳になると、
「上手・下手」を評価されることで
描くのが苦手になる子も出てきます。
おすすめなのは、評価より“興味”。
- 「どんなお話なの?」
- 「ここで何が起きたの?」
- 「この子はどんな気持ちかな?」
正解を当てる必要はありません。
話してくれる時間そのものを楽しむことが大切です。
「この絵、捨てられない…」に応える保存アイテム。
子どもの絵を「成長の記録」として残せる大容量ファイル。
Q&A|5〜6歳の絵でよくある不安
Q. 急に雑になった気がします
A. 描きたい内容が増え、手の動きが追いついていないだけのことが多いです。
Q. 暗い絵が続くのは大丈夫?
A. 絵以外の生活に大きな変化がなければ、感情表現の一環として問題ない場合がほとんどです。
まとめ|5〜6歳の絵は「心の実況中継」
5〜6歳の絵は、
心の中で起きていることがそのまま画面に出やすい時期です。
ごちゃごちゃして見えても、
そこには考え・気持ち・物語がぎっしり詰まっています。
年齢は「判断材料」ではなく、
理解するためのヒント。
絵を通して、
今のその子の世界を、そっとのぞいてみてください。
描いたあと「話したい」「伝えたい」子に。
絵と言葉をつなぐステップとして活躍。
今回のような絵も、発達の流れの中で見ると特別な異常ではないことが多くあります。
他の年齢の変化や全体像を知りたい方はこちらも参考にしてください。
ホーム » 5〜6歳の絵が心配?心配しすぎなくていいサインと見極めポイント
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
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ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
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