「お絵かきは大好きなのに、自分の顔だけは絶対に描かないんです…」
そんなお子さんに戸惑ったことはありませんか?
子どもが自分の顔(=自画像)を描きたがらない理由には、心の成長や発達段階が大きく関係しています。
「なぜ?」「うちの子だけ?」と不安になる前に、子どもの内側にある気持ちを知ってみませんか?
この記事では、子どもが自画像を描かない心理的な理由と、その時にできる関わり方について、わかりやすく解説します。
子どもが「自分の顔を描かない」理由とは?
🧠 自分=自分 と気づくには時間がかかる
子どもにとって「自分自身」を客観的に捉えることは、思っている以上に難しいこと。
大人は鏡を見れば自分の顔を認識できますが、子どもはまだ自己認識の途中の段階にあります。
3〜4歳頃は、ようやく「自分」と「他人」を区別し始める時期。
自分を描く=自分を見る・向き合う行為なので、なんとなく照れくさかったり、抵抗を感じることもあります。
😳 恥ずかしい・自信がないという気持ちも
「なんか変になっちゃうから描きたくない」
「自分の顔って、どう描けばいいの?」
そんな風に、「うまく描けない自分」にがっかりしたくない子もいます。

まだ絵のスキルも発展途上ですし、「描いた自分の顔を他人に見られる」ということが、恥ずかしい気持ちにつながる場合もあります。
🙅♂️「描いて!」がプレッシャーになることも
大人が「顔も描こうよ」と何気なく言った言葉が、子どもにとってはプレッシャーになることも。
自由に描くはずのお絵かきが「指示通りにやること」になると、途端につまらなくなってしまうんですよね。
子どもにとって、絵は表現であり遊び。ルールや型にはめすぎず、気持ちを尊重してあげることが大切です。
「中には、子どもが描く絵にちょっとした違和感を感じることもあるかもしれません。『なんだか気になる…』と感じたときは、こちらの記事も参考にしてください。」
→ 子どもの絵、ちょっと心配?こんなときはどうする?
📌 事例1:5歳の女の子・Aちゃんの場合
Aちゃんは、お友達の顔を描くのが大好き。でも、「自分の顔も描いてみよう」と声をかけると、「やだ!うまく描けないもん」と拒否しました。よく話を聞くと、「かわいく描きたいけど、うまくいかないからイヤ」とのこと。
→ 対策:自由な表現を認める
「そっくりじゃなくてもいいんだよ」「好きなように描いてみよう」と伝え、デフォルメしたり、お気に入りのキャラクター風にアレンジしたりすると、楽しんで描けるようになりました。
「思い通りに描けていなくても、子どもにとっては大切な一枚。『上手じゃないから…』とすぐに捨ててしまうのはもったいないかもしれません。」
→ 子どもの作品、完璧じゃないから捨てていませんか?
年齢と発達に合わせた自然な変化
🧒 3歳:丸と線の組み合わせが中心
この頃は、「これはパパ!これはママ!」と人物らしき丸を描きはじめる時期。
顔のパーツもまだバラバラだったり、目だけが描かれていたり、個性豊かです。
🧒 4〜5歳:全身を描きはじめる
顔に目・鼻・口がつき、体や手足も描かれはじめます。
「これはわたしだよ!」と自分を描く子も増えてきますが、まだ描かない子ももちろんいます。
👧 6歳以降:自意識が芽生える
他人からどう見られるかを気にしはじめ、逆に自画像を嫌がる子も。
「恥ずかしい」「変って思われたくない」という気持ちも強くなってくる年齢です。
📌 事例2:7歳の男の子・Bくんの場合
Bくんは、「自分の顔を描くのは変な感じがする」と言って避けていました。よく話を聞くと、「鏡の顔と写真の顔が違って見えるから、どっちを描けばいいのかわからない」とのこと。
→ 対策:鏡を使って楽しく観察
一緒に鏡を見ながら、「笑った顔はどんな形?」「怒った顔は?」と遊びながら観察。すると、「こういう風に見えるんだ!」と発見があり、少しずつ描けるようになりました。
「子どもの絵には、その時期ならではの表現があります。たとえば、3~5歳ごろの子どもが描く絵には特徴的な発達段階があります。」
→ 年齢別 絵の発達段階【3〜5歳】
自画像を描かないとき、親にできること
✔ 無理に描かせない
「なんで描かないの?」「顔も描いて!」など、否定的な声かけは避けましょう。
「描きたくないんだね」「今はそういう気分じゃないんだね」と、気持ちを受け止める声かけが安心につながります。
✔ 鏡遊びや写真で「自分を知る」体験を
一緒に鏡を見ながら、「目ってどこにあるかな?」「どんな形?」と話すことで、自分の顔に興味を持つきっかけになります。

写真アルバムを見て「このとき笑ってるね」などと話すのもおすすめです。
✔ 親が自分の顔を描いて見せる
「ママの顔、描いてみたよ〜」と楽しそうに描いて見せることで、「自画像=楽しいこと」と伝えることができます。
「描けないことを無理に責めるのではなく、寄り添う声かけが大切です」
→ 子どものやる気を引き出す声かけ事例集【3〜6歳向け】
【まとめ】自分の顔を描かないのは「成長の途中」だから
子どもが自分の顔を描きたがらないのは、決しておかしなことではありません。
それは自分という存在をどう受け止めるか、心と頭がぐんと育っていく大切なプロセス。
大人が焦らず、温かく見守ることで、自然と「描いてみようかな」という気持ちが育っていきます。
今は描かなくても、いつか「これがわたし!」と笑顔で描いてくれる日がきっと来ますよ。
「おうちで作品を飾ると、子どもも嬉しくなってまた描こうという意欲が湧きます。飾り方に迷ったときはこちらもどうぞ。」
→ 子どもの作品の飾り方アイデア
✨ こんなときは焦らなくて大丈夫!チェックリスト
- お絵かきは好きだが、自画像だけは描かない
- 顔のパーツを描くのがまだ難しそう
- 「自分を描く」ことに意味を見出していない様子
- 恥ずかしがったり、描きたくないと言う
- 他人の目を気にするようになってきた
これらはすべて、「自然な発達の一部」です◎
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