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やさしく、でも深く読み取るためのガイド
子どもの絵にあらわれる「火」は、
感情のエネルギーがとても分かりやすく表現されるモチーフです。
ぱちぱちと小さく燃える火、
勢いよく広がる炎、
赤やオレンジ、時には黒い煙――
その一つひとつには、
そのとき子どもが感じている気持ちや、心の動きがにじみ出ています。
一方で、
- 「火って危ないものじゃない?」
- 「激しい炎を描いているけど、心が不安定なのでは?」
と、不安になる親御さんも少なくありません。
けれど多くの場合、
火の絵は「問題のサイン」ではなく、心が動いているサインです。
この記事では、
子どもの描く火の絵を通して
どんな気持ちが表れやすいのか
どう受け取れば安心につながるのかを、
丁寧に整理していきます。
なぜ子どもは「火」を描くの?
火は、子どもの心の中でとても象徴的な存在です。
- あたたかさ
- 強さ
- ワクワク
- ちょっとした怖さ
こうした相反する感情を同時に表せるため、
言葉にしづらい気持ちを描くのに、火はとても向いています。
特に火を描きやすいのは、次のようなタイミングです。
- 新しい環境に入ったとき
- 何かに一生懸命取り組んでいるとき
- 気持ちが高ぶっているとき
- うまく言葉にできないモヤモヤがあるとき
心の中のエネルギーが増えると、
子どもは無意識に「火」という形を借りて表現します。
これは、成長の途中によく見られる自然な反応です。
火の「種類」から見えてくる気持ち
火といっても、描かれ方はさまざまです。
その違いから、気持ちの方向性が見えてくることがあります。
🔸 楽しそうな火・たき火・キャンプファイヤー
- 楽しさ
- ワクワク
- 仲間意識
気持ちが外に向き、
人や出来事と関わろうとしている状態を示すことが多いです。
🔸 ろうそく・小さな火
- 落ち着きたい
- 安心したい
静かな時間を求めているサインとして描かれることがあります。
🔸 大きく広がる激しい炎
- やる気
- 挑戦心
- 自己主張
「今、すごく頑張っている」
そんなエネルギーの高まりを表す場合がほとんどです。
どの火が良くて、どれが悪いということはありません。
「今どんな気持ちで過ごしているのか」を知るヒントとして見ることが大切です。
火の勢いと形は「感情の強さ」
炎の大きさや勢いは、
感情の強さとリンクしやすいポイントです。
- 小さく安定した炎
→ 落ち着き・安心感 - 勢いよく燃え上がる炎
→ 興奮・やる気・外に向かうエネルギー - 煙が多い・黒っぽい炎
→ 疲れ・モヤモヤ・整理途中の気持ち
ここで大切なのは、
炎が強い=心が荒れている、ではないということ。
むしろ、気持ちを外に出せている分、
心が健全に動いているケースも多いのです。
🔥 ミニ心理テスト|この「火」は、どんな気持ちを映している?
ここで、少し遊び感覚で見てみましょう。
お子さんの描いた「火」を思い浮かべながら、
一番近いものを選んでみてください。
※ 正解・不正解はありません。
「今の気持ちを知るヒント」として、やさしく読んでみてください。
Q.いちばん近い火はどれ?
A.小さく、静かに燃えている火
(ろうそく・小さなたき火のような火)
→ 今の気持ちは「落ち着きモード」かもしれません。
安心できる時間を大切にしたい、
静かに自分の世界に入りたい気持ちが表れていることがあります。
B.勢いよく、明るく燃え上がる火
(炎が高く、エネルギーを感じる火)
→ 気持ちが外に向かって動いているサイン。
やる気や挑戦心、伝えたい思いが高まっている可能性があります。
C.煙が多い・黒っぽさのある火
(炎が見えにくい、もやっとした火)
→ 心の中を整理している途中かもしれません。
疲れやモヤモヤを抱えながら、気持ちの置き場所を探している状態です。
D.色や形が自由な火
(カラフル・現実にはない火)
→ 想像力がとても活発な状態。
気持ちを整理するというより、描くこと自体を楽しんでいるサインのこともあります。
🌱 覚えておいてほしいこと
このテストは、気持ちを決めつけるためのものではありません。
「今日はどんな火なんだろう?」と、
子どもの気持ちに目を向けるきっかけとして使ってくださいね。
色づかいは「気分の温度計」
火の色は、感情の“温度”を教えてくれます。
- オレンジ・黄色
→ 元気、前向き、安心感 - 赤が強い
→ 興奮、自己主張、エネルギーの高まり - 黒・灰色が混ざる
→ 疲れ、不安、心の中のモヤモヤ - カラフルな火
→ 想像力が豊かで、描くこと自体を楽しんでいる状態
暗い色が出ていても、
すぐに心配する必要はありません。
「今日はちょっと疲れているのかな」
そのくらいの受け止め方で十分です。
色の意味をもう少し詳しく知りたい方はこちら ▶ 子どもの絵にあらわれる色と感情の関係
火の絵を見たときの、やさしい声かけ
火の絵は、気持ちを知るための入り口です。
理由を問い詰める必要はありません。
たとえば、
- 「この火、あったかい?それとも熱い?」
- 「今日は元気な火だね」
- 「この火、何をしてるところだと思う?」
評価せず、決めつけず、
ただ興味を向けるだけで大丈夫です。
安心できると、
子どもは自分から気持ちを話し始めることがあります。
年齢によって、読み取り方は変わる
火の絵の意味は、年齢によっても変わります。
- 2〜3歳頃
色や形を楽しむ時期。意味づけは不要です。 - 4〜5歳頃
その日の気分が、色や勢いに表れやすくなります。 - 6〜7歳頃
出来事やストーリーと結びついた火が増えてきます。 - 小学生以上
火に象徴的な意味を込めて描くこともあります。
どの年齢でも共通して言えるのは、
無理に深読みしないこと。
「今日はこんな火なんだね」
その受け止め方で十分です。
よくある親の不安にお答えします
火ばかり描くのは心が不安定?
→ 多くの場合、いいえ。
エネルギーが高まっている、変化の途中にいるだけのことがほとんどです。
黒い煙が多いときは注意が必要?
→ まずは最近の生活や疲れを想像してみてください。
それが長く続く場合だけ、全体の様子を見ていきましょう。
専門家に相談する目安は?
- 極端な絵の変化が1〜2か月以上続く
- 日常生活でも不安や不調が強い
- 本人がつらそうな様子を見せている
これらが重なったときが一つの目安です。
「火以外のモチーフも気になる…」という方へ ▶ 子どもの絵と心理|モチーフ別まとめ
まとめ|火の絵は「危険信号」ではなく「成長のサイン」
子どもの描く火は、
心の中で燃えているエネルギーのかたちです。
怖がる必要はありません。
- 「今、何かに向かって頑張っているんだな」
- 「気持ちが動いているんだな」
そんなふうに受け止めてもらえることで、
子どもは安心して自分を表現できます。
絵は、言葉にならない気持ちを伝えてくれる
やさしい窓。
ぜひ「今日はどんな火かな?」と、
日々の会話にそっと取り入れてみてくださいね。
✔ 他にもよく描かれるモチーフ
・太陽を描く子どもの心理
・山の絵にあらわれる気持ち
・橋の絵が教えてくれる心の距離
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