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― 子どもの心が落ち着き始めたときに見られるサイン ―
「前は不安そうな絵が多かったのに、最近は少し雰囲気が変わってきた」
「急に明るくなったわけじゃないけれど、何かが違う気がする」そんなとき、子どもの絵には安心や回復の“兆し”が、控えめな形で表れ始めていることがあります。
子どもは、気持ちが落ち着いてくると、
安心できるモチーフ・つながりを感じられるものを、無意識に選んで描くようになります。
この記事では、
別記事で整理した「感情サイン」の中でも、
安心・回復に向かう途中で出やすいモチーフを一覧で紹介し、
見守るときの視点をまとめます。
回復は「急に元気になる」形ではあらわれない
子どもの心の回復は、
- ある日突然明るくなる
- 絵が一気にカラフルになる
という形で進むことは、実はあまり多くありません。
多くの場合、
- 描くモチーフが変わる
- 配置や線が少し安定する
- 絵の中に「居場所」や「つながり」が出てくる
といった小さな変化が、先に表れます。
そのため、
「何を描いているか」に注目することは、
回復の途中段階に気づくための大切な手がかりになります。
安心・回復が出やすい絵のモチーフ一覧
① 家・おうち
家は、子どもにとって
- 守られる場所
- 帰れる場所
- 安心できる拠点
を象徴しやすいモチーフです。

屋根・窓・ドアが描かれ、
- 明るい色が使われている
- 明かりや煙突がある
- 中に人がいる様子がある
場合は、
「ここにいて大丈夫」という感覚が戻り始めているサインとして見られることがあります。
② 太陽
太陽は、
- 見守られている感覚
- あたたかさ
- 心のエネルギー
を象徴しやすいモチーフです。

以前は描かれていなかった太陽が出てきたり、
小さくても画面の中に現れ始めた場合、
- 気力が少し戻ってきている
- 安心できる要素が増えてきた
兆しとして捉えられることがあります。
🔗子どもの絵の“太陽の位置”でわかる心理
③ 草・花・木などの自然モチーフ
自然のモチーフは、心が落ち着いてくると増えやすい傾向があります。

特に、
- 地面から生えている
- 幹や根がある
- 花が咲いている
といった描写は、
- 安定感
- 回復の途中
- 成長への準備
を反映している場合があります。
🔗子どもの絵の「木」からわかる気持ち
🔗子どもの絵に花が多いときの心理
④ 家族・人が複数描かれている絵
一人だけの人物から、
- 家族
- 友だち
- 周囲の人
など、複数の人が登場するようになる変化は、
- 人とのつながりへの安心
- 孤立感の軽減
が進んでいるサインとして見られることがあります。
人物同士の距離が近い、手をつないでいるなどの描写は、
さらに安心感が高まっている可能性があります。
🔗子どもの家族の絵が気になる|お母さんだけ大きい・お父さんを描かない理由とは?
🔗【まとめ記事】「家族の絵に現れる心理サイン」
⑤ 遊びの場面(公園・遊具・遊んでいる自分)
遊びの場面が描かれ始めるのは、
- 心に余白が戻ってきた
- 楽しさを感じる力が回復してきた
サインであることがあります。

「楽しいから描いている」というより、
楽しさを感じられる状態に近づいてきていると見る視点が大切です。
⑥ 道・橋・つながりのある風景
道や橋は、
- 先へ進む
- どこかとつながる
といった意味合いを持ちやすいモチーフです。
行き止まりではなく、
- 先が続いている
- 向かう先が描かれている
場合、
心理的な回復過程が動き始めている可能性があります。
🔗子どもの描く「橋の絵」
🔗子どもの絵の「道」からわかる気持ち
⑦ 身近でやさしい動物
犬・猫・うさぎなど、
- 怖くない
- 触れ合える
- 身近な動物
が登場する絵は、
- 癒やしを求めている
- 安心できる存在を感じている
状態を反映していることがあります。

モチーフを見るときの基本姿勢
安心・回復のモチーフを見るときは、
- 以前の絵と比べてどう変わったか
- どのくらいの頻度で描かれているか
- 描いているときの様子はどうか
を必ず合わせて見ます。
モチーフだけで判断しないことは、
親記事で示している感情サインの基本姿勢と同じです。
回復サインに気づいたときの関わり方
回復の兆しが見えても、
「元気になったね」
「もう大丈夫だね」
と断定的に伝える必要はありません。
代わりに、
- 「あたたかい感じの絵だね」
- 「ここ、描くの楽しそうだね」
と、事実をそのまま言葉にする関わりが、
安心を保つ助けになります。
絵は「回復の途中」を映している
安心のモチーフが増えてきても、
- また不安な絵を描く日
- 描きたくない日
があって自然です。
回復は一直線ではなく、揺れ戻しながら進みます。
大切なのは、
回復のサインに気づき、急がせないこと。
まとめ|安心のモチーフは「よくなった証」ではない
安心・回復が出やすい絵のモチーフは、
- 家
- 太陽
- 自然
- 人とのつながり
- 遊び
などに共通して見られます。
それらは、
子どもが少しずつ安心を取り戻している途中経過
を教えてくれるサインです。
絵を変えさせる必要はありません。
変わっていく過程に気づき、静かに見守ることが、
いちばんの支えになります。
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