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子どもが、どんな色でも 「ぐりぐり」「うねうね」「ひたすら塗り込む」 ことを続けることがあります。
大人から見ると
「雑に描いてる?」
「なんでいつも塗りつぶすの?」
と不思議に見えるかもしれません。
ですが、この“ぐりぐり”は 子どもにとって意味のある発達のサイン です。
また、黒一色で塗るケースとは心理の背景が全く異なります。
「色を問わず、ぐりぐり塗りつぶす子」の心理
① 感覚刺激を求めている(感覚統合欲求)
ぐりぐりの動きは、
- 筆圧
- 摩擦の感覚
- 色が広がる視覚刺激
を強く感じられる行為です。
特に幼児期は “手のひら~指先の感覚欲求” がとても強く、
「気持ちいい」「もっとやりたい」という純粋な動機が中心です。
② 自分の動きを確かめている(運動感覚の獲得)
ぐりぐりは “軌跡を残す運動” です。
子どもは自分の腕の動きが、
「紙の上にどんな線として現れるのか?」
を確かめています。
これは 自己効力感(自分で変化を起こせる感覚) を育てる大事な経験です。
🔗「ぐちゃぐちゃばかり…大丈夫?」子どもの絵にあらわれる心理サイン
③ エネルギーが余っている・発散が必要
体力・感情・興奮などのエネルギーが余っている子は、
細かく描くよりも 勢いよく塗ることで調整 しようとします。
ぐりぐりは “安全な発散方法” の一つです。
④ 思考よりも感情が優勢なとき
言葉にできない気分、モヤモヤ、興奮も
“ぐりぐり動作” に変換されます。
黒のような「感情の濃さ」を示すわけではなく、
動きそのものが感情の通訳 になっているイメージです。
子どもは「ぐりぐり」から何を学んでいる?
●① 手指の巧緻性
太い線・細い線・往復運動を繰り返すことで、
筆圧の調整・肩〜手首の連動 が育ちます。
●② 情動のコントロール
強く塗る → スッキリする
弱く塗る → 気持ちが落ち着く
こんな自己調整を、無意識のうちに身につけています。
●③ 色の混ざり・変化の理解
ぐりぐりすることで、
「赤+青=むらさき」など
“偶然の気づき” から美術的な学びも得ています。
●④ 自己表現の基礎
ぐりぐり期は 象徴表現の前段階(プリスキーマ期) です。
やがて丸・線・形へと発展し、表現が豊かになります。
色を混ぜるのが好きな子の心理
ぐりぐり期の中でも、色をぐちゃぐちゃ混ぜるのが好きな子っていますよね。このタイプは、自由に表現したい気持ちや想像力の芽 が育っているサイン。いろんな色を混ぜながら、「こうなるかな?」と実験しているんです。親としては「すごい!混ぜてるね!」と声かけしてあげると、自己表現の楽しさがどんどん広がります。
親が用意すると良いもの・環境
●① 紙を思う存分に(大きめの紙・ロール紙)
ぐりぐりの動きは大きいので、
A4だとストレスが溜まることがあります。
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●② クレヨン・オイルパステル・スタンプなど“摩擦を感じる道具”
- 三角クレヨン
- ベビーコロール
- オイルパステル
など、手応えがある道具が◎。
🎨 手に優しく、色も鮮やか。ぐりぐり塗る力を受け止めてくれるクレヨンです。

ホルベイン みつろうクレヨン 8色セット 310002
●③ 絵の具の「指えのぐ」もおすすめ
指で直接ぐりぐりでき、満足度が高いです。
👶 指先でぐりぐり。水で簡単に落とせるので、おうちでも安心して遊べます。

Shuttle Art 指絵の具 10色 37点セット 60ml
●④ 書く前に体を動かす
余っているエネルギーを少し発散すると、
ぐりぐり → 形 への移行がスムーズになる子もいます。
どんな遊びをさせると伸びる?
●① 粘土・スライム
感覚系の欲求が満たされ、手先のコントロールも育ちます。
●② 大きな紙に“腕を大きく使う”描画
壁に貼る・床で大きく描くなど。
運動 × 表現 が合わさるので満足感が高い。
●③ 色が変わる遊び
・色水遊び
・にじみ絵
・混色
→ “ぐりぐり” が「表現あそび」へと昇華します。
ぐりぐり期っていつまで続くの?年齢の目安と発達の流れ
「ぐりぐり塗る遊び…これっていつまで続くの?」と心配になりますよね。ぐりぐり期は、大体 2歳〜4歳くらい にピークを迎えることが多いです。この時期は、手の動きや力の加減を試している大事な発達の一環。ぐりぐりの勢いが少しずつ落ち着いて、色を塗り分けたり、形を意識しながら描けるようになるのが5歳前後の目安です。
ぐりぐりの次に出やすい形:「丸」「渦巻き」
ぐりぐりを思いっきり楽しんだ後は、自然と「丸」や「渦巻き」といった形に発展していくことがあります。これは 手のコントロールが少しずつ上手になっている証拠。紙の上でくるくると形を描くことで、手先の器用さや形の認識力も育っていきます。
ぐりぐりがあまり得意じゃない子の特徴
一方で、ぐりぐり塗りがあまり好きじゃない子もいます。
- 力加減がまだ難しい
- 細かい線や形に興味がある
- 色を混ぜるよりも、形や並びにこだわる
これは決して「ダメ」ということではなく、個性の一つです。むしろ、自分のペースで表現する力がある子 と考えることができます。
親が気をつけたいこと
●「雑に見える=雑な性格」と結びつけない
ただの発達段階です。
むしろ 手の発達が順調な証拠 のことも多いです。
●作品を否定しない
「もっと綺麗に塗って」
「はみ出さないで」
は表現の芽をしぼませてしまいます。
●“ぐりぐりの先”は必ず来る
気が済むまでぐりぐりすると、
子どもは自然に「形」や「構造」へ興味を移します。
Q&Aコーナー
Q1. ぐりぐりが多いのは「ストレス」のサイン?
A. 必ずしも違います。
ストレスが理由で黒く塗り込むケースとは別で、
“色を問わないぐりぐり” は 感覚刺激や発散、学びのプロセス が目的のことが多いです。
Q2. このまま上手に描けるようになる?
A. なります。
ぐりぐり期をたっぷり経験した子ほど、
筆圧・肩の使い方・色の扱いが上手で表現力が育ちやすいです。
Q3. 親は口出ししなくて大丈夫?
A. 「きれいに塗って」よりも
“満足するまで描かせる環境づくり” が大事です。
ぐりぐりに意味があるので、否定しないことが発達を後押しします。
Q4. いつまで続く?
A. 個人差はありますが、多くは
2〜5歳でピーク、年長~小1で形のある表現に移行 します。
Q5. 紙をすぐ使い切ってしまう…どうしたら?
A. ロール紙や模造紙など、
“思う存分使える環境” がベスト。
狭い紙だとぐりぐりの満足度が低下し、逆に集中が続きません。
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「色ぐりぐり期の子ども」気になるときのチェックリスト
当てはまる項目が多いほど、“ぐりぐり”は発達の流れとして自然です。
- □ どんな色でも楽しそうに塗っている
- □ 無言で集中している時間が長い
- □ 力強い筆圧が続く
- □ 気持ちが不安定なとき、ぐりぐりの量が増える
- □ 大きな紙の方がのびのび描ける
- □ 描く前に体を動かすと落ち着きやすい
- □ 細かい絵よりも、まずは「動き」を描きたいタイプ
- □ 色が混ざるのを見るのが好き(紫や茶色などよくできる)
- □ 絵の内容より、「塗る」「混ぜる」そのものが目的になっている
まとめ
色を問わず ぐりぐり塗りつぶす行為は、発達の大事なサイン。
- 感覚欲求
- 発散
- 自己効力感
- 運動の学習
多くの要素が詰まっています。
親は「整えよう」とするのではなく、
満たせる環境づくり をしてあげるのがベストです(o^―^o)
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▼作品の保管袋はコレ♪袋にもマジックでお絵描き♪我が家は学年ごとにまとめてクローゼットにかけています。

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こんにちは!ITTI-BLOG(イッチーブログ)を運営している、いっちーです。
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