「また黒い絵…どうしたんだろう?」
ふとしたときに子どもの描く絵を見て、ドキッとしたことはありませんか?
黒や赤ばかり。筆圧が異常に強い。泣いてる子ばかり描いている。
実は、それは「怒ってるよ」「つらいよ」という心のサインかもしれません。
言葉にできない気持ちを、絵に託している子どもたち。
今回は、元教諭として多くの子どもを見てきた私が、
絵に表れる“怒り”のサインと、親にできることをお伝えします。

◆ 怒りの気持ちって、絵に出るの?
子どもが怒っているとき、絵には次のような特徴が出ることがあります:
- 筆圧が強くなる(力いっぱい塗る・なぞる)
- 黒や赤など、強い色を多用する
- ぐるぐるとした線が増える
- 登場人物が怒っていたり、泣いていたりする
これは、まだうまく言葉で気持ちを伝えられない子どもたちが、絵を通して感情を吐き出している状態なんです。
私自身、子どものころ、親が共働きで
話し相手がいない中で、つらいことや寂しい気持ちは全部、絵にぶつけていました。
絵の中の子を泣かせたり、画面を真っ黒にしたり…
それが、当時の私にできる「心の整理」だったんです。

◆ 「これは?」と聞かれて、ハッとしたこと
あるとき、泣いている絵をたくさん描いていたら、親に「これ、どうしたの?」と聞かれました。
その反応がちょっと意外で、
「あっ、絵の中の子も泣かせちゃいけないのかな…」と感じたのを覚えています。
もしかすると、心配して声をかけてくれたのかもしれない。
でもそのときの私は、「感情を出すのっていけないことなんだ」と思ってしまったんです。
◆ 絵に描いてる時点で、相談をあきらめてることもある
これは私自身の経験ですが、
絵を描いている段階で、すでに誰かに相談するのをあきらめていたんですよね。
心の奥にしまっておきたいことを、
言葉にはできないけど、どこかに出したい。
そんなとき、自然と手が動いて絵になっていたんです。
たとえ親が「なにかあったの?」と聞いてくれても、
そのときの私は、たぶん何も話さなかったと思います。
◆ 元教諭としても、「怒りの絵」は観察のチャンス
先生をしていたとき、
「怒りが出ている絵」や「悲しい場面が描かれた絵」を見ると、
「今、どんなことを感じてるのかな」と、絵を通して心を読むようにしていました。
言葉で話すのが難しい年齢の子ほど、
絵がその子の“心の窓”になることがあるんです。
◆ 無理に聞き出さなくても大丈夫
もし、怒りや悲しみの強い絵を描いていたとしても、
無理に理由を聞き出さなくて大丈夫です。
大切なのは、絵を否定しないこと。
「こんな絵を描いちゃダメ」と言ってしまうと、
感情そのものを否定されたように感じてしまいます。
「怒ってるんだね」
「そうか、こういう気持ちもあるんだね」
そうやってただ受け止めてあげることが、心にとっての安心感になるんです。
◆ 最後に:絵は“心の叫び”かもしれない
怒ってる絵、泣いてる絵、真っ黒な絵。
そのひとつひとつに、子どもの心の声がこっそり詰まっているかもしれません。
子どもの描く世界に、そっと足を踏み入れて、
「なんでこう描いたの?」じゃなくて、
「こんな気持ちのときもあるよね」と、
優しく寄り添ってみてください。
絵は、“心の叫び”を見つける手がかりにもなるのですから。
✅ 絵に表れる「怒りのサイン」チェックリスト
- 筆圧が異常に強い
- 黒・赤の使用が多い
- 人や物が攻撃的に描かれている
- 無表情や泣いている顔が多い
- 描いた後に不機嫌になる or スッキリした様子を見せる
Q. 黒い絵ばかり描いているとき、どう声をかけたらいい?
→「どうしたの?」ではなく、「こういう絵も素敵だね」とまず受け止めを。話したがったら、静かに聞く姿勢が大事です。
怒りの絵も、成長の途中で出る大切な気持ち。
絵の中にこっそり隠れた心の声を、あたたかく受け止めてあげましょう😊🍀
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