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「自分だけ」を描く子どもの心理|家族を描かないのはなぜ?
親が子どもに対して、「また“じぶんだけ”の絵を描いてる…」「家族の絵を描いてって言ったのに、自分だけしか描かれてない」と心配になることもありますよね。これって、まさか自己中心的な行動?と思うかもしれませんが、実は発達の自然な過程の一部なんです。
自分だけ描くのは発達段階の証|幼児期の“自己中心性”とは

特に、3〜6歳くらいの子どもは、「自分の顔」「自分だけが楽しんでいる様子」などを描くことが多い時期です。これが意味するのは、自分を中心に世界を理解しているという心理的な状態です。この時期は、まだ他人の視点を理解する力が完全には育っていないので、他の人を描かないのはごく普通のこと。
自己中心性は正常な発達段階
心理学では、子どもの自己中心性(egocentrism)は成長の一部として捉えられています。この時期、子どもは自分の視点からしか物事を見られません。
幼児期の子どもの心は、ちょうど“カメラのピント”が自分にだけ合っているような状態です。
まだ他の人や周りの世界にピントを合わせる力が育っていないため、
「自分」を中心に描くのは自然なことなんです。
例えば、かくれんぼで目を隠すだけで「隠れたつもり」になったり、誰かが悲しいときに「自分のせいだ」と思い込んだりすることもあります。
絵で心を整理する力|子どもが安心して自分を描ける理由

「自分だけの絵」を描くのは、実は心の整理でもあります。言葉で表現できない感情を絵で表すことで、自分の気持ちを理解し、確かめようとしているサインです。例えば、嬉しかった気持ちや、ありのままの自分を描くことで、子どもは自己肯定感を高めています。たとえば、子どもが一生懸命に“自分だけ”を描いているとき、心の中ではこんな気持ちが動いています。
🎨 子どもが自分を描くとき、心の中で動いている気持ち
① “自分ってどんな存在だろう?”を確かめたい
鏡を見るように、絵を通して
「私はこういう人」「ここにいる」を確認しています。
これは自己肯定感の土台となる感覚で、心理学では 自己同一性(アイデンティティ)の芽生え と言われます。
➡ だから「自分を描く」時期があるのは、とても自然で成長サイン。
② 気持ちを吐き出したい・整理したい
うれしい・かなしい・くやしい…
まだ言葉にならない気持ちを、色や表情・形で描き出しています。
- 嬉しい → 明るい色・笑顔・大きく描く
- 不安 → 小さく描く、隅に描く
- 心配 → 手や目が大きくなることも
描きながら子どもは “いまの感情と向き合って浄化している” こともあります。
③ “見てほしい・認めてほしい”という願い
自画像のような絵を描いて持ってきたときは、
「私はここにいるよ」
「気づいてほしいな」
「頑張ってるよ」
という気持ちが理由であることも多いです。
➡ だから見せに来たときは
「描けたね」「ここが好きだよ」 と受け止めてもらえると心が満たされます。
④ “自分の世界をつくりたい”
自分に王冠をつける・ヒーローの姿で描く・夢の職業の姿で描く──
これは 理想の姿を試してみる心の実験 です。
「こうなりたい」「こうありたい」を落ち着いて試せるのが絵の世界。
➡ 子どもは絵の中で安心して“新しい自分”になっている。
絵を通して“自分がここにいる”ことを確かめているのです。
これは、心理学でいう“自己同一性(アイデンティティ)”の始まりでもあります。
絵だけでなく本やワークブックで学ぶことで、より楽しみながら心の成長をサポートできます。 例えばこんなアイテムがおすすめです。
10かいだてのおひめさま ドレスおえかきブック
3~6歳 カモさんのえがじょうずになる本
これらは「自分を表現する楽しさ」や「やる気・創造力」を育むのにぴったりです。絵やワークと組み合わせることで、子どもの心理的成長をよりサポートできます。
自分しか描かない子の特徴チェック|安心して見守るために
もし、「うちの子、自己中?」と思ったら、以下の視点で子どもの絵を見てみましょう。
- □ 最近、自分の話をよくする(「見て見て!」が多い)
- □ 絵や遊びに“自分の世界観”が強く出ている
- □ 自分の描いたものを大事にしている
- □ 他の人が登場しても、自分が主役として描かれることが多い
- □ お友達との関わりがあるけれど、「自分中心」のやりとりが多い
▶ 当てはまっても安心! これは「自分を確認したい」「安心したい」という気持ちのあらわれです。この「自己中心性」は成長過程で自然に現れるものなので、心配せずに見守りましょう。
お子さんがもっと自分らしく自己主張できるようにしたいと感じたときは、スマホで動画を見ながら学べるコミュニケーション講座がおすすめです。
家庭でもすぐに使える声かけのコツが学べるので、親子のやり取りがぐっとラクになります。
家族を描かない子への声かけ例|否定せず安心を伝える方法

「どうして他の人を描かないの?」と否定的に聞かれると、子どもは“ダメなんだ”と感じてしまうことがあります。大切なのは、描いていない部分ではなく、今まさに子どもが描いている世界を肯定することです。以下のような声かけが安心につながります。
■「一人で描くのが好きなんだね」
まずは、子どもの描いた世界をそのまま受け止める言葉。
“わかってもらえている”と感じると、子どもは安心して自分の気持ちを表現し続けられます。
■「ここにいる●●ちゃん、とっても楽しそうだね」
描かれた“自分”に注目してもらえると、自己肯定感が満たされます。
家族がいないことを指摘するより、「描いてある部分」に光をあてるほうが子どもの心にプラスに働きます。
■「もし家族も描きたくなったら、あとから足してもいいよ」
“描かない=よくない”ではなく、安心したときに描けるようになる、というスタンスを伝える声かけです。
描くかどうかの選択権を子どもに委ねることで、プレッシャーが消え、心が落ち着きます。
実は、家族を描かない時期は決して珍しいことではありません。
🔗子どもが家族の絵にパパを描かない理由
「自分の世界を楽しみたい」「気持ちを整理している」など、心の中に変化や成長が起きているタイミングでよく見られます。無理に描かせようとするより、安心して自由に描ける環境を用意してあげることが大切です。
そして、子どもが自分から家族を描き始めたときは、それは心の成長のサイン。
その時に必要なのは理由を聞き出すことではなく、
「足してくれたんだね。うれしいな。」
と、静かに受け止めてあげること。それだけで十分です。
他の人を描き始めるタイミング|社会性の芽生えサイン

子どもが自分の絵を描いている中で、ある時期から自然に他の人(家族、お友達、ペットなど)が登場し始めます。「これがママで、こっちが○○ちゃん」など、他者を描くようになり、社会性が育っていきます。
子どもの心の成長を見守る|“描く力”を育てる親の関わり方

「自分だけ」を描くのは、子どもが“安心して自分を表現できている証”です。
だから、親が「描いてくれてうれしい」「見せてくれてありがとう」と受け止めることで、
子どもは「自分を表現していいんだ」と心が安定していきます。
よくある質問Q&A
- Q: 家族を描かないのは心の問題ですか?
A: いいえ。多くの場合、自己中心性が育つ「成長の通過点」です。安心して見守りましょう。 - Q: いつ頃から他の人を描くようになりますか?
A: 4〜6歳ごろに、徐々に家族や友達が登場し始めます。焦らず見守ることが大切です。 - Q: 絵を描かせるときに親が気をつけることは?
A: 「描いてくれてうれしい」と受け止め、否定せずに安心感を伝えましょう。
🔎 発達心理士が見るチェックポイント
- □ 自分をよく話題にする(「ぼくね、わたしね」)
- □ “見て見て!”が多い
- □ 他人の絵も少しずつ描き始めた
→ 当てはまるほど、自己理解が深まっている証拠です。
▼子どもへの声かけのヒントをもっと知りたい方へ
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まとめ|「自分だけを描く」行動は安心して見守ってOK
- 「自己中に見える行動」は、幼児期の自然な発達段階の一部です
- 絵を通じて、子どもは自分を理解し、心を整理しています
- 否定せず、温かく見守ることで、他者の気持ちにも目を向けられるようになります
子どもが描く「自分だけ」の絵には、成長の過程で欠かせない意味が込められています。焦らず、見守りながら、心の成長を支えていきましょう。
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