お子さんが描いた絵の中で、しばしば登場する「太陽」。画用紙の隅や真ん中に、必ずと言っていいほど現れること、ありませんか?
ニコニコ笑顔の太陽、真っ赤に輝く力強い太陽、時にはひっそりと白い太陽…どれも個性豊かで、見ているだけで癒されますね。
もしかしたら、「うちの子、いつも太陽を描いているけど、何か意味があるのかな?」と、ふと立ち止まって考えることもあるかもしれません。もしくは、「場所や色で、その時の気持ちがわかるのかしら?」なんて思ったり…。
実は、太陽を描くことには深い意味が込められていることが多いんです。お子さんが太陽を描くことは、自分の中の「光」を外に表現しようとしている、とても前向きなサインだと言われています。心配しすぎることはありませんよ。太陽は、自己存在感や心のエネルギーを反映している、大切なモチーフなんです。

今日は、太陽の色や形、位置からお子さんの心理を覗いてみましょう。元教諭の視点を交えながら、親子の心がさらに近くなるようなヒントをお届けしたいと思います。
もちろん、この記事は「お子さんの絵を分析して診断する」ものではありません。あくまで、日々のお子さんとのコミュニケーションの中で、「今、どんなことを考えているのかな?」と心の声に耳を傾けるためのツールとして、リラックスして読み進めてくださいね。
もし、太陽だけでなく家族全体のバランスが気になるときは、子どもの絵でわかる心理:総集編も合わせてご覧いただくと、よりお子さんの心の状態がわかりやすくなるかもしれません。
この記事の内容
太陽の絵って、お子さんのどんな気持ち?
お子さんが太陽を描くとき、どんな気持ちが込められているのでしょう?
太陽は、ただの絵の一部ではなく、お子さんにとって「安心感」や「自分の存在」を表現する大切なモチーフなんです。
心理学的に見て、太陽は「父性」や「エネルギーの源」、そして何より「自分自身の命の輝き」を象徴しています。
お子さんにとって、太陽は世界を照らし、命を育む存在。自分の「ここにいるよ!」という気持ちを、あの丸い形の中に込めているんですね。
また、太陽は「自分を温かく見守ってくれる存在(親や養育者)」を表すこともあります。
お家の中が温かく、家族との関係が安定しているとき、太陽は明るく元気よく描かれる傾向があります。
それは、お子さんが「今、自分の周りには安心感が溢れているよ」と伝えているサインでもあるんです。
ですから、もしお子さんが元気な太陽を描いていたら、それは心が元気で輝いている証拠。
太陽を描いたその笑顔に、どんな気持ちが込められているのか、じっくり感じ取ってみてくださいね。
次は、その太陽が「どこ」にあるかに注目してみましょう。
位置で読み解く|太陽の“場所”が教えること
太陽が描かれる場所には、お子さんの「心のバランス」や「関心の向き」が反映されます。
それは無意識のうちに、でもとても大きなメッセージを私たちに伝えてくれるんです。

中央上に大きく描かれている
これは、お子さんが「自分が世界の中心にいる」という安心感に包まれているときに描かれます。
自己肯定感が高く、今の自分にとても自信がある状態です。その自信を大切にして、積極的に褒めてあげてくださいね。
右上、または左上に描かれている
右上は、外の世界や未来に関心が向いているとき。
「もっと外で遊びたい!」「新しいことに挑戦したい!」という前向きな気持ちが感じられます。
一方、左上は過去や家庭の安心感を大切にしたい気持ちが込められています。
少し慎重になっている時期かもしれませんが、自分をしっかり守ろうとしている証拠でもあります。
端っこや、低い位置に描かれている
もし太陽が低い位置や端に描かれていたら、お子さんが少し疲れていたり、不安を感じているかもしれません。
そんな時は「最近、無理してないかな?」と優しく見守りながら、生活のペースを振り返ってみるのも大切です。
次に、太陽の位置ごとの心の状態と親の対応を見ていきましょう。
位置ごとの心の状態と親の対応ガイド
太陽の描かれた位置には、お子さんの心の状態が表れています。
どの位置に描かれているかによって、親がどう対応すればいいのかも見えてきます。
以下の表を参考にして、お子さんの気持ちを優しく受け止めてあげてくださいね。
| 位置 | 心の状態 | 親の対応 |
|---|---|---|
| 中央上 | 自己肯定感が高く、自信に満ちている | 自信を大切にし、ポジティブな言葉をかける |
| 右上 | 未来や外の世界に関心が向いている | 外での遊びや挑戦をサポートし、興味を広げる |
| 左上 | 安心感や過去を大切にしたい気持ち | 落ち着ける環境や家族との時間を大切にする |
| 端や低い位置 | 心が疲れていたり、不安を感じている可能性 | 生活のペースを振り返り、休息を促す |
次に、色の選び方に注目してみましょう。お子さんが描く太陽に使われている色には、心の状態が色濃く反映されています。色がどのように感情を表現しているのかを理解することで、お子さんの気持ちやエネルギーがもっと明確に見えてきます。
色から読み解く「光の気持ち」
太陽が描かれるとき、その色にはお子さんの心情が表れます。
「赤」や「オレンジ」といった色が使われることが多いですが、それぞれの色がどんな感情を伝えているのかに注目してみましょう。

黄色・オレンジ:安心感と自己肯定感
太陽に明るい黄色やオレンジが使われる時、それはお子さんの心が安定し、日々が楽しいというサインです。
黄色は、知的なワクワク感や嬉しさを表現し、オレンジは誰かとおしゃべりしたり、甘えたりしたい気持ちを表現することが多いです。
赤みが強い:エネルギーの爆発
赤い太陽は、元気いっぱいで「やる気満々!」という時期を意味します。
もしかすると、お子さんはその時、何か特別な出来事に興奮しているのかもしれません。運動会の前後などにもよく見られる表現です。
淡い色・白に近い:落ち着きと繊細さ
色が淡く、太陽の輪郭がぼんやりしていたり、弱々しい線で描かれている場合は、お子さんが今、心を落ち着けているか、少し繊細に感じているサインです。
心の中で静かな成長が進んでいるのかもしれません。
黄色・オレンジ:安心感と自己肯定感
もっともポピュラーな太陽の色ですね。これは、「心が安定していて、毎日が楽しい!」というサインです。明るい黄色は知的なワクワクを、オレンジは「誰かに甘えたい、お喋りしたい」という社交的な気持ちを象徴することが多いです。
赤みが強い:エネルギーの爆発
真っ赤な太陽は、「やる気満々!」というエネルギーに満ちあふれた状態です。少し興奮気味だったり、自分の力を強く誇示したいという気持ちがあるときにも現れます。運動会の前後など、心が熱くなっているときによく見られる色です。
淡い色・白に近い:落ち着きと繊細さ
色が薄かったり、輪郭だけで中を塗っていなかったりする場合、お子さんは今、とても落ち着いた、あるいは少し受け身な状態にあります。感受性が豊かで、周りの空気を敏感に読み取っている時期かもしれません。
色で読む子どもの心と才能
もし「色」が表す心理についてさらに詳しく知りたい方には、『答えは子どもの絵の中に: 色で読む子どもの心と才能』がとても参考になります。色彩心理を深く学びながら、お子さんの絵から感じ取ることができる心理状態や成長のサインに触れてみてください。
答えは子どもの絵の中に: 色で読む子どもの心と才能
次は、太陽の「形」や「大きさ」、「線の強さ」について、どんな意味が込められているのか見ていきましょう。
形・大きさ・線の強さでわかる今の状態

お子さんが描いた太陽の形や線の強さには、心のエネルギーがそのまま現れています。
描き方がどんな風かで、今のお子さんの気持ちが見えてきます。
大きな太陽
太陽が画用紙の中で大きく描かれている時、それは「私を見て!」という気持ちが強いサインです。
自分の存在を感じてもらいたい、もっと愛されたいという心の表れですね。
小さな太陽
小さく控えめに描かれた太陽は、慎重で思慮深い時期を表しています。
内面での成長やバランスが取れてきている証拠でもあります。
線の強さ(筆圧)
強い筆圧で描かれた太陽は、お子さんの力強い意志やエネルギーを表現しています。
逆に、柔らかな線は、お子さんが穏やかな心を持っている証し。お子さんの心の中の状態を感じてみてください。

次に進んで、太陽の「描き方」の多様性を見てみましょう。
太陽の多様な描き方を学ぶ
『太陽をかこう』を手に取ると、ただの絵の描き方を学ぶだけじゃないことに気づきます。
この本は、お子さんに無限の表現力を引き出すヒントをくれるんです。
例えば、太陽の描き方がこんなにたくさんあるんだと知ることで、自分の世界を広げるきっかけになります。実際に「こんなに色んな太陽が描けるんだ!」と驚く親御さんが多いんです。
一緒に描いていくうちに、お子さんがどんな色や形で太陽を描くかに込められた思いや感じ方を知ることができて、心の成長にもつながります。
この本は、絵を描くことを通してお子さんの発想力や自由な表現を育み、親子での大切な時間も作れる素敵な一冊です。自然や科学についても触れているので、お子さんの好奇心を引き出す力もあります。
太陽をかこう (至光社国際版絵本)「太陽ばかり描く」は心配?親がやりがちな誤解
「どうしていつも太陽ばかり描くんだろう?」と心配になることもあるかもしれませんが、実はその「太陽を描くこと」、お子さんにとってはとても大切な意味があるんです。
実は、それは心が安定している証拠でもあります。
誤解1:意味を1対1で固定してしまう
「赤い太陽=怒っている」「端っこの太陽=寂しい」と意味を固定するのは避けましょう。お子さんがその時々に表現したいことは、日々変わるもの。色々な側面を受け入れ、お子さんの気持ちに寄り添ってあげることが大切です。
誤解2:ただのマンネリだと思ってしまう
「また太陽か…」と思うかもしれませんが、実は太陽を描くこと自体が、安心できる心の拠り所なのかもしれません。その繰り返しこそが、お子さんの心の平穏を作り上げているのです。
太陽の絵を見たとき、親ができること
お子さんが太陽の絵を持ってきたら、それは最高のコミュニケーションのチャンスです。

お子さんが描いた太陽の絵、それはお子さんとの大切な心の通じ合いの瞬間。
その絵をどう受け止めるかで、お子さんの気持ちもぐっと開くことがあります。
「感じたこと」をそのまま伝える
「わあ、この太陽、すごく素敵だね!お母さんも元気がもらえるよ」と、お子さんの描いた絵に素直な感想を伝えてあげましょう。評価よりも共感を大切にすることで、お子さんの自己肯定感が育まれます。
理由を問わずに「お気に入り」を探す
「どうして太陽がここにあるの?」と理由を尋ねる前に、「この太陽、素敵だね!」とお子さんの選択をそのまま受け入れてあげることが大切。
「太陽、どんな風に輝いてるのかな?」と、自然に会話を広げることで、お子さんが自分の気持ちをもっと話しやすくなります。
成長の“足跡”として残しておく
お子さんが描いた太陽の絵は、半年後には違う太陽に変わっているかもしれません。
その時々の成長の証として、絵を大切に保管しておくと、素敵な思い出になりますね。
年齢・発達別|太陽の絵の出方が変わる理由
お子さんが描く太陽の絵は、年齢と共に少しずつ変化します。その変化には、お子さんの成長と心の変化が深く関わっているんですね。太陽の絵を通して、お子さんの心の中で何が輝いているのか、どんな成長があったのかを感じ取ることができますよ。
- 幼児期(3〜5歳)
この時期の太陽は、直感的で純粋なものです。
お子さんは、自分の気持ちを明るい色で表現し、太陽を描くことで周囲への安心感や、世界に対するワクワクした気持ちを伝えようとしているのです。
この時期の太陽は、心が元気で安定している証でもあります。 - 小学校低学年(6〜8歳)
この時期になると、太陽が大きく描かれることが増えます。
自己表現が強くなり、自分の存在感を表現するようになります。太陽を描くことで「自分が世界の一部である」という感覚を確かめ、自己肯定感を育てているとも言えます。 - 高学年・思春期(9歳〜)
この頃になると、太陽を描かなくなる子も増えてきますが、もし描く場合、その表現はより深く、象徴的なものになることが多いです。
思春期特有の心の変化や、社会性への意識が反映される時期で、太陽を通じて「自分がどんな存在なのか」をより深く考えるようになります。
よくある質問Q&A|太陽の絵のギモンをやさしく解決
- Q. いつも黒い太陽を描きます。何か闇を抱えているのでしょうか?
A. 必ずしもそうではありません!
黒い太陽が描かれている理由はたくさんあります。例えば「黒いクレヨンが一番かっこいいから」や、「日食を見たから」、「強そうな太陽にしたかったから」といった理由も多いです。お子さんの表情が明るければ、単にデザインやイメージの選択として描いていることがほとんどです。心配しなくて大丈夫ですよ。 - Q. 太陽を描かなくなったのは、不安のサイン?
A. いえいえ、興味の対象が広がった証拠です!
太陽を描かなくなったからといって、必ずしも不安があるわけではありません。「太陽を描かなくても、自分の世界を構成できるようになった」という成長の証です。お子さんが今、空よりも地面にあるもの(花や虫、乗り物など)に興味を持ち始めたというだけなので、心配しないでくださいね。
まとめ|太陽の絵は、今の“こころの光”
いかがでしたか? お子さんが描く太陽は、診断テストの結果ではありません。それは、今この瞬間の「心の温度」や「エネルギーの向き」をそっと教えてくれる、温かいメッセージです。
- 位置は「心のバランス」
- 色は「感情のエネルギー」
- 大きさは「自己表現の強さ」
これらをヒントにしながらも、一番大切なのは、お子さんが「お母さん、見て!」と持ってきたときのその笑顔です。
お母さんが「素敵な光だね」と丸ごと受け止めてくれることで、お子さんの中にある太陽はますます大きく、温かく輝いていきます。
子どもの絵には、太陽以外にもたくさんのメッセージが隠されています。 「もっと他のモチーフについても知りたい!」という方は、ぜひこちらの総集編もチェックしてみてくださいね。
👉 [【総集編】子どもの絵でわかる心理|愛情とサインの見分け方]
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太陽・家・遊具・食べ物・木
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「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。







