
「やりたくないことは、やらなくていいじゃん」 「別にみんなと一緒じゃなくていいし」
そんな価値観を、今の子どもたちからよく感じるようになりました。
良くも悪くも、とてもスーパードライ。何かを始めるにも、納得できる理由がないと動かない。正直、大人として戸惑うこともあります。
でもこれ、子どもたちの感性が鈍っているわけじゃなくて、「理由もなくやる」が通じない時代を生きているからこそ、なんですよね。
やりたくないことをやらない=自由?
自分の好きなことを優先するのは、ある意味でとても素直で賢い選択です。実際、現代は「多様性」「個性」が重視される風潮ですし、周りと合わせるよりも自分らしさを大切にするのは当然とも言えます。
でも、その「やりたくないことは切り捨てていく」生き方の先には、ちょっとした危うさも潜んでいます。
やってみないと、価値なんてわからない
「興味ない」「つまらなそう」「向いてないかも」…そう感じることの中にも、やってみて初めてわかる価値って、たくさんあります。
・やりたくなかったけど、案外楽しかった
・意外と得意なことだった
・続けたら成長できた
こんな風に、最初の印象と実際の体験が違った経験、誰しも一度はあるはず。
でも「最初の印象だけ」で判断していたら、その出会いは永遠になかったかもしれません。
社会には「誰かがやらなきゃいけないこと」がある
たとえば、町内会の掃除。給食の後片付け。会社での雑務。 誰かがやらなければ回らないけど、誰も「好きでやってるわけじゃない」仕事。
今の子どもたちが「やりたくないことをやらない」選択を貫くと、こういう地味だけど大切な仕事が、どんどん淘汰されていきます。そして最後に困るのは、自分自身かもしれません。
“この人いらない”って簡単に切り捨てる怖さ
「合わないから」「価値観が違うから」と、どんどん人間関係を整理するのも、今の時代らしいスタイルです。でも、すぐに切ってしまうことで、実は自分の成長のチャンスも失っているかもしれません。
・イライラしたけど、その人の言葉がのちのち響いた
・苦手だった人との関わりが、視野を広げてくれた
“合わない”の中にこそ、自分を強くしてくれる何かがあるもの。そこを避けて通るのは、少しもったいない気もします。
モヤモヤする人、いますよね
コロナ禍を経て、「会いたくない人に会わなくていい生活」が長く続きました。
だからこそ、また“会わなくてはいけない”場面が増えた今、「疲れる」「考えさせられる」と感じることも。
特に、会ったあとにモヤモヤする相手っていますよね。
その人が悪いわけじゃない。
ただ、なんとなく合わない。
会話の温度感が違う。
感覚のズレに違和感が残る。
でも、そのモヤモヤって悪いことじゃない
むしろ、自分を内省するチャンスなんです。
- 「なんでイラッとしたんだろう?」
- 「どうしてこの一言が引っかかったんだろう?」
- 「私はどうありたいと思ってるんだろう?」
そうやって、自分に問いかける機会をくれる相手って、実は貴重な存在だったりします。
苦手な人こそ、視野を広げてくれるかもしれない
・イライラしたけど、その人の言葉がのちのち響いた
・苦手だったけど、気づけばその人の姿勢に学んでいた
そんな経験、ありませんか?
私たちの“居心地の良い世界”は、とても快適です。だけど、そこだけにいると、自分の価値観が固まっていく。違うものに出会わなくなる。
“合わない”の中には、自分の「まだ知らない部分」がたくさん詰まっています。
切る前に、もう一歩だけ考えてみる
もちろん、どうしても心が消耗する関係は、無理に続けなくていい。でも、もし「ちょっと苦手」くらいの関係なら、もう一歩だけ踏みとどまってみる価値はあるかもしれません。
モヤモヤするということは、自分の中で何かが動いている証拠。
その違和感を無視せずに、「私はどうしたいのか」を丁寧に感じることで、思いがけない学びにつながることもあります。
結局、自分を知るきっかけなんだと思う
人間関係って、心地よさもあれば、不協和音もある。
でもその全部が、自分を映す鏡なのかもしれません。
今の時代らしい“距離感”を大切にしながらも、モヤモヤを「悪者」にせず、自分の成長のチャンスとして受け取っていけたら。
ちょっと疲れる日も、意味のある1日になる気がします。
ポスターを描く理由も、実はそこにあるのかも
「計画してから描いて、仕上げる」 子どもたちが苦手とするポスター制作って、まさに”最初に決めて最後までやり抜く”訓練です。
今の子にとっては、途中で気が変わるのが当たり前。やりながら考えたい。でも、それを一旦封じて、「決めてから進める」を体験する。
それは、計画性や責任感、持続力といった、すぐには身につかない力を育てるためのものなのかもしれません。
“やりたくない”を否定しない。でも…
「やりたくない」って気持ちは、ちゃんと尊重したい。 でも、「やってみたらどうだったか」まで体験してから、その判断をしても遅くはないと思うんです。
不快、めんどくさい、つまらなそう。そんな感情の裏には、思いもよらない発見や成長が眠っているかもしれない。
子どもたちには、 「それでもやってみた先に、こんな世界があったよ」 って、大人としてそっと伝えていけたらいいなと思います。
大人だって、迷いながら生きてるから
決して「昔はこうだった」と押しつけるつもりはないけれど。 ただ、いま目の前にある“やりたくない”が、未来の自分にとって“やっておいてよかった”になるかもしれない。
そんな希望を、子どもたちが少しでも信じられるように、 大人も「やりたくないこと」と向き合いながら、今日も生きていきましょう。
🔗「iPadで描くと黒ばっかり?」に親が気づいたら読む話 – itti-blog

関連記事もどうぞ♪
「ママばかり描く心理」
✅ほかにも育児に役立つヒントが満載!絵だから直感的にわかる
『絵でわかる子どもの心理シリーズ』お母さんが一番大きく描かれるのはなぜ?
✨ 子どものアート活動に興味がある方へ! ✨
「絵がうまい子の特徴と伸ばし方」や「自由な造形活動が絵の上達につながる理由」など、気になるテーマを詳しく解説!
また、発達段階ごとの絵の変化や、よく使う色からわかる子どもの性格についても紹介しています。
🎨 子どものクリエイティブな才能を伸ばしたい方へ!
📌 「子どもが同じものを描き続けるのはなぜ?」
📌 「子どもの絵に隠されたサインとは?発達・感情・才能の見分け方」
📌 「子どもの創造力を伸ばす5つの方法」
📌 「得意を伸ばす親の関わり方」
お子さんの才能を引き出すヒントが満載! ぜひチェックしてみてください✨
次に読むべき記事

「叱らなきゃ」と思い込む必要がなくなり、親も心に余裕が生まれる共感育児>>>
おえかき お母さんの絵 お母さんの絵が笑っていない お母さんの絵怖い お父さんの絵 お絵かきワーク お絵描き お絵描きの心理 くれよん イラスト クレヨン クレヨンはみ出す パパの絵 創造力 友達が小さい 友達の絵が小さい 同じ絵を描く 子どものアート 子どものサイン 子どもの世界 子どもの工作 子どもの才能 子どもの気持ち 子どもの絵 子育て 工作 工作嫌い 工作苦手 想像力 正解がない遊び 残酷な絵 筆圧 筆圧が弱い 筆圧が強い 絵 絵でわかる 絵でわかる子どもの心理 育児 自己肯定感 色塗り 色鉛筆 造形 黒い絵 黒く塗りつぶされた絵 黒く塗りつぶす心理
itti-blogをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。