「みんなが幸せになる世界って、どんな世界だろう?」
そう聞くと、子どもたちはだいたい一瞬考えてから、
現実ではなかなか実現しなさそうな世界を描き始めます。
・空が虹色
・ケンカが起きない
・お腹がすいたら、いつでもごはんが出てくる
・動物と人が普通にしゃべってる
……うん、理想が多め。
でも、そこがこのワークの一番おもしろいところです。
「みんなが幸せになる世界」を描くお絵かきは、
4〜10歳くらいの子どもにおすすめ。
上手に描く必要はありません。
むしろ、ちょっとズレてるくらいがちょうどいいワークです。
このワークで、なにが育つの?
このテーマは、ただの「きれいな絵」づくりではありません。
子どもの中にある、
- 「こうだったらいいな」
- 「こんな世界はいやだな」
- 「みんなが笑ってると安心する」
そんな感覚が、絵として外に出てきます。
① 共感力(人の気持ちを想像する力)
「この世界では、誰が困ってない?」
「どうして、みんな笑ってるの?」
そんな問いを考えることで、
子どもは自然と他の人の立場を想像し始めます。
4〜7歳ごろは、
「自分が楽しい=みんなも楽しい」から
「相手にも気持ちがある」へと広がる時期。
このワークは、その橋渡しになります。
② 想像力(現実をいったん忘れる力)
現実的かどうかは、ここでは気にしません。
・空を飛ぶバス
・お金がいらないお店
・イヤな気持ちになると、雲が消えていく世界
「そんなの無理でしょ」は、今日はいらない言葉。
自由に考える経験そのものが、
のちの考える力・工夫する力につながっていきます。
お絵かきワークのやり方
対象年齢:4歳〜8歳くらい
準備:紙とクレヨン(色は多めがおすすめ)
時間:15〜30分
手順
- 紙と画材を用意する
- こんなふうに声をかける
「みんなが幸せになる世界って、どんな世界かな?」 - あとは自由に描いてOK
- 描き終わったら、絵についておしゃべりする
ここで大事なのは、
正解を探さないこと。
🖍 お絵かきワークにおすすめの画材
力の入れ具合や色の重なりがそのまま表現に出るクレヨンは、
「うまく描こう」としなくても、今の気持ちを自然に出しやすい画材です。
水や特別な準備がいらないので、思い立ったときにすぐ始められるのもポイント。
▶ サクラクレパスを見てみるあるある|だいたいこうなる
このワークをやると、よくこんな世界が登場します。
・とにかく食べ物が多い
・笑顔しかない(怒ってる人が存在しない)
・困った人が出てこない
・ルールがやさしすぎる
これは、
「現実をわかっていない」のではなく、
安心したい気持ちが強く出ている状態。
「幸せ=安全」「幸せ=満たされている」
その感覚が、そのまま絵に出ているだけです。
親の声かけは、ちょっとゆるめで
おすすめなのは、こんな質問。
- 「この世界にいたら、どんな気持ちになりそう?」
- 「ここ、いちばん好きなのどこ?」
- 「この世界、何歳くらいの人が多そう?」
逆に避けたいのは、
- 「それは現実的じゃないよ」
- 「じゃあ、どうやって実現するの?」
今日は夢を叶える日じゃなくて、遊ぶ日です。
絵から見える、ちいさなヒント
子どもが描く「幸せな世界」には、
今の心の状態がそっと混ざります。
- 動物や自然が多い
→ 落ち着きたい、やさしい世界が好き - 友達がたくさん出てくる
→ つながりを大切にしている - 食べ物がいっぱい
→ 安心感・満たされたい気持ち - 笑顔だらけの街
→ 平和で安全な場所を求めている
※あくまで「傾向」。
診断する必要はありません。
親が気をつけたいこと
- 現実チェックをしない
- すぐに意味づけしない
- 「いいね」「楽しそう」をたくさん言う
子どもは、
「自分の考えをそのまま出していい」
と感じたとき、いちばんのびのび描きます。
まとめ|だいたい理想すぎる。でも、それでいい。
「みんなが幸せになる世界」は、
現実的じゃないことがほとんどです。
でも、
その“現実じゃなさ”の中に、
子どもの願いや安心したい気持ちが詰まっています。
完成度はいりません。
うまくまとまってなくても大丈夫。
ちょっと理想すぎる世界を描けたら、今日は大成功。
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(※このワークは「育てる系お絵かき」の一例です)
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
いっちー
元小学校教員(15年)
ベビー&キッズ専門フォトグラファー
小学校で15年、子どもたちの育ちを間近で見てきました。その経験から、ベビー&キッズ専門フォトグラファーへ転身。
レンズを通して感じる毎日——
かわいい。謎い。純粋すぎる。
「うちの子、大丈夫かな」という不安がそっとほぐれるような記事を書いています。
この場所で書いていること
・ 子育てあるある
・ 毎日の小さな楽しみを見つけるヒント
・ 絵や行動から読み取る子どもの心

