こんにちは!ITTI-BLOGへようこそ。
今日もお子さんの予測不可能な動きに翻弄されながら、一生懸命に向き合っているパパさん、ママさん。本当にお疲れ様です。
さて、お子さんに「お絵描きしようよ!」と誘ってみたとき、どんな反応が返ってきますか?
「やだ!」「やらない!」と即答されたり。
クレヨンを差し出しても、ぷいっとどこかへ逃げてしまったり。
白い紙を前にして、「……描けない。ママ描いて」と固まってしまったり。
そんな姿を見るたびに、「お絵描きは楽しいものなのに、どうして嫌いなのかな」「園でお友達についていけなくなったら困るかも」「もしかして、私の誘い方が悪いの?」と、一人でモヤモヤ、ぐるぐると悩んでしまうこと、ありますよね。
SNSを開けば、同い年の子がスラスラとアンパンマンを描いている写真が流れてくる。それと比べては、「うちの子、表現することが苦手なのかな……」と、つい溜息が出てしまう。そんな優しいあなたに、まず一番にお伝えしたいことがあります。
「お絵描きが苦手・嫌いなこと自体は、今の段階で心配しなくていいことがほとんどです」
この記事では、「どうすれば上手に描けるようになるか」という技術の話は一切しません。その代わりに、お子さんの心のブレーキをそっと外して、もう一度「描くこと」を自由な「遊び」に戻すためのヒントを丁寧にお話ししていきます。
読み終わる頃には、目の前にある白い紙が、プレッシャーの塊ではなく、親子で笑い合うための小さなきっかけに見えてくるはずですよ。
この記事の内容
親が思う「苦手」と、子どもが感じている「描けない」は違う
まず、私たちが「苦手なのかな?」と感じているお子さんの行動を、お子さん側の視点から翻訳してみましょう。そこには、能力の差ではない「心の理由」が隠れています。
親の視点:能力や興味の問題?
「線が引けないから苦手なのかな?」「色に興味がないのかな?」と、私たちはついつい「技術」や「関心」の有無で判断してしまいがちです。でも、多くの場合、お子さんはお絵描きそのものが嫌いなわけではありません。
子どもの内側:「失敗」への不安
お絵描きを嫌がる子の多くは、実はとても**「慎重で、感受性が豊か」**な面を持っています。
- どう始めていいかわからない: 白い紙が広すぎて、どこに一歩踏み出せばいいか迷っている。
- 思った通りにならない: 頭の中にある「かっこいいイメージ」と、自分の手の動きが一致しないことが、もどかしくてたまらない。
- 比べられるのが怖い: 誰かに「上手だね」と言われることにすら、「上手じゃなきゃいけないんだ」というプレッシャーを感じてしまう。
日常シーン例
「何描けばいいの?」としつこく聞いてくる子は、正解を探しているのかもしれません。一筆描いてすぐやめてしまう子は、「これじゃない!」と自分にガッカリしているのかもしれません。 “苦手”の正体は、技術の不足ではなく、心にかかった「失敗したくない」というブレーキなのです。
なぜ「描いてみよう」が逆効果になることがあるのか
良かれと思って声をかける「描いてみようよ!」という言葉。実は、慎重なタイプのお子さんにとっては、少し重たい「課題」に聞こえてしまうことがあります。
大人にとっての普通:描く=楽しい
私たちは、お絵描きを「自分を表現する楽しい遊び」だと思っています。だから「自由に描いていいんだよ」と言えば、お子さんも喜ぶはずだと考えがちです。
子どもにとっての現実:描く=評価
でも、集団生活の中で「お絵描きの時間」を経験すると、お子さんは無意識に**「正解」や「評価」**を感じ取ります。 「〇〇ちゃんは丸が描けるのに、僕は描けない」 「先生が『上手だね』って言った子の絵は、僕のと違う」 こうした比較にさらされると、自由であるはずの白い紙が、自分のダメなところを映し出す鏡のように見えてしまうことがあるのです。
「自由に描いていいよ」という言葉は、実は一番の難問です。ルールがないからこそ、「失敗したくない」という不安がより一層強まってしまうのです。
「お絵描きが苦手」に見える子が、実は得意なこと
「描くこと」にブレーキがかかっているからといって、その子に表現力が足りないわけでは決してありません。むしろ、描くことを避ける子ほど、別の形で豊かな世界を持っていることが多いのです。

- 空想の力: 絵には描かないけれど、頭の中では壮大な物語が繰り広げられている。ブロック遊びをしながら、「ここは火星で、こっちは秘密基地で……」と延々とお話ししているなら、それは立派な表現活動です。
- ストーリーを話す力: 「今日、園でね……」と細かく状況を説明できたり、ごっこ遊びで役になりきったりするのは、高い構成力を持っている証拠です。
- 「壊す」という自己主張: 作るよりも壊すことが好きな時期があります。それは「自分の力が外側に影響を与えた」という感触を確かめている、大切なステップです。
「描けない=表現できない」ではありません。今はまだ、「手から出す方法」が、お子さんの豊かな内面と一致していないだけなのです。
誘う前に知っておきたい、大事な前提
お子さんを誘う前に、パパやママの心の荷物を少し降ろしておきましょう。この2つの前提を持つだけで、驚くほど関わりが楽になります。
前提① 描かせなくていい
この記事のゴールは、今日お子さんにペンを握らせることではありません。 本当のゴールは、お子さんが「ここでは、何を描いても(描かなくても)私は認められている、安全なんだ」という安心感を持つことです。 描くことは、その安心感の結果として、いつか自然に始まるものです。
前提② 嫌がる理由を消そうとしない
「怖くないよ」「簡単だよ」と、不安を取り除こうとしすぎなくて大丈夫です。 「怖いんだね」「今はやりたくないんだね」と、そのブレーキがかかった状態を丸ごと認めてあげてください。不安を横に置いたまま、ただそこに一緒にいる。それが、お子さんの心を一番強く支えます。
遊び心をくすぐる「描かせない誘い方」7選
さあ、ここからは具体的な「誘い方」です。ポイントは、「お絵描き」という看板を外して、「遊び」の中にこっそり混ぜ込むことです。

1. 親が先に勝手に描く
「お絵描きしよう」と誘うのではなく、パパやママがお子さんの隣で、楽しそうに(でも下手くそに!)何かを描き始めます。「あー、ぐるぐる描くの気持ちいいな〜」と独り言を言いながら。お子さんが「何してるの?」と覗き込んできたら成功です。
2. 正解がない「点」と「線」
具体的な形を描こうとするからプレッシャーになります。「トントン、雨の音だよ」と点を打ったり、「あー、道が曲がっちゃった!」と蛇行した線を引いたり。意味を持たない「動き」そのものを楽しみます。
3. 画材をガラッと変える
クレヨンやペンは「絵を描く道具」というイメージが強すぎます。綿棒に絵の具をつけたり、スタンプを使ったり、お風呂の壁に描けるクレヨンを使ったり。「描く」より「つける」「変わる」を楽しみます。
4. 紙じゃない大きな場所
小さな紙は、枠を意識させます。新聞紙を広げたり、大きな段ボールの箱を渡したり。「この箱の中を全部、青い海にしちゃおうか!」といった、ダイナミックな遊びに誘います。
5. 「助手」の役割をお願いする
「ママ、太陽を描きたいんだけど、どの赤がいいかな? 選んでくれる?」と、お子さんをアドバイザーにします。描かなくても、色を選ぶだけで「参加している」実感が持てます。
6. 物語から入り込む
白い紙の上に、小さなお人形をポンと置きます。「あ、うさぎさんが道に迷っちゃった。お家に帰るための道、描いてあげられるかな?」と、物語の解決策としての「一筆」を求めます。
7. 「見るだけでもいいよ」と宣言する
これが一番大切かもしれません。「今日はママが描くのを見るだけの日でもいいよ」と、やらない自由を保障します。逃げ道があるからこそ、お子さんは安心して興味を持つことができるのです。
親がついしてしまうNG対応(でも、自分を責めないで)
心配だからこそ、つい口から出てしまう言葉。でも、これらは「ブレーキ」をさらに強く踏ませてしまうことがあります。
- 「簡単でいいから描いてみて」 → お子さんにとっては、その「簡単」すらも高いハードルなのです。
- 「みんな描いてるよ」 → 比較は、最も「失敗したくない」という不安を煽ります。
- 「さっきは描けたじゃん、なんで?」 → 1歳児、2歳児の心は、天気のように変わります。過去の成功は、今のプレッシャーになってしまうこともあります。
でも、大丈夫です。 これらの言葉を言ってしまうのは、あなたがそれだけお子さんの将来を真剣に考え、幸せを願っているから。その「熱い愛」があるからこそ、悩むのです。自分を責める必要は全くありません。もし言っちゃったな、と思ったら、「あ、さっきはごめんね、ママも描いてほしくて焦っちゃった」と笑って伝えれば、お子さんの心はスッと軽くなります。
「描けた」より大事な、小さな変化
お子さんの成長は、目に見える「作品」だけではありません。こんな小さな変化が見られたら、それは大きな一歩です。心の中で、盛大な拍手を送ってください。

- お絵描きのテーブルに、自分から近づいた。
- クレヨンの蓋を自分で開けてみた。
- パパが描いているのを、じーっと見ていた。
- 「これ、何描いたの?」と質問した。
これらはすべて、お子さんが「お絵描きという世界に、一歩足を踏み入れた」証拠です。ペンを持たなくても、すでに心は参加しています。そのプロセスを、どうか慈しんであげてくださいね。
まとめ|お絵描きは、好きにならなくてもいい
いかがでしたか?
お絵描きという、一見小さな遊びの中に、お子さんの繊細な感性と、一生懸命に自分を守ろうとする姿が隠れていることがお分かりいただけたかと思います。
お絵描きは、いつか好きになるかもしれないし、ずっと苦手なままかもしれません。 でも、それでいいんです。
大切なのは、お絵描きが上手になることではなく、「自分の気持ちを外に出しても、ここでは笑って受け止めてもらえる」という安心感を、お子さんが得ること。
「描かない時期」があっても、それはエネルギーを溜めている大切な充電期間です。 あなたが「描かせよう」と悩んで、この記事を読んでくれた。その事実だけで、お子さんはもう十分、深い愛情の海の中にいます。
明日からは、白い紙を前にして溜息をつく代わりに、「今日は見るだけでもいいよね」と、お子さんの隣でパパやママがのんびりと絵を描いてみてください。 その「ゆるい空気」こそが、いつかお子さんの心の扉を、内側からそっと開くカギになるはずですから。
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。







