※この記事は「子どもの絵に出てくるモチーフ全体の意味」をまとめた親記事の一部です。
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この記事の内容
「また花の絵…」どう受け止める?子どもが花を描く心理をやさしく読み解く
「ねえ見て!お花描いたよ!」 お子さんが差し出してきた画用紙。
そこには、赤やピンクのカラフルなお花が並んでいます。
「わあ、きれいだね」と笑顔で返しつつも、ふと「最近、お花ばかり描いている気がするけれど、何か理由があるのかな?」「もしかして、もっと家族の絵とかを描いたほうがいいの?」と、少しだけ気になってしまうことはありませんか。
実はお絵描きの世界で「花」というモチーフは、「自分自身の心の輝き」や「周囲への愛情」がもっともストレートにあらわれやすい、とてもポジティブで繊細な象徴なんです。
「子ども 花の絵 心理」と検索してこの記事にたどり着いたあなたは、きっとお子さんの小さな変化をキャッチしようとしている、とても愛情深い親御さんなのだと思います。
この記事では、花の絵が伝える心のサインを、色や形、位置などの視点からやさしく紐解いていきます。
ただし、ひとつだけ覚えておいてくださいね。
お絵描き心理は「診断」ではなく、お子さんの心をもっと身近に感じるための「ヒント」です。
「この描き方だから、こうだ!」と決めつけるのではなく、「今はこんな気分なのかな?」と、肩の力を抜いて読み進めてみてください。
まず知っておきたい:花を描くときの“入り口”

そもそも、なぜ子どもたちはこれほどまでにお花を描くのが好きなのでしょうか。
✔ 花は表現しやすいテーマ
まず、物理的な理由として、お花はお子さんにとって「達成感を感じやすい」モチーフです。
- 色が豊富: 好きな色を何色使っても「お花」として成立するので、色の自由度が高い。
- 部分ごとに描きやすい: 「真ん中の丸」と「周りの花びら」というシンプルな構成で、達成感を味わいやすい。
- 形が想像しやすい: お散歩道や絵本でよく目にするため、イメージを形にするハードルが低い。
✔ 花の絵は“言葉にできない気持ち”の出口
心理的な側面では、お花は「自分をきれいに見せたい」「愛されたい」「誰かを喜ばせたい」という、純粋な自己愛や親愛の情のあらわれであることが多いです。 お花をたくさん描く時期は、お子さんの心が豊かに育ち、自分の感情を外に出したいというエネルギーが高まっているサインと言えるでしょう。
お絵描きモチーフの不思議: お花以外にも、太陽や虹、木など、子どもが好むモチーフにはそれぞれ意味があります。気になる方は、こちらの[子どもの絵・モチーフ別心理一覧]もチェックしてみてくださいね。
色で読み解く|花の絵にあらわれる気持ち
花びらに使われている「色」は、お子さんの今の感情の温度を映し出しています。

✔ 赤・オレンジ・ピンク
これらの暖色系を中心にお花を描いているときは、「元気・自己表現・愛着」が高まっている状態かもしれません。 「お友達と遊んで楽しかった!」「ママ大好き!」というポジティブなエネルギーが、温かい色となってあふれ出しています。自分自身を肯定的に捉えている、とても健やかなサインです。
✔ 黄色・黄緑
黄色いお花は、「安心感・好奇心」をあらわすことが多いです。 光の色である黄色を選ぶときは、心が希望に満ちていて、新しいことに挑戦したいワクワクした気持ちが隠れているかもしれません。周囲の大人を信頼し、リラックスして過ごせている証拠です。
✔ 青・紫
水色や紫など、少し落ち着いた色のお花を描くときは、「静けさ・想像力・内省」の時期かもしれません。 決して「悲しい」という意味ではなく、「今はひとりでじっくり考えたいな」「不思議な世界に浸りたいな」という、知性や感性が深まっているサイン。お子さんの内面が豊かに育っている時期と言えるでしょう。
✔ 淡い色・背景の豊かさ
パステルカラーのような淡い色使いや、お花の周りにチョウチョやキラキラした模様が描かれている場合。 これは、「心の余裕・幸福感」をあらわしています。自分の世界がとても安全で、美しいものに囲まれているという充足感が、絵全体の柔らかな雰囲気に繋がっています。
🎨 【一覧表】色が教えてくれる「心のエネルギー」
描かれた色のトーンは、今のお子さんの「心の体温」のようなものです。
| 色のタイプ | 表わしているサイン(目安) |
| 鮮やかな色 (赤・黄・ピンクなど) | 元気・ポジティブ 心が外に向いていて、活発な状態。 |
| 淡い色合い (水色・薄紫など) | 落ち着き・穏やか 心が安定していて、リラックスした状態。 |
| ダークな色 (黒・灰色・茶色) | 疲労・沈み込み 少しお疲れ気味かも。※画材の影響も大。 |
| 混色・塗り重ね | 複雑な心境 感情が揺れ動いていたり、葛藤があったり。 |
「この色じゃ足りない気がする」
そう感じたことはありませんか。
子どもは、言葉よりも先に
色の違いで気持ちを分けています。
このクレヨンは、
その“微妙な差”を受け止めるための道具です。
※「たくさんの色=よい」ではありません。
気持ちを分けて表現したい子に向いた道具です。
形・大きさ・配置でわかる心理の傾向
「どんなお花を、どこに描いたか」という構図からも、お子さんの今の状態が見えてきます。

✔ 大きく花びらが広がる
画用紙の真ん中に、バーンと大きく描かれたお花。これは、「自己肯定感・エネルギー」の象徴です。 「自分を見て!」という健全な自己主張や、今の自分に満足している自信が、お花の大きさに比例します。見ているこちらまで明るくなるような大きな花は、心のエネルギーが満タンな証拠です。
✔ 細かく丁寧に描く
小さな花びらを一枚ずつ、あるいは点描のように細かく描く。これは、「感受性・観察力」が高まっているサインです。 周りの環境の変化に敏感で、丁寧に向き合おうとしている時期。少し完璧主義な一面が出ていることもあるので、「丁寧に描けたね」と、そのプロセスを認めてあげると安心します。
✔ 端に小さく描かれた花
画用紙の隅っこに、ちょこんと描かれたお花。 これは、「控えめ・慎重・安心したい気持ち」をあらわすことがあります。新しい環境にドキドキしていたり、「今は目立ちたくないな」という慎重なモードだったり。そんな時は、絵の余白を無理に埋めさせず、その小さな花を「可愛いね、ここにいてくれると安心するね」と肯定してあげてください。
✔ 花が複数描かれる
たくさんの花が並んで描かれているのは、「関係性・つながり」の表現です。 お花を自分やお友達、家族に見立てていることもあります。「みんな一緒で楽しいね」という、社会的な広がりを楽しんでいるサインです。
数や種類に込めた「今の願い」
「たくさん描く」のか「ひとつを大事に描く」のか、そのこだわりにも意味があります。
| 描き方の特徴 | 表わしているサイン(目安) |
| 花がいっぱい! | 喜び・つながり ハッピーな気持ちや、賑やかな環境への憧れ。 |
| 同じ花ばかり | こだわり・安心感 いつものパターンを繰り返すことで安心したい。 |
| つぼみ・小さな花 | 守りたい気持ち 何かを大切に慈しみたい、優しい心境。 |
季節・背景と合わせて見る花の絵の意味
お花そのものだけでなく、「背景」にも目を向けてみましょう。
春の明るい背景の花
太陽や青空と一緒に描かれるお花は、「希望・始まりの気持ち」のあらわれです。 進級や進学など、新しい生活に対して前向きなイメージを持っているとき、お花は外の世界に向かって誇らしげに咲いています。
雨・曇り空と一緒の花
雨の中で咲くお花は、「感情の整理・心の調整」を意味することがあります。 雨は「涙」や「癒やし」の象徴。少し嫌なことがあっても、自分の中でしっかり向き合い、それを乗り越えていこうとする強さのあらわれです。「雨の中でも、お花さんは頑張って咲いているね」と声をかけてあげると、お子さんの心も癒やされます。
花だけ・余白が多い絵
周りに何も描かず、一輪の花だけを描く。 これは、「内面への集中・こころの静けさ」をあらわします。外の刺激を一度遮断して、自分自身の純粋な気持ちを確かめているような時間です。お子さんがお絵描きに没頭しているなら、その静かな時間を大切にしてあげましょう。
花の向き・配置が表す「人との関係性」
花の「顔」がどこを向いているかは、周囲とのコミュニケーション欲求を表すことがあります。
| 描き方の特徴 | 表わしているサイン(目安) |
| 正面や上を向く | 外向的・交流意欲 お友だちや家族と楽しく関わりたい気持ち。 |
| 横や下を向く | 内向的・揺れる自信 今は自分の世界を大切にしたい時期。 |
| 紙の中央に配置 | 自己肯定感 自分の存在をしっかり認めてほしい、見てほしい。 |
🌸 【年齢別】花の絵の育ちと心理の変化
子どもの絵は、成長とともに「色の楽しみ」から「意味の投影」へと変化していきます。
| 年齢の目安 | 特徴と見守りポイント |
| 2〜3歳 | 「色」そのものを楽しむ時期 形に意味を求めるより、筆圧や色の変化を楽しみます。 |
| 4〜5歳 | 「形」に思いを込める時期 花びらの数など細部を意識し、自分の喜びを表現します。 |
| 6〜7歳 | 「関係」を描き出す時期 背景や配置を工夫し、花に役割や意味を持たせ始めます。 |
| 小学生〜 | 「物語」を投影する時期 季節感や具体的な感情を、花の種類に託して表現します。 |
親がやりがちな誤解と本当の読み方
お絵描き心理を気にするあまり、陥りやすい「誤解」についても触れておきますね。
誤解① 花を描いていれば「問題なし」?
お花は明るいモチーフですが、「いつもと同じお花」を機械的に描き続けているときは、単に「これなら怒られない(褒められる)から描いている」という、ちょっとした心の防衛である可能性も。たまには「今日のお花は、どんなお顔をしてるかな?」と、変化を促す質問をしてみるのもいいですね。
誤解② 花=単なる「好きな絵」だけではない
「ただ花が好きなだけでしょ?」と思うかもしれませんが、その「好き」という感情自体が立派な心理状態。 なぜ他のものではなく「花」を選んだのか。そこには、「美しさを愛でる心の余裕」があるという、とても前向きなメッセージが込められています。
実例で読み解く|よくある花の絵パターン
実際のよくあるケースを元に、やさしい読み解き方を提案します。
事例1:大きな花が中央に 🌼
- 絵の印象: どっしりとして、色が鮮やか。
- 心理的傾向: 自己肯定感が高く、周囲の愛情を信じている。
- やさしい声かけ: 「わあ、パワーあふれるお花だね!見ているだけでママも元気になっちゃうな」
事例2:周囲に花が散らばっている 🌸
- 絵の印象: いろんな色のお花が、画用紙のあちこちに咲いている。
- 心理提傾向: 社会性があり、周りのお友達との関係を楽しんでいる。
- やさしい声かけ: 「お花がいっぱい!みんなでおしゃべりしているみたいで、賑やかでいいね」
事例3:点描・繊細な花びら 🌷
- 絵の印象: 線の細い、壊れそうなほど丁寧なお花。
- 心理的傾向: 内面が非常に繊細で、感受性が豊か。一つのことに集中したい。
- やさしい声かけ: 「とっても丁寧に描いたんだね。このお花、そーっと守ってあげたくなるような優しさがあるね」
親ができるやさしい関わり方(声かけ+見守り)

(キーワード:子ども お絵かき 花)
お子さんの絵を目の前にしたとき、今日から試してほしい関わり方です。
✔ 肯定から入る声かけ
まずは、お子さんの「描きたい!」という意欲そのものを丸ごと受け止めてあげてください。
- 「この色、すごくきれいだね。選ぶときワクワクした?」
- 「ここをこんなに丁寧に描いたんだね。頑張ったの見てたよ」 上手・下手という評価ではなく、「あなたの感性が好き」というメッセージを伝えてあげましょう。
✔ 聞きたいときだけ聞くコツ
無理に心理を聞き出そうとしなくて大丈夫です。お子さんが語りたそうにしている時に、そっと背中を押してあげてください。
- 「このお花さんは、今どんな気分なのかな?」
- 「どこに咲いているお花なの?」 お子さんの言葉に耳を傾けるだけで、それがそのまま「心のケア」になります。
✔ 絵を“記録”して成長を感じる
花の絵は、成長とともに「しべ」が描かれたり、茎が太くなったりと、細部が変化していきます。 たまに昔の絵と見比べて、「前よりお花が力強くなったね」と成長の軌跡を一緒に喜んであげてください。それは、お子さんの心の成長を確認する、かけがえのない時間になります。
子どもと一緒に楽しむ花の描き方
子どもが描く花の絵は、形や色の自由さが魅力です。クレヨンやぬりえを使って、遊びながら感性を伸ばしてみましょう。
クレヨンで自由に色を塗ったり、ぬりえで花の形を学んだりすると、子どもの創造力や観察力が自然に育ちます。
よくある質問Q&A|花の絵を見たときのギモン
Q1:花の色が毎回違うのは、情緒不安定ですか?
A: いいえ、むしろ「情緒が豊か」なんです!その日の気分に合わせて色を選べるのは、自分の感情を素直に出せている証拠。安心してくださいね。
Q2:同じ花ばかり描くのは、どう読みますか?
A: 自分の「得意な型」を持っていて、それを繰り返すことで心を安定させている状態です。お子さんにとっての「安心の儀式」なので、気が済むまで描かせてあげましょう。
Q3:最近、花の絵が減ってきたのですが…
A: 成長に伴い、興味が「外の社会(建物、乗り物、物語)」へ移ったのかもしれません。自分を飾る時期から、世界を理解する時期へステップアップした、前向きな変化と捉えましょう。
まとめ:花の絵は、子どもの気持ちの“色と広がり”を教えてくれる
いかがでしたか? お子さんが描くお花は、言葉にならない「今の私、こんな感じだよ」というやさしいメッセージです。
- 色は「感情の温度」
- 形は「心の状態」
- 背景は「周りとの関係性」
これらを知ることで、今まで以上に、画用紙に向かうお子さんの後ろ姿が愛おしく感じられるはずです。
もし、お花以外にも気になるモチーフ(太陽や虹など)があったら、ぜひ他の記事ものぞいてみてください。お子さんの描く世界のピースが、ひとつずつ繋がっていくかもしれません。
お花のように、お子さんの心がのびのびと、自分らしく咲き誇れるように。私たちは一番近くで、やさしい光と水をあげる存在でありたいですね。
次はこれをやってみませんか?
今日お子さんがお花を描いたら、ぜひ「このお花さんに名前をつけるとしたら、何ていう名前?」と聞いてみてください。お子さんの豊かな想像力から、新しい会話の芽が生まれるかもしれませんよ。
花の絵から感じ取れるサインチェック
- 花が画用紙いっぱい → エネルギッシュ・自己主張タイプ
- 花が隅に小さく → 慎重・内向きな時期
- 暗い色が続く → 一時的な疲れやストレス
- つぼみが多い → 守ってほしい・安心したい気持ち
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。









