子どもの絵は、そのときの気分だけでなく、年齢や発達段階によって自然に変化していきます。
全体の流れを知りたい方はこちらをご覧ください。
▶ 年齢・発達段階で変わる子どもの絵|0歳〜思春期までの心の成長サイン
「小学生になったら、急に描かなくなった」
「自由帳が新品のまま、ランドセルの底で眠っている」
「この子、感性がなくなった…?」
そんな不安を抱えて検索してきた方へ、まずお伝えしたいことがあります。
その自由帳、白いままでも意外と大丈夫です。
小学生が絵を描かなくなるのは、珍しいことではありません。
しかも多くの場合、それは感性が消えたサインではなく、成長の途中で起きやすい変化です。
この記事では、
- 小学生が絵を描かなくなる主な理由
- 「描かない=感性がない」ではない理由
- 親が心配しすぎなくていい見極めポイント
- 家庭でできる、ちょうどいい関わり方
を、子どもの心理の視点から、少し肩の力を抜いて解説していきます。
この記事の内容
小学生が絵を描かなくなる主な理由

① 頭の中が、常に「会議中」になっている
小学生になると、子どもの世界は一気に忙しくなります。
- 授業の内容は複雑に
- 友だち関係は繊細に
- ルールや空気を読む力も必要に
幼児期は
「暇だな〜 → 描くか!」
だったのが、
小学生になると
「明日のこと考えてたら、もう疲れた…」
という状態になりがちです。
これは怠けているのではなく、思考力が育ってきた証拠。
頭の中であれこれ考える時間が増えた分、手を動かす余白が減っているのです。
② 「上手・下手レーダー」が急に高性能になる
小学生になると、子どもは突然こう思い始めます。
- 「あの子のほうが上手」
- 「これ、変じゃない?」
- 「失敗したら見られるのがイヤ」
つまり、描く前から自己審査が始まるのです。

幼児期の
「なんでもOK!これも自分!」
という世界から、
小学生は
「これは出していい?ダメ?」
という世界に入っていきます。
その結果、
描かない=一番安全な選択
になる子も少なくありません。
③ 絵以外の「表現ルート」に移動している
実はこれ、とても多いパターンです。
絵は描かなくなったけれど、
- 物語を考える
- ゲームの世界観を語る
- マンガを読む・コマ割りを研究する
- 工作、プログラミング、動画編集に夢中
など、別の表現に全力投球しているケース。
これは感性がなくなったのではなく、
「出口を引っ越した」だけとも言えます。
描いたあと「話したい」「伝えたい」子に。
絵と言葉をつなぐステップとして活躍。
※ 描かない子もいれば、逆に「意味がよくわからない絵」を描き続ける子もいます
→ 子どもが意味のわからない絵を描くとき
絵を描かない=感性がなくなった、ではありません
感性は、
「クレヨンを持っている時間」
だけで測れるものではありません。
- 何に興味を持っているか
- どんなことに笑うか
- どんな話をしたがるか
こうしたところに、ちゃんと表れています。
むしろ小学生は、
外に出す前に、内側で熟成させる時期に入る子も多いのです。
表に出ないからといって、育っていないわけではありません。
「評価される絵」の正体を、大人が知るために
絵を描かなくなる理由のひとつに、
「どう見られるか」を意識しすぎることがあります。
この本は、
子どもに教え込むためではなく、
大人が構造を理解するための一冊です。

賢い子供が育つ! 受験にも役立つ! 学校では教えてくれない 絵画コンクール攻略法
親ができる、ちょうどいい関わり方
無理に
「描きなさい」
「昔は好きだったでしょ」
と言う必要はありません。
それよりも効果的なのは、
- 「その考え、面白いね」
- 「そういう見方もあるんだ」
- 「○○が好きなの、伝わってくるよ」
と、絵以外の表現も丸ごと認めること。
また、昔の絵を見て
「今見ても、この色使い好きだな」
と伝えるのもおすすめです。
ポイントは
上手・下手ではなく、その子らしさ。
「この絵、捨てられない…」に応える保存アイテム。
子どもの絵を「成長の記録」として残せる大容量ファイル。
【Q&A】よくある心配に答えます
Q. 小学生で絵を描かないのは、感性が乏しい?
A. いいえ。多くの場合、表現の形が変わっただけです。
頭の中で考える力が増え、内面処理が長くなっている可能性があります。
Q. 無理に描かせたほうがいい?
A. 無理は逆効果になりやすいです。
「描かなきゃ」という気持ちが、表現そのものを遠ざけてしまいます。
Q. 図工が嫌いになったのは問題?
A. 一時的なら心配しすぎなくて大丈夫です。
評価や比較が入ることで、「楽しい」から「正解探し」に変わる子もいます。
Q. また描くようになる?
A. 多くの子は、タイミングが来ると戻ります。
中学生・高校生で突然イラストに目覚めるケースも珍しくありません。
まとめ|描かなくなるのも、ちゃんと成長
小学生が絵を描かなくなるのは、
- 頭の中が成長して忙しくなった
- 他人の目を意識するようになった
- 表現の出口が変わった
そんな心の変化が重なった結果かもしれません。
白い自由帳は、
「何もない」のではなく、「今は内側で準備中」。
描かない今を心配しすぎず、
また描きたくなる日を、少し距離を保って待ってみてください。
▶ あわせて読みたい
今回のような絵も、発達の流れの中で見ると特別な異常ではないことが多くあります。
他の年齢の変化や全体像を知りたい方はこちらも参考にしてください。
📚 子どもの自信と安心をそっと育てるガイド
子どもが「できたかも」と感じられたり、ほっとできる時間が少しずつ増えていくための関わり方をまとめています。
ゆっくり全体を見たいときにどうぞ。
ガイドページを見るホーム » 小学生が絵を描かなくなる理由|感性の変化?それとも成長のサイン?
気持ちを「深く塗り込める」油性色鉛筆
ファーバーカステルの油性色鉛筆は、
重ね塗りがしやすく、色に深みが出るのが特徴です。
一気に描き出すタイプではなく、
じっくり塗り込む表現が合う子にとって、
気持ちを整理する時間そのものになります。
- 小学生になって絵が静かになったとき
- 一色を何度も重ねて塗るようになったとき
- 感情を言葉で話すのが苦手なタイプの子
派手さよりも「深さ」を大切にしたい時期に、
そっと寄り添う色鉛筆です。
※「たくさん描く」より、
静かに塗る時間を大切にしたい子に向いています。
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。







