このブログはPRを含みます
白い絵から読み取れる子どもの心の整理
――“描けない”の裏にあるイメージと言葉の未整理
夏休みの絵日記、園や学校の課題。
「もっと描けるはずなのに、ほぼ白紙…」
「イメージはあると言うのに、画面に落とし込めない…」
こんな“白い絵”を見ると、親はつい不安になりますよね。
でも “白い絵=怠けている”ではありません。
そこには、子どもの心の整理の途中という大事なサインが隠れています。
1. “白い絵”の子に起きている心理状態
① イメージと言葉がつながっていない
子どもは頭の中にふわっと“映像”はあるけれど、
それを言葉にしたり、構図にしたりする変換作業がまだ苦手です。
- 何を先に描くのか決められない
- 描きたいものが多すぎて逆に手が止まる
- 画面のどこに置くか迷う
結果、「わからない…」となって白く残りがち。
② 評価を気にしすぎて動けない
絵が得意な子でも起きることです。
- “上手く描かなきゃ”
- “間違えたら嫌だ”
- “友達のほうが上手だったら…”
という完璧主義タイプは、練習の線すら引けず白いまま止まってしまうことがあります。
🔗「すぐやめる・続かない子」、実は完ぺき主義も?
③ 情報の「優先順位」が付けられない
特に低学年によくある状態。
- 何を大きく描くべき?
- 背景は必要?
- 楽しかったことが全部一度に浮かぶ
これらを整理しきれず、全体が白いままになることがあります。
④ 体力・集中力・気持ちの波の問題
実はこれも大きいポイント。
- その日は疲れていた
- 自分の体験をまだ“消化”できていない
- 感情が落ち着いていない
そんな時は「描くより、まだ感じている途中」なのです。
2. 親ができる“白い絵”の子へのサポート方法
① まずは“言語化”を手伝う(絵を描く前の準備が9割)
白さ=考えが言葉になっていない
ここをほどくと、子どもは急に描き始めます。
こんな質問が効果的:
- 「今日の一番“楽しかった瞬間”はどこ?」
- 「音で言うと、どんな音がしてた?」
- 「パンフレットにするとしたら表紙はどんな場面?」
- 「どこを一番大きく描きたい?」
絵で描く前に、“心の下描き”を作るイメージです。
② まずは“メモ書き”を一緒に作る
絵が描けない子は
言葉 → イメージ → 絵
の変換が苦手。
なので段階を増やすとスムーズに!
例:
- 紙の端に「海」「花火」「アイス」などキーワードだけ書く
- “描きたい順番”に番号を振る
- 一番を真ん中に置く、と決める
これだけで白紙のフリーズが解ける子が多いです。
③ 失敗OKのミニ下描きを別紙に作る
本番の画用紙が“キレイすぎて怖い”子は多いです。うちの子はこのタイプで、必ず下描き画用紙を用意しています。
別紙で
- 〇で配置
- 棒人間で動き
- 簡単なレイアウト
を描くことで安心して取りかかれます。
“白紙恐怖”の子には特に有効。
④ 大きく描けるように“枠”でガイドする
白い絵になる子は、空間把握がまだ不安定。
- 画用紙を4つのエリアに分けて「このへんに何を描く?」と聞く
- 中央に薄い丸を描いて「主役はここからはみ出てもOK」
など“ガイドライン”があると描けます。
⑤ 親の声かけは“実況中継型”にすると動き出す
NG例:
「もっと描けるでしょ」
「背景もちゃんと描いて!」
OK例:
- 「今ここに海があるんだね!」
- 「空には何があった?」
- 「人はどっち向いてた?」
- 「全部じゃなくて“三つだけ”描くなら何にする?」
子どものイメージが少しずつ具体化します。
3. 具体例:白い絵しか描けなかったAくんの場合
状況:
夏休みの海の絵日記。波だけ描いて白いまま。
心理:
「海で楽しかったことが多すぎて、何を主役にするか決められない」
サポート:
- 「一番楽しかったのはどこ?」→「浮き輪でぷかぷかした」
- 別紙に丸を描いて「ここにAくん。浮き輪はどんな形?」
- 波、空、太陽などを“足すかどうか”一緒に選択
- 最終的に主人公を大きく描き始めた
結果:
白紙から、しっかりストーリーのある夏の絵に仕上がった。
Q&Aコーナー
Q1. 白い絵ばかり描くのは絵が下手だからですか?
A1. いいえ、下手だからではなく、心の中のイメージが整理途中でまだ描き出せていない状態です。
Q2. どうやって描く気持ちを引き出せますか?
A2. 言葉でイメージを聞く、キーワードや下描きを作る、描く範囲を区切るなど段階的に整理すると描きやすくなります。
Q3. 完璧を求める子でも描けるようになりますか?
A3. 小さな下描きや別紙での試し描き、部分的に描くなど、“失敗してもOK”の環境を作ると動き出します。
Q4. 親の声かけで注意すべきことは?
A4. 「もっと描きなさい」「上手く描いて」と急かすのはNG。子どもの行動を実況するように、イメージ化を助ける声かけが効果的です。
チェックリスト(親向け)
- 今日の一番楽しかったことを聞いたか
- キーワードメモや下描きを一緒に作ったか
- 描く範囲やガイドラインを提示したか
- 失敗OKの環境を作ったか
- 声かけは「実況中継型」になっているか
- 子どもが描き始めたら褒めて小さな達成感を伝えたか
おすすめ教材で描く力をサポート
子どもが白い絵のまま止まってしまうときは、イメージを言葉にしたり、描く順番を整理する教材が役立ちます。特に以下の2冊は、楽しみながら描く力や思考力を伸ばせます。
イメージを思い浮かべながら楽しく描く力を養えるドリルです。特に「何を描くか迷う」子どもにおすすめ。
楽しみながら文章化・表現力を伸ばせます。
4. まとめ:白い絵は、心が動き始める“前段階”のサイン
白い絵しか描けない子は、
絵が描けないのではなく、
「自分の感じたことを整理している途中」
なのです。
焦らせる必要はありません。
親がイメージの言語化や整理をサポートしてあげると、
子どもは自分の世界を“目に見える形”にできるようになっていきます。
📚「描けなくても大丈夫」──シールで手を動かすきっかけづくりにおすすめ
「お絵かきしよう」と言われると苦手意識が強くなる子もいます。
そんなときはまず“描く”よりも“手を動かす楽しさ”を取り戻すのが近道。
貼る → 触る → 手を動かす体験ができるシールブックは、気負わずに楽しめます。
焦らず、無理させず、まずは“楽しめた”の経験を積むことが何よりのサポート。
シールブックは、お絵かきへの苦手意識が強い子にもやさしく寄り添える選択肢です。
🔗発表会や参観日で自信がない子へ|自己肯定感を伸ばす教材ガイド
▼作品の保管袋はコレ♪袋にもマジックでお絵描き♪我が家は学年ごとにまとめてクローゼットにかけています。

アーテック 作品収納バック 大 不織布 11312 白 マチ付
このブログはPRを含みます
こんにちは!ITTI-BLOG(イッチーブログ)を運営している、いっちーです。
このブログでは、子どもの絵から心理を読み取り、心の成長や表現力を親子で一緒に楽しむヒントを発信しています。
「子どもの絵で心を読む専門サイト」として、日々の子育てに役立つ情報をお届けします。







