感情があらわれやすいモチーフの絵
強い気持ちや揺れ動く感情は、自然のモチーフに映し出されます。
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※この記事は「子どもの絵に出てくるモチーフ全体の意味」をまとめた
親記事の一部です。
→ 子どもの絵に出てくるモチーフ一覧はこちら
「ねえ見て!虹描いたよ!」 お子さんがキラキラした笑顔で持ってきた画用紙。そこには、画面いっぱいに広がる大きな虹。
「わあ、きれいだね!」と返しつつも、ふと「最近、毎日虹ばかり描いている気がするけれど、何か意味があるのかな?」「もしかして、心の中に何か言いたいことがあるの?」と、少し気になってしまうことはありませんか。
実は、子どもの描く絵の中でも「虹」は、言葉にならない心の状態がとってもあらわれやすいモチーフなんです。それは、虹という存在が、雨(悲しみや不安)のあとに現れる光の象徴だから。
本記事では、「子ども 虹の絵 心理」という視点から、色の順番や位置、描き方に隠された「心の光」を、専門用語を使わずにやさしく紐解いていきます。
大切なのは、「この描き方だから、こうだ!」と決めつけることではなく、お子さんの今の気分をそっとのぞき見るための「ヒント」として受け取ること。
「虹の色にはどんな意味があるの?」
「親としてどんな声をかけたらいい?」
そんな疑問に寄り添いながら、今日から使える具体的な見守り方をご紹介しますね。
お絵描きの時間、多くの子どもたちが好んで「虹」を描きます。なぜ、これほどまでに虹は子どもたちの心をつかむのでしょうか。

まず一つは、純粋に「見た目の美しさ」です。子どもにとって、たくさんの色が一度に使える虹は、まるで宝箱を開けたようなワクワク感を与えてくれる存在。
また、虹は空に架かる大きな「橋」のようにも見えますよね。これは深層心理において、「自分と外の世界をつなぐもの」や「希望」の象徴として捉えられることが多いんです。何か新しいことに挑戦しようとしているときや、家族との絆を強く感じているときに、無意識に虹を選んでいるのかもしれません。
虹の描き方は、お子さんの成長段階によっても少しずつ変化していきます。
ちょっと一息: 他のモチーフ(太陽、水、花など)についても気になったら、こちらの[モチーフ別お絵描き心理一覧]もチェックしてみてくださいね。
虹といえば「七色」を思い浮かべますが、お子さんの描く虹は、必ずしも七色ではないはずです。使われている色やその塗り方に、今の心のコンディションが映し出されていることがあります。

(キーワード:虹の絵 色 意味)
赤、オレンジ、黄色……と、実際の虹に近い順番で丁寧に描かれている場合、お子さんの心は今、とても落ち着いていて、自己肯定感が高まっている状態かもしれません。
「ルールを守れる自分」「きれいに仕上げたいという意欲」がしっかり育っている証拠。自分をコントロールできているという自信が、その整った色の並びにあらわれています。
筆圧が強くて濃い色の線と、今にも消えそうな淡い色の線が混ざっているときは、「感情の振れ幅」をあらわしていることがあります。
「学校では頑張っているけれど、おうちでは甘えたい」といった、安心と挑戦のあいだで揺れ動く子どもらしい健やかな葛藤です。どちらが良い悪いではなく、「今、一生懸命いろんな気持ちを味わっているんだな」と温かく見守ってあげたいサインです。
「三色しかない虹」や「途中で色が途切れている虹」を描くこともありますよね。これは、必ずしも「心が沈んでいる」という意味ではありません。
むしろ、「特定の何かに猛烈に集中しているモード」であったり、「今はこれだけで満足!」という潔い充足感のあらわれだったりします。もし少し元気がなさそうな時に描いていたら、「今は心のエネルギーを貯めている最中なのかな」と捉えて、ゆっくり過ごす時間を作ってあげるといいですね。
次に注目したいのは、画用紙のどこに、どんな大きさで虹が描かれているか、という点です。

画用紙の上の方に、どっしりと大きなアーチを描く虹。これは、お子さんの「伸びやかな希望」や「強い安心感」を象徴しています。
今、自分の居場所(家庭や学校)がとても安全な場所だと感じていて、そこから未来へ向かってのびのびと手を伸ばしている状態です。見ているこちらまで元気をもらえるような大きな虹は、お子さんの心が開放的になっているサインと言えるでしょう。
地面に近いところに描かれていたり、画用紙の端っこに半分だけ顔を出していたりする虹。これは、「内面の揺れ」や「気持ちを整理している途中」の状態をあらわすことがあります。
「本当はもっと大きな虹を描きたいけれど、今はちょっと慎重にいきたいな」という、心のブレーキがかかっている状態かもしれません。そんな時は「もっと大きく描きなよ!」と励ますよりも、「その場所に虹があるの、なんだか落ち着くね」と、今の状態を肯定してあげることが大切です。
何度も色を重ねて線が太くなっている虹は、「伝えたい感情の強さ」を意味します。それだけその虹に思いを込めている、ということですね。
逆に、輪郭が水彩でぼかしたように曖昧な場合は、「不安や期待が入り混じった繊細な気持ち」のあらわれ。どちらも、お子さんが自分の心と一生懸命向き合っている証拠。親御さんは、その線の質感から「今の温度感」を感じ取ってみてください。
虹単体ではなく、その周りに何が描かれているかによって、お子さんが「周りの世界」をどう見ているかがわかります。
虹の下にお花が咲いていたり、ニコニコ笑う家族が描かれていたりする場合。これは、「心の広がり」と「他者との幸せなつながり」をあらわしています。
お子さんにとって、虹は自分を取り囲む幸せな世界の一部。「みんながいて、虹があって、私は幸せ!」という、調和のとれた子どもの気持ちが見て取れます。
画用紙に虹だけがポツンと描かれ、背景が白いままの場合。これは、お子さんが今、「一時的に自分の内側に集中したい(内向傾向)」にあるのかもしれません。
外の世界からの刺激をシャットアウトして、虹という自分の好きな世界に没頭して、心を整理している。大人で言えば「一人でゆっくりコーヒーを飲んでリセットしている時間」のようなものです。寂しいことではなく、自分を整える力(自浄作用)が働いている、ポジティブなサインとして受け取って大丈夫ですよ。
ここで少し、親御さんの肩の力が抜けるようなお話をさせてください。絵から心理を読み解こうとすると、ついつい「深読み」しすぎて不安になってしまうことがありますが、以下の2点はぜひ心に留めておいてください。
「今日も虹、昨日も虹、一昨日も虹……これって異常?」 いいえ、そんなことはありません(笑)。
子どもには「ブーム」があります。一度虹をきれいに描けて褒められたから、あるいは単に今の描き方が手に馴染んでいて気持ちいいから、という「ルーティン」や「遊び」の側面が非常に大きいです。 あまり深刻にならず、「今は虹ブームなんだな、虹職人だな」くらいの軽い気持ちで接してあげてください。
虹は明るい象徴ですが、心理的には「混乱からの再構築」を意味することもあります。 雨が降らなければ虹は出ないように、少し悲しいことがあったり、壁にぶつかったりした後に、「よし、もう一度頑張るぞ」という決意を込めて虹を描く子もいます。
ですから、「虹を描いているから、この子は悩みなんてないはずだ」と思い込むのではなく、「何かを乗り越えようとしているのかな?」という優しい視点も持っておけると、お子さんの小さな変化に気づきやすくなります。
「当てはまるもの」をひとつ選んで、気持ちのヒントを見てみましょう。
今のサイン:
気持ちが高まっている時期。やる気やワクワク感があふれています。
うれしい出来事や、楽しみにしていることがあるのかもしれません。
今のサイン:
心が落ち着き、安心感に包まれている状態。
ゆっくり自分を整えている途中かもしれません。
今のサイン:
その色に対応する感情が少し強め。
(例:黄色が多い=うれしさ・期待感)
今のサイン:
自己表現や自信が育っている時期。
「見てほしい」「伝えたい」気持ちが高まっています。
今のサイン:
静かに回復している途中。
安心や癒しを求めている可能性があります。
色の意味をもう少し詳しく知りたい方はこちら ▶ 子どもの絵にあらわれる色と感情の関係
さて、お子さんが持ってきた「虹の絵」。私たちはどんなふうに反応してあげれば、お子さんの心に安心を届けることができるでしょうか。

立派な分析を伝える必要はありません。まずは、お子さんが描いたという事実をそのまま受け止める「一言共感」が一番の特効薬です。
「上手だね」という評価よりも、「ママ(パパ)はこう感じたよ」「あなたの頑張りを見ていたよ」というメッセージを伝えてあげてください。
もしお子さんが絵について語りたそうにしていたら、こんなふうに聞いてみてください。
答えが返ってこなくても大丈夫。「教えて」という姿勢を見せるだけで、お子さんは「自分の内面に関心を持ってくれている」と感じて、自己肯定感が満たされます。
お子さんの虹の絵、ぜひ写真を撮ったり、ファイリングしたりして残しておいてください。 一週間前、一ヶ月前の虹と比べてみると、「あ、最近は色が優しくなったな」「前よりアーチが大きくなったな」と、成長のグラデーションが見えてきます。
それは、お子さんの心の成長記録そのもの。後で見返したときに、「あの時は虹ばかり描いていたね」と笑い合える、素敵な思い出になります。
「この色じゃ足りない気がする」
そう感じたことはありませんか。
子どもは、言葉よりも先に
色の違いで気持ちを分けています。
このクレヨンは、
その“微妙な差”を受け止めるための道具です。
※「たくさんの色=よい」ではありません。
気持ちを分けて表現したい子に向いた道具です。
読者の皆さんからよく寄せられる質問をまとめました。
Q1:毎回同じ虹を描くのは、発達に何か問題がありますか?
A: 全く問題ありません!子どもにとって「同じものを同じように描ける」ことは、認知能力が安定している証拠でもあります。自分の中の「鉄板ネタ」を楽しんでいるだけなので、気が済むまで描かせてあげてください。
Q2:どこを見たら一番“心理”がわかりますか?
A: 強いて言えば「全体の雰囲気」です。明るい感じがするか、それともどこか窮屈そうか。テクニックではなく、親御さんがパッと見た時の「第一印象」が、案外お子さんの心とリンクしていることが多いですよ。
Q3:黒や茶色が混ざった「怖い色の虹」はどう受け止めれば?
A: びっくりしますよね。でも、子どもにとって黒や茶色は「強くてかっこいい色」であることも多いんです。また、嫌な気持ちを絵にぶつけて発散(カタルシス)している場合もあります。「かっこいい色が入ったね」と否定せずに受け止めることで、お子さんのモヤモヤも一緒に浄化されていきます。
虹の絵は、お子さんの成長とともに、その役割を変えていきます。
最初はただの色遊びだったものが、次第に「自分の気持ち」を込める道具になり、やがて「誰かに何かを伝える」表現へと変わっていきます。 同じ「虹」というテーマでも、そこに込められる意味は日々アップデートされているんです。
親御さんに大切にしてほしいのは、「描き方を変えていいし、変わらなくてもいい」という、ゆったりとした視点です。 「去年より上手に描けなきゃ」なんて思わなくて大丈夫。今のその子が、その時描きたかった虹が、世界で一番価値のある虹なのですから。
いかがでしたか? 子どもの描く虹は、単なる「きれいな絵」以上の、たくさんのメッセージが詰まった「心のメモ」です。

でも、何より大切なのは、お子さんが「見て!描けたよ!」とあなたに見せに来てくれた、その瞬間です。
絵の解釈は二の次で構いません。まずはその虹の下で笑っているお子さんの目を見て、一緒にその色を楽しんであげてくださいね。親御さんの「共感」と「見守り」があれば、お子さんの心には、どんな時でも本物の虹が架かり続けるはずです。
もし「うちの子のこの絵、ちょっと気になるかも…」という具体的なエピソードがあれば、ぜひ他の記事も参考にしてみてください。
あわせて読みたい:
お子さんとの日々が、虹のように彩り豊かなものになりますように!
次はこれをやってみませんか?
この記事を参考に、今日お子さんが描いた虹の絵を一枚選んで、一番好きな「色」についてお話を聞いてみてください。お子さんの意外なこだわりが見つかるかもしれませんよ。
「虹以外のモチーフも気になる…」という方へ ▶ 子どもの絵と心理|モチーフ別まとめ
子どもの絵を見ていると、
「この子は、自分のことをどう思っているんだろう」
そう感じる瞬間があります。
この絵本は、
子どもを変えようとする本ではありません。
「もう、ちゃんと見てもらっている」
そう感じさせるための言葉が並んでいます。
※「自信をつけさせたい」と思ったときより、
少し元気がないと感じたときに向いています。
▶
子どもの絵のモチーフ別まとめはこちら
(家・人・自然・食べ物など、テーマ別に心理を整理しています)
▶他のモチーフとあわせて見ることで、より安心して読み取れます。
子どもの絵に出るモチーフ一覧
太陽・家・遊具・食べ物・木
🌱 気持ちが落ち着いてきたサイン
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。
