「間違えるくらいなら、最初からやりたくない。」
「ちょっとうまくいかないと、すぐに投げ出してしまう。」
この記事の内容
新しい一歩をためらうわが子に、そっと寄り添いたいあなたへ
最近、こんなお子さんの姿に胸を痛めていませんか?

- 「間違えたくない」と言って、宿題や新しい習い事に手を出さない。
- 失敗しそうになると、パニックになったり、ひどく落ち込んだりする。
- 「どうせできないもん」と、やる前から諦めてしまう。
周りの子がのびのびと挑戦している姿を見ると、親としてはつい焦ってしまいますよね。
「自信がないのかな?」
「もっと厳しく鍛えたほうがいいの?」
「私の甘やかしすぎだった?」と、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、まず最初にお伝えさせてください。
お子さんの「失敗したくない」という気持ちは、決して心の弱さではありません。むしろ、それは自分自身を一生懸命に守ろうとしている、健気な防衛反応なのです。
この記事では、なぜ今の子どもたちがこれほどまでに失敗を怖がるのか、そして親が知っておきたい「失敗への恐怖を和らげる見守り方」について、元教諭の視点から一緒に整理していきます。
読み終える頃には、「なんだ、焦らなくていいんだ」と、少しだけ肩の力が抜けているはずですよ。
「失敗したくない」は、今の子どもにとって自然な反応
なぜ、最近は「失敗を極端に怖がる子」が増えているのでしょうか。それは、お子さんの性格の問題だけではなく、取り巻く環境も大きく影響しています。

失敗=恥ずかしいもの、になりやすい環境
今の社会は、あらゆる場所で「正解」がすぐに見えてしまいます。SNSや動画サイトでは、誰かの成功した姿や、完璧な作品ばかりが流れてきます。 また、学校や習い事でも、スピードや効率、評価が重視されがちです。そんな中で子どもたちは、「失敗して遠回りすること」を「恥ずかしいこと」「損をすること」だと、無意識に学習してしまっているのです。
子どもは「自分を守る」ために避けている
子どもにとって「失敗」は、単なるミスではありません。「自分はダメなんだ」という自己否定に直結する大きな痛みです。 「失敗しない=傷つかない」「挑戦しない=安全」。 大人から見れば「逃げ」に見える行動も、子どもにとっては自分自身のプライドや心を守るための、精一杯のサバイバル戦略なんですね。
元教諭の視点:「できない子」ではなく「怖い子」
教室にいた頃、テストを白紙で出す子や、図工で一歩も筆が進まない子がいました。彼らは決してやる気がないわけではなく、「もし変なものを描いたら、どう思われるだろう」という強い不安と戦っていました。「できない」のではなく「怖くて動けない」のです。
親の目にはどう映る?すれ違いやすいポイント
親の愛情が深いからこそ、子どもの「動かない姿」が心配のタネになります。
やる気がないように見える
何もせずじっとしているわが子を見ると、つい「やる気を出して!」と言いたくなります。でも、その内側では「どうすれば失敗しないか」「でもやっぱり怖い」という葛藤がフル回転しています。外側は静かでも、内側は大忙しなのです。
慎重すぎる/臆病に見える
「もっと大胆にやればいいのに」と思うこともありますよね。でも、これは裏を返せば「慎重で、想像力が豊か」ということ。失敗したあとの展開まで考えてしまうからこそ、最初の一歩が重くなるのです。これは、大人になれば「リスク管理能力」という強みに変わります。
親が自分を責めてしまう構図
「私の育て方のせいで、こんなに臆病になっちゃったの?」 そんな風に思う必要は全くありません。親がどれだけ愛情を注いでも、今の社会のスピード感や比較の波は、子どもの心に届いてしまいます。「失敗を怖がるのは、誰のせいでもない」。まず、その事実を自分に許可してあげてください。
📖 「待つって、こういうことだったんだ」と思えた本
何もしないで見守ることが、
こんなに勇気のいることだとは思いませんでした。
早くできるようになってほしい気持ちと、
この子のペースを大事にしたい気持ち。
その間で、親の心も揺れ続けます。
でもこの本を読んで、
子どもが自分で立ち上がる力は、
「急かされなかった時間」の中で
少しずつ育っていくのだと気づかされました。
失敗を怖がる子にも、
見守ることに疲れてしまった親にも、
そっと寄り添ってくれる一冊です。
「失敗したくない」を強めてしまう、よくある関わり方
良かれと思ってやっていることが、逆にお子さんの緊張を高めてしまっている場合があります。親なら誰でもやってしまう、愛ゆえの「落とし穴」を確認してみましょう。
結果を急ぎすぎる声かけ
「早くやって」「これ、合ってる?」 時間に追われる日常の中では、つい急かしてしまいますよね。でも、スピードを求められると、子どもは「正確さ」を維持しようとして、より失敗を恐れるようになります。
失敗を先回りして防ぐ
子どもが転びそうになる前に、手を差し伸べてしまう。代わりにやってしまう。 「失敗させたくない」という親心ですが、これを繰り返すと、子どもは「失敗は絶対に避けなければならない恐ろしいものだ」という認識を強めてしまいます。
無意識の“評価モード”
「すごい!」「なんでできないの?」 たとえ褒め言葉であっても、「評価」の言葉は子どもにプレッシャーを与えます。「次もすごくなきゃいけない」「できない自分はダメなんだ」と、結果にばかり意識が向いてしまうのです。
なぜ“見守る”だけで失敗への怖さは和らぐのか
「何もしないで見守る」ことは、実は最大のサポートです。

子どもにとっての安心=「結果を急がれないこと」
親が黙ってそばにいてくれる。それだけで、子どもは「ここでは時間をかけてもいいんだ」「すぐに結果を出さなくても見捨てられないんだ」と感じます。この「時間の許容」こそが、心の安全基地を作ります。
失敗を“経験”に変える条件
失敗しても、誰かがニコニコして隣にいてくれる。それだけで、失敗は「絶望」から「一つの出来事」に変わります。 「うまくいかなくても、お母さんは変わらず好きでいてくれる」。 この確信があれば、子どもは少しずつ「試しにやってみようかな」という勇気を取り戻します。
見守り=放置ではない
見守りとは、スマホを見ながら放置することではありません。 「あなたの試行錯誤を見ているよ」「困ったときはいつでもここにいるよ」という、温かい眼差しを送り続けることです。言葉よりも、その「空気感」がお子さんの不安を溶かしていきます。
失敗したくない子に効く、親の優しい見守り方
今日からできる、具体的な関わり方のヒントです。
口を出す代わりに「実況」する
アドバイスをしたくなったら、見たままを言葉にする「実況中継」に変えてみましょう。 「お、今はじっくり考えてるね」「さっきより筆が動いてるね」。 これだけで、子どもは「自分のプロセスが認められている」と感じます。
結果ではなく“途中”を拾う
完成品を褒めるのではなく、「迷った瞬間」や「やり直した瞬間」を拾い上げてください。 「あ、今ここを消して描き直したね。納得いくまで考えたんだ、すごいね」。 修正したことを肯定されると、失敗は「悪いこと」ではなくなります。
失敗したときの第一声がカギ
もし失敗して子どもが固まったら、 ×「だから言ったでしょ」「こうすればよかったのに」 ではなく、 ○「そっか、うまくいかなかったね。悔しいね」 と、まず感情を代弁してあげてください。解決策を教えるのは、お子さんの心が落ち着いてからで十分間に合います。
年齢別|「失敗したくない」への関わり方
未就学児
この時期の失敗は、パニックや大泣きに繋がりがちです。 「あ、こぼれちゃったね。びっくりしたね」と、まずは感情を言葉にして、安心させてあげましょう。失敗しても世界は終わらない、という安心感を積み重ねる時期です。
小学校低学年
「周りにどう見られるか」を気にし始める時期です。 失敗=恥、という感覚が強くなるので、「お家の中なら、いくら失敗してもいいんだよ」と、安心できる逃げ場をしっかり作ってあげてください。
小学校高学年
プライドが高まり、親に失敗を見られたくない時期です。 ここでは、あえて少し距離を置く見守りが有効です。「困ったことがあったら助けるから、自分のやり方でやってごらん」と、自分で立て直すチャンスを尊重してあげましょう。
親が少し楽になる考え方
最後にお伝えしたいのは、お母さん、お父さんの心についてです。
失敗を避ける時期も“成長の一部”
今は「失敗したくない」時期かもしれませんが、これは一生続くものではありません。今は自分を守るために殻にこもっているだけ。エネルギーが溜まれば、必ず外へ向かう時期が来ます。
「挑戦させなきゃ」と焦らなくていい
無理に背中を押して挑戦させても、不安なままでは身につきません。「安心が先、挑戦は後」。これが心の仕組みです。まずは、失敗してもいい安心な土壌を耕すことから始めましょう。
今日できたことを1つ数える
「今日は『早くしなさい』って言わなかった!」 「子どものぐずぐずを、隣で黙って待てた」 それで100点満点です。見守れた自分を、たくさん褒めてあげてくださいね。
まとめ:失敗を怖がる子は、感じ取る力が強い
いかがでしたか? 「失敗したくない」と震えるわが子の背中。それは、お子さんがそれだけ真面目で、感受性が豊かで、物事に誠実に向き合おうとしている証拠でもあります。
親の役目は、お子さんの背中を無理やり押すことではなく、「転んでも痛くないよ」という柔らかいマットを、足元に敷き続けてあげることなのかもしれません。
締めの一文: ここまで考え、お子さんに寄り添おうとしているあなたは、もう十分に「優しい見守り」を実践しています。
明日は、お子さんが立ち止まったとき、ただ横で静かに微笑んでみませんか? その沈黙が、お子さんにとっては何よりの勇気の源になるはずですよ。
いかがでしたか? 「うちの子、パズルの一片が合わないだけで泣いちゃうんです……」といった、思わず「あるある!」と頷いてしまうエピソードがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね。みんなで不安を分かち合って、一歩ずつ進んでいきましょう!
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正解を探すより、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まる時間を。
※唯一の正解はありません。その子に合うかどうかを、一緒に考えませんか。
\ 答えのない、子育ての迷いの中にいるあなたへ /
ブログでは「教育のヒント」を書いていますが、
実は私自身、毎日が迷いと後悔の連続です。
教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
静かに自分と向き合える場所をnoteに作りました。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
今日をなんとかやり過ごすための「余白」を、一緒に見つけにいきませんか。


