

こどもたちの絵にも発達段階ってあるの?
ここでは、3歳から5歳までの子どもたちがどのような絵を描き、どのように発達していくかを具体的に見ていきましょう。
3歳~5歳の絵の発達段階とは?

「子どもの塗り絵、はみ出しちゃうのはダメ?自由な表現の大切さ
」
【3歳】ぐるぐる描きから始まる「創造の世界」
3歳になると、子どもたちはまだ絵を通して具体的なものを描くというよりも、線や形を自由に描く段階です。この頃の絵は「ぐるぐるとした線」や「意味不明の形」が特徴です。「ぐるぐるとした線や形に意味を持たせる」と言われてもピンとこないかもしれません。例えば、3歳の子どもが紙いっぱいにグルグルを描き、「これはママとパパが遊んでるの!」と言うことがあります。実際にはぐるぐるの線しか見えませんが、子どもにとっては立派な『絵』なのです。しかし、3歳の子どもはこれらの形に自分なりの意味を見出しており、「これはお父さん!」といった具合に、線の塊が家族や動物に変わることもあります。この段階では、子どもの表現力や想像力の発達に注目することが大切です。

具体的な特徴:
【4歳】はじめてのストーリー!人物と背景の出現
4歳になると、絵の中に少しずつ具体的な形が現れます。人の顔や体が、丸と棒で表現されることが一般的で、丸い顔に2つの目、1本の鼻、そして棒状の手足が描かれることが増えます。「頭足人」(頭に手足が直接ついているキャラクター)を描くことが増え、さらにある子は「これはぼくとお友だちが公園で遊んでるんだよ!」と、地面に線を引いてブランコを加えることも。このように、背景が加わるのが4歳頃の特徴です。また、空や家、花といった背景も描かれるようになります。この時期はまだ細かいディテールにこだわることは少ないですが、「この子、絵がうまい」と感じ始める親も多いです。色の選び方や形の作り方に個性が見え始めます。

具体的な特徴:
【5歳】感情を描く力が育つ!ストーリー性のある絵
5歳児の作品では「家族みんながピクニックをしている絵」など、ストーリー性のある絵が増えます。「この人はおばあちゃんで、こっちはママ!」と、家族を描き分ける子もいれば、「犬も一緒に来たよ」と、動物を加えることもあります。5歳になると、絵の中にストーリー性が見られるようになるのです。人間の体が頭、胴体、手足と、より複雑な形で描かれ、表情や服装のディテールも加わることが多いです。また、背景や複数の要素が組み合わさり、家族全員が描かれた絵や、友だちと遊んでいるシーンなど、具体的な状況を表現することも増えます。

具体的な特徴:
年齢 | 描く絵の特徴 |
---|---|
3歳 | 太い線やぐるぐるした形。意味を持たせた抽象的な絵 |
4歳 | 人物が丸と棒で描かれる。色も取り入れ始める |
5歳 | 人物の体や背景、ストーリーが描かれるようになる |
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絵が好きな子に育てる環境作り
子どもが絵を楽しみ、創造力を伸ばせる環境を作ることは、表現力や自己肯定感の向上にもつながります。ここでは、親ができる工夫やおすすめのアート教材を紹介します。
自由に描ける環境を作る
1. 描くスペースを確保する
- 壁に貼れる模造紙を用意し、自由にお絵かきできる場所を作る。
- 机の上にお絵かきシートを敷き、汚れを気にせずのびのび描ける環境を整える。
2. 道具を揃える
- クレヨンや絵の具、水で描けるペンなど、多様な画材を用意。
- 画材は子どもの年齢に合ったものを選び、安全性にも配慮する。
3. 親も一緒に楽しむ
- 「何を描いたの?」と聞きながら、子どもの想像力を広げる会話を増やす。
- 一緒にお絵かきをすることで、親子の時間を楽しむ。
4. 作品を飾る

- 冷蔵庫や壁に子どもの作品を貼る。
- フォトブックを作成し、成長の記録として残す。
- 展覧会ごっこをして、家族で作品を鑑賞する。
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おすすめのアート教材
3歳向け
- 「はじめてのおえかきセット」:持ちやすいクレヨンや指で描ける絵の具入り。
- 「水で描けるお絵かきボード」:繰り返し使えて、手や服が汚れない。
4歳向け
- 「クレヨン&スケッチブック」:自由に描ける大きめのスケッチブックを用意。
- 「お絵かきパズル」:描いた絵をパズルにして遊べる。
5歳向け
- 「色鉛筆&塗り絵」:細かい部分の描写にチャレンジできる。
- 「粘土で立体作品を作る」:形を作ることで創造力をさらに刺激。
「絵が好きじゃない…」そんなお子さんへのアプローチ
子どもが絵を好きになれない場合もあります。無理に描かせるのではなく、楽しめる方法を見つけてみましょう。
- 好きなキャラクターを描くのを手伝う
- 「○○(好きなキャラ)を描いてみよう!」と誘う。
- 簡単な形から描き始め、一緒に楽しむ。
- テーマを決めて親子でお絵かき
- 「今日のごはんを描いてみよう」「好きな動物を描こう」とテーマを設定。
- 物語を作りながら描くと興味を持ちやすい。
- 無理に描かせない
- 絵を描く以外にも、写真を撮ったり、色を並べたりと、表現の方法はいろいろ。
- 観察やイラストを見て楽しむ時間も大切。
子どもがアート好きになる絵本5選
- 『はじめてのおえかきえほん』(3歳~)
- シールを貼ったり、クレヨンでなぞったりする遊びが詰まった絵本。
- 『ぐるぐるぺたぺた』(3歳~)
- 指で絵の具をつけて楽しむアートブック。
- 『いろいろいろのほん』(4歳~)
- 色が混ざるとどうなるか?を学びながら楽しめる。
- 『カラフルモンスターのぼうけん』(4歳~)
- モンスターたちと一緒に色や形を学ぶ絵本。
- 『かいてみよう! ぼくのまち』(5歳~)
- 街の建物や風景を描くアイデアが詰まった一冊。
絵を描くことで得られる知育効果
1. 表現力と創造力が育つ
- 自分の考えや気持ちを表現する力が身につく。
- 形や色を使って、自由な発想ができるようになる。
2. 手指の発達を促す
- クレヨンや筆を使うことで、指先の動きが器用に。
- 折り紙や粘土遊びと組み合わせると、さらに発達が促される。
3. 観察力が身につく
- 「動物の耳はどんな形?」「お花の色は何色?」など、身の回りのものに興味を持つようになる。
- 自然や風景をよく見る習慣ができる。
4. 集中力が高まる
- 一つの絵を完成させるまでの過程で、集中力が養われる。
- 描くことに夢中になる時間が、思考力や忍耐力を鍛える。
5. 自己肯定感が育つ
- 「すごいね!」「きれいな色を使ったね!」とほめることで、子どもの自信につながる。
- 作品を飾ることで、自分の表現を大切にできるようになる。
まとめ
年齢ごとの絵の発達段階の目安を知って、子どもの絵を通じて、子どもと一緒に楽しい時間を過ごしてほしいなと思っています。さらに子どもが絵を楽しむ環境を作ることで、表現力や創造力が豊かになります。親子で楽しみながら、のびのびと描く機会を増やしてみてください!
また、おすすめのアート教材や絵本を活用することで、子どもがさらに絵を好きになるきっかけ作りになりますように。
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