

気にしすぎなのかな?子どもの描く絵がなんだか不自然な気がするの・・・
子どもが描く絵を見て、「あれ?なんだか気になる…」と感じたことはありませんか? もしかすると、その違和感には子どもなりの理由が隠れているかもしれません。
絵は、言葉にならない気持ちを映し出す“心の鏡”のようなもの。子どもの絵から見えるサインを、元教諭の視点でやさしく読み解いていきます。

家族の絵に表れる子どもの気持ち【家族の絵 心理】
家族の絵って、見ていてなんだかほっこりしますよね。でもときどき、「あれ、自分が描かれていない」「この人だけ黒く塗りつぶされてる」なんてことも。
そんなときは、子どもがその人物に対してどう感じているのか、少し気にしてみてください。描く位置や大きさにも意味があることがあります。
例えば、真ん中に描かれていたら“特別な存在”。逆に小さく端っこに描かれていたら、ちょっぴり距離を感じているのかもしれません。
でも、絵に正解はありません。あくまで「気持ちのヒント」として見てみましょう。
「お母さんが一番大きい!?子どもの家族の絵でわかる心理とは」
子どもが描く家族の絵の傾向
項目 | 傾向と特徴 |
---|---|
配置 | 中央に描かれる人物:一番大切な存在(自分、母親など) 手をつないでいる:家族のつながりを感じている 遠くに描かれる人物:心理的距離がある(疎遠な家族、苦手な人) |
色 | 明るい色(赤・黄色など):安心感、愛情、楽しい気持ち 暗い色(黒・灰色など):不安、緊張、ストレスを感じている可能性 カラフル:家族との関係がポジティブで、表現が豊か |
大きさ | 大きく描かれる人物:憧れ・尊敬・安心感がある存在(多くは母親) 小さく描かれる人物:心理的に距離を感じている・関心が薄い 自分を大きく描く:自信がある、自己主張が強い |
表情 | 笑顔が多い:家族との関係が良好 無表情・怒った顔:不安やストレスを抱えている可能性 |
背景・装飾 | 太陽・花・虹:家庭環境が明るく安定している 雨・雷・黒い雲:不安や緊張を抱えている可能性 |

色に出る気持ちのサイン【子どもの絵 色の意味】
クレヨンの箱、何色が一番短くなっていますか? 実はそれ、今のお子さんの“気持ちの色”かもしれません。
赤や黄色が多ければ、元気で前向きな気持ちの表れ。 青や緑は、落ち着きたい・安心したい気持ちのときによく使われます。
そして、もし黒や灰色が目立つ場合。 それは「黒い絵=不安」と決めつけるのではなく、「心の中にある何かを表現している」と受けとめてみてください。
黒い絵を描く子どもは、感情を内側にためこみやすい子かもしれません。でも、それを絵という形で出せているなら、むしろ前向きなサインとも言えます。
「紫や青ばかり使う子どもは何を考えているの?色から探る気持ちのヒント」
子どもが描く絵のモチーフと色使い
項目 | 傾向と特徴 |
---|---|
太陽 | 右上・左上に描かれることが多く、家庭環境の明るさを象徴。笑顔の太陽ならポジティブな心理状態。 |
花・木 | 大きくのびのびと描かれていると、安心感や自己肯定感の高さを示す。 |
家 | 屋根が大きく安定した形なら安心できる家庭環境。窓がたくさんある場合、オープンな家庭を表す。 |
虹 | 希望や幸福感を象徴し、カラフルに描かれていると家庭環境が明るいことが多い。 |
雨・黒い雲 | 不安やストレスを抱えている可能性があり、強い筆圧で描かれるとさらにその傾向が強い。 |
色使い(赤・黄色) | 活発さや明るい気持ちを示す。黄色が多い場合、楽観的な心理状態の可能性が高い。 |
色使い(青・緑) | 落ち着きや安定を求めている。緑が多い場合、安心感を感じていることが多い。 |
色使い(黒・灰色) | ストレスや不安がある可能性。黒が多用される場合、強い感情を抑えていることがある。 |
同じ絵を繰り返し描く理由【子どもの絵 不安?それとも学び?】
「最近、同じ絵ばっかり描いてるなあ…」 そんなとき、「不安なのかな?」と思うこともありますよね。
でも、繰り返すことで安心したり、何かを乗り越えようとしていることもあります。 あるいは、その絵の中で何かを“学んでいる”最中かもしれません。
子どもにとって絵は、遊びでもあり、学びの場でもあります。 だからこそ、繰り返し描く姿は成長のサインでもあるんです。
発達と絵の関係【発達と絵の関係】
1〜2歳の「なぐり描き」から始まり、3〜4歳ごろには「顔っぽい絵」、5歳くらいになると体や背景まで描かれるように。
描けるものが増えていく様子から、お子さんの発達段階を感じることができます。
でも、発達は人それぞれ。お友達と比べすぎず、「今この子が描いている絵」に注目してみましょう。
「子どもの絵はこうして発達する!お絵描きをもっと楽しくするサポート方法」
子どもの描画の発達段階
年齢 | 描画の特徴 | 発達のポイント |
---|---|---|
1~2歳(なぐり描き期) | ・クレヨンを持ち、ランダムになぐり描きをする ・円を描くことができるようになる |
・手や腕の運動能力の発達 ・描くこと自体を楽しむ段階 |
3歳(象徴的な描画期) | ・円の中に目や口を描き、「顔」として認識する ・人や物を描いているつもりだが、大人にはわかりにくい |
・自分の意図を持って描くようになる ・言葉と絵が結びつき始める |
4歳(頭足人の時期) | ・頭から手足が直接伸びた「頭足人」を描く ・人物の大きさは不均等で、感情によって変化する |
・観察力の発達 ・家族や身近な人を描くことが増える |
5歳(物語のある描画期) | ・人の体に胴体が加わり、手や指も描かれる ・物語性のある絵を描き、ストーリーを説明する |
・想像力の発達 ・社会性が高まり、他人との関係性を意識した絵を描く |
6歳(空間の表現期) | ・地面や空の概念が生まれ、背景が描かれる ・建物や動物など、多様なモチーフを描く |
・遠近感やバランスを意識し始める ・家族や友達を取り入れた絵を描く |
7歳~(リアルな表現の発達) | ・人の体型がより自然になり、関節や衣服も描く ・感情を表す表情や、動きのあるポーズが加わる |
・視覚的なリアリティを意識し始める ・好きなテーマ(動物、ヒーローなど)が明確になる |
親にできること
子どもの絵には、うれしい気持ち、ちょっと不安な気持ち、言葉にしづらい思いまで、いろんな感情が詰まっています。
「なんでこの色にしたの?」 「この人は誰かな?」 そんなふうに、絵をきっかけに会話が生まれると、お子さんの気持ちにも自然と寄り添えます。
子どもの絵から「今」を感じて、応援する。 そのまなざしが、きっと子どもにとって安心できる土台になります。
おすすめの絵本で、気持ちに寄り添う時間を
お絵かきのあとは、心がほっとする絵本タイムもおすすめです。
タイトル | 作者 | あらすじ |
---|---|---|
しろくまのパンツ | tupera tupera | パンツをなくしたしろくまさんのお話。オチにクスッと笑える! |
どうぞのいす | 香山美子・柿本幸造 | 思いやりがつながっていく、やさしい気持ちになれる物語。 |
おしくら・まんじゅう | かがくいひろし | まんじゅうたちが押し合いへし合い♪リズムが楽しい一冊。 |
はじめてのおつかい | 筒井頼子・林明子 | 小さな女の子のドキドキチャレンジ。成長を感じられる感動の絵本。 |
くっついた | 三浦太郎 | いろんな動物や親子が「くっついた」とぎゅっ。愛情いっぱいの絵本。 |
どんな絵でも、その子らしさがにじみ出るのが子どものお絵かき。
「これってどういう意味?」と考えるより、「この絵を描く気持ちはどんなかな?」と見てみると、親子の距離がもっと近くなるかもしれませんね。
お子さんの絵が、今日も心の窓をそっと開いてくれますように。
幼児向け ほっこり絵本リスト
タイトル | 作者 | あらすじ |
---|---|---|
しろくまのパンツ | tupera tupera | しろくまさんがなくしたパンツを探すお話。ユーモアたっぷりで最後にほっこり。 |
どうぞのいす | 香山美子・柿本幸造 | やさしさが次々とつながる温かいお話。読んだ後に心がほっこり。 |
おしくら・まんじゅう | かがくいひろし | まんじゅうたちが「おしくらまんじゅう」する楽しいお話。くり返しのリズムが魅力。 |
はじめてのおつかい | 筒井頼子・林明子 | 小さな女の子がはじめてのおつかいに挑戦!ドキドキしながらも温かい気持ちになる物語。 |
くっついた | 三浦太郎 | いろんな動物や親子が「くっついた」とぎゅっとする心温まる一冊。 |
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