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この記事の内容
子どもが「黒い絵・怒りの絵」を描くとき
― 見るとドキッ。でも実は“心が動いている”サインです ―
子どもの絵を見て、
「……黒いな」
「線、強すぎない?」
「なんか怒ってる?」
そんなふうに、胸がザワッとしたことはありませんか。

真っ黒なぐるぐる、
赤で力いっぱい塗りつぶした絵、
紙が破れそうな勢いの線。
正直、かわいいとは言いにくい。
できれば見なかったことにしたい。
――でも、ちょっと待ってください。
それ、心がちゃんと動いているサインかもしれません。
黒い絵=危険、ではありません
まず大前提として。
黒い絵=問題がある
怒りの絵=性格が荒れている
このイメージ、いったん横に置きましょう。

子どもにとってお絵描きは
「きれいに仕上げるもの」ではなく
気持ちを外に出す道具です。
言葉で
「ムカついた」
「わかってほしかった」
「なんかモヤモヤする」
と説明できないぶん、
そのまま絵に出ます。

つまり黒や強い線は、
感情の音量が大きいだけなのです。
怒りが出やすい絵のあるある特徴
黒い絵・怒りの絵には、こんな共通点が見られます。
- 線が太い・強い(紙がかわいそう)
- 黒・赤・濃い色ばかり使う
- ぐるぐる、ガシガシ、勢い重視
- 枠からはみ出す
- 顔のない人・壊れたものが出てくる
親としては
「え、大丈夫?」
と心配になりますが、
大事なのは
描いている最中や描いたあとです。
実はこれ、心の中ではこんなことが起きています
怒りの絵を描くとき、
子どもの中ではだいたい次の流れが起きています。
- 気持ちがたまる
(言えない・我慢・納得いかない) - 絵で一気に外に出す
(黒・強い線・勢い) - 少し落ち着く
(描いたあと静かになる、別の遊びに移る)
つまり怒りの絵は、
怒りが増えている証拠というより
怒りを処理している途中経過。
感情のゴミ出し、みたいなものです。

出さないほうが、むしろ溜まります。
親がやりがちなNG対応(あるある)
不安になると、つい言ってしまいがちです。
- 「なんでこんな怖い絵描くの?」
- 「もっと明るい色使えば?」
- 「やめときな、そんな絵」
- 「怒ってるなら言いなさい」
全部、悪気はゼロ。
でも子ども側からすると、
「この気持ち、出しちゃダメなんだ」
と学習してしまいます。
すると次は
絵にも、言葉にも出なくなる。
これが一番やっかいです。
📖 親子で学ぶアンガーマネジメント
まんがでわかる 子どものイライラが消える本13歳までに身につけたい“怒りとのつき合い方”を漫画でわかりやすく解説。
親子で楽しく読めるアンガーマネジメントの入門書です。
安心できる関わり方は、実はシンプル
正解は、意外と地味です。
- 評価しない
- 解釈しすぎない
- 直そうとしない
おすすめの声かけは、これくらい。
- 「すごい力強いね」
- 「いっぱい描いたね」
- 「今はこんな気分なんだね」
分析も説教もいりません。
実況中継くらいがちょうどいい。
🔗「ぐちゃぐちゃばかり…大丈夫?」子どもの絵にあらわれる心理サイン
こんなときは「よく出せてるサイン」
次のような様子があれば、
過度に心配しなくて大丈夫です。

- 描いたあと、少し落ち着いている
- 日常生活(睡眠・食事・会話)は普段どおり
- 絵の内容が毎回まったく同じではない
- 黒い絵と明るい絵が混ざっている
感情は波打つもの。
ずっと黒一色でなければ、自然な揺れです。
逆に、少し立ち止まって見たいサイン
一方で、こんな状態が長く続く場合は
環境をやさしく見直してみましょう。
- 黒・怒りの絵が何週間も固定化
- 描いたあとも荒れている
- 生活面にも変化が出ている
- 絵を見せるのを極端に嫌がる
この場合も、
叱る・やめさせるではなく
「最近どうかな?」と生活全体を観察する視点が大切です。
親が安心するためのチェックリスト

※すべて当てはまる必要はありません
- □ 黒い絵を描いたあと、少し落ち着いている
- □ 日常生活(睡眠・食事・会話)は大きく崩れていない
- □ 絵のテーマや色が毎回完全に同じではない
- □ 描くこと自体は嫌がっていない
- □ 絵以外の場面で笑顔や甘えが見られる
→ いくつか当てはまれば、感情を安全に外に出せている可能性が高い状態です。
Q&A|黒い絵・怒りの絵が気になったとき
Q1:黒い絵ばかり描くのは性格が荒れているから?
A:いいえ。黒は「強い感情」「集中」「気持ちの整理」に使われやすい色です。性格とは直結しません。
Q2:怖い絵なので、描かせないほうがいいですか?
A:止める必要はありません。描くことで怒りや不安を処理している途中のことが多く、むしろ大切な発散方法です。
Q3:怒りの絵を描くと、怒りが強くなりませんか?
A:逆です。多くの場合、描いたあとに気持ちが落ち着きます。感情を外に出す“出口”として機能しています。
Q4:どんなときに注意が必要ですか?
A:黒い絵が長期間固定化し、生活面(睡眠・食欲・行動)にも変化が出ている場合は、環境やストレスをやさしく見直してみてください。
Q5:親はどんな声かけをすればいい?
A:「すごい力強いね」「たくさん描いたね」など、評価や解釈をせず事実をそのまま伝える声かけが安心につながります。
📘 あわせて読みたい
子どもの絵にあらわれる感情サイン総まとめ
不安・怒り・安心など、絵に出る気持ちを一覧で確認できます。
まとめ|黒い絵は「困ったサイン」ではなく「動いているサイン」
黒い絵、怒りの絵は、
- 心がちゃんと感じている証拠
- 出口を見つけている途中
- 感情コントロールの練習段階
親にできるいちばんの役割は、
大げさにしないこと。

ドキッとしても、
「そっか、今はこんな感じか」
と一歩引いて見られたら十分です。
きれいな絵より、
正直な絵のほうが、
心はちゃんと前に進んでいます。
🖤 黒・怖い絵が続くときに
ホーム » 「この絵、ちょっと怖い…」と思ったら|子どもの黒い絵と怒りのサイン
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子どもの絵を見て、
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心のメッセージとして静かに読み解く視点を与えてくれる一冊です。
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
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