この記事の内容
「友達づくりをさせなきゃ」と悩む親御さんへ贈る心の処方箋
「公園に行っても、いつも私のそばを離れない。」
「幼稚園の自由時間、一人でポツンと遊んでいるのを見て胸が締め付けられる。」
「どうにかして、もっとお友達と上手に関われるようにしてあげたい……。」
周りの子が「キラキラ」して見える、親の切実な焦り
支援センターや幼稚園の園庭。
パッと輪に入って笑い合っている子、どんどんお友達を誘って走り回っている子。
そんな「社交的」な子たちの姿を見るたびに、つい、わが子と比べてしまいませんか?

「うちの子、あんな風に誘えるかな?」
「もしかして、このままずっと一人ぼっち?」
誘われるのをじっと待っているタイプだったり、そもそも輪に入ろうとすらしないわが子を見て、「親の私がなんとかしてあげなきゃ!」と焦ってしまう。そのお気持ち、本当によくわかります。お子さんの将来を想うからこそ、孤独な思いをさせたくないと願うのは、親として当然の愛情です。
でも、ちょっとだけ深呼吸して、一度立ち止まってみませんか。 実は、私たちが思い描く「友達上手」という正解と、子どものリアルな育ちは、少しズレていることがあるんです。
今日は「友達上手にさせなきゃ!」という肩の荷を一度おろして、お子さんなりの「人とのつながり方」を信じるためのヒントを、元教諭の視点からお届けします。この記事を読み終える頃には、お子さんのポツンとした姿が、少しだけ違って見えてくるはずですよ。
そもそも「友達上手」って、どういう子?
私たちがイメージする「友達上手」って、どんな姿でしょうか?
よく話す子?輪の中心にいる子?
一般的にイメージされやすいのは、「誰とでもすぐ仲良くなれる」「リーダーシップがある」「常に周りに人がいる」といった、分かりやすく社交的な姿です。 でも、これって実は「数あるコミュニケーションスタイルのひとつ」に過ぎません。元気で明るいことが「正義」だと決めてしまうと、そうではないわが子の良さが見えなくなってしまいます。
静かでも、ちゃんと関係を築く子もいる
世の中には、こんな「友達上手」さんもたくさんいます。

- 一対一で、深い信頼関係を築くのが得意。
- じっくり観察してから、自分に合う子を見つける。
- 言葉は少なくても、そばにいるだけで安心感を与える。
これだって、立派な友達上手です。タイプの違いはあっても、優劣はありません。輪の中心にいなくても、お子さんはお子さんのペースで、誰かと繋がる準備をしているのです。
親が「友達上手にさせたい」と思う理由
なぜ私たちは、こんなにも「友達」というキーワードに敏感になってしまうのでしょうか。ちょっとだけ、自分の心の内側を覗いてみましょう。
将来困らないか心配
「大人になって困るんじゃないか」「いじめの対象にならないか」という、未来への不安。これは親なら誰もが持つ本能的な心配です。でも、子どもの「今」の姿が、そのまま「30年後の姿」ではありません。
「親の評価」が気になってしまう瞬間
正直なところ、周りのパパ・ママの目が気になることもありますよね。「あそこの家の子、いつも一人ね」なんて思われていないか……。 子どものため、と思いつつ、実は「親である自分の不安」を解消したくて、子どもを輪に押し込もうとしていないか。くすっと笑って、「あ、今の私、自分のために焦ってたかも!」と気づくだけでも、関わり方はぐっと優しくなりますよ。自分が思っているより、周りは見てないものです。
友達作りがゆっくりな子に多い特徴
「友達作りが苦手」に見える子には、実は素敵な特性が隠れていることが多いんです。

① 慣れるまで時間がかかる
人見知りや場所見知りが強い子は、言い換えれば「慎重派」。 相手がどんな人か、ここは安全かをじっくり見極める賢さを持っています。勢いで入ってトラブルになるより、自分を守る術をすでに知っているのです。
② 自分から入るのが苦手
「誘われ待ち」の子は、相手の反応を伺いすぎてしまう繊細さん。 でも、それは「相手を尊重している」ということでもあります。強引に自分を押し通さない優しさは、のちに深い友情を築く土台になります。
③ 世界観がはっきりしている
一人遊びが充実している子は、豊かな空想力や集中力の持ち主です。 「一人=寂しい」というのは大人の解釈。本人にとっては、自分の世界でワクワクしている最中なのかもしれません。
④ 友達の定義が大人と違う
毎日べったり遊ばなくても、たまに一緒に笑えたら、子どもにとってはもう「親友」。 大人が求める「密な付き合い」ではなく、「同じ空間にいるだけで楽しい」というピュアな繋がりを、彼らはすでに楽しんでいます。
元教諭の視点|「友達上手」は後から育つ力
学校現場で何千人もの子どもたちを見てきて、確信していることがあります。
低年齢期は“関係の練習中”
3歳、4歳、5歳。この時期は、まだ「自分」と「相手」の折り合いをつける練習の真っ最中です。 おもちゃを取り合ったり、急に一人でどこかへ行ったり。うまくいかないのが当たり前なんです。この「失敗の経験」こそが、将来の対人スキルの糧になります。
今は目立たなくても、後で伸びる子は多い

幼児期にポツンとしていた子が、小学校中学年くらいで気の合う親友を見つけて一気に開花するケースは、本当によくあります。 人の気持ちに敏感で、じっくり観察していた子ほど、一度繋がると強固な絆を作ります。今の「静かな姿」は、根っこを深く伸ばしている時期だと考えてみてください。
親がやりがちな“逆効果なサポート”
良かれと思ってやっていることが、逆にお子さんの「心の扉」を重くしているかもしれません。
- 無理に輪に入れようとする: 「ほら、あの子たちと遊んできなさい!」(プレッシャー倍増です)
- 「あの子と遊びなさい」と相手を指定する: (相性を選ぶ権利を奪ってしまいます)
- 先回りしすぎるフォロー: 「入れてって言おうか?」と親が交渉人を務める。(自分で行く勇気を育てるチャンスを逃してしまいます)
助けているつもりが、「今の自分じゃダメなんだ」とお子さんの自信を削ってしまうのが一番もったいないこと。お節介したくなったら、そっと自分の手を握って耐えてみましょう(笑)。
📒自己肯定感を育むための子どもとの接し方
📒自信を持てない子どもにかけるべき言葉とは?
今日からできる、親のちょうどいい関わり方
お子さんが自分の力で一歩を踏み出すために、親ができる最高のアシストです。

「させる」より「信じる」
「この子は自分のタイミングで、自分に合う友達を見つけられる」と、まずは親が信じてあげること。パパやママがどっしり構えていれば、お子さんは安心して、自分のペースで外の世界を眺めることができます。
結果より“過程”を見る
友達ができたかどうかではなく、小さな「頑張り」を実況中継してあげましょう。 「今日はお友達の近くで砂遊びしてたね」「勇気を出して、おもちゃをどうぞって言えたね」。 「できた・できない」ではなく「やろうとした」ことに光を当てるだけで、お子さんの心に自信が溜まっていきます。
家庭が安心基地であること
外でうまく振る舞えなくても、誰とも遊べなくても、家に帰れば「そのままのあなた」を愛してくれるパパとママがいる。 この圧倒的な安心感こそが、外の世界へ踏み出す原動力になります。家では思いっきり甘えさせてあげてください。
友達づき合いが少しむずかしい時期のお子さんに、
そっと気持ちを代弁してくれる一冊があります。
それがこちらの
『ちいかわ お友だちとのつき合いかた』。
キャラクターたちのやり取りが、
「どう声をかければいいの?」
「仲良くしたいけど、どう入っていけば…?」
という子どもの“あるある”を、
かわいく・わかりやすく描いてくれています。
親子で一緒に読むと、
「こんなふうに言えばいいんだね」
「こういう気持ちだったんだね」
と自然に会話が生まれ、
距離感に悩む子へのサポートにもつながります。
それでも心配なときの見守りポイント
基本は「見守り」で大丈夫ですが、以下のサインがある時は、園の先生などに「家ではこう心配していて、園ではどうですか?」と情報交換をしてみましょう。
- 長期間、全く誰とも関わりを持とうとしない: 半年以上、視線も合わせず完全に遮断している。
- 本人が、泣きながら「幼稚園に行きたくない」と訴える: 孤独感やトラブルで心が折れかけている。
- 生活全体に影響が出ている: 食欲がない、眠れない、チックが出るなど。
不安をあおるわけではなく、これらは「周囲のサポートを増やすタイミング」の目安です。一人で抱え込まず、先生たちを味方につけてくださいね。📒新しい環境での子どもの不安を絵から読み取る方法
まとめ:友達上手は、ゆっくり育てていけばいい
いかがでしたか? 「友達上手にさせなきゃ」という焦りは、お子さんを想うからこそ。
でも、友達上手というのは、早くできるようになればいい「技術」ではありません。

自分のペースで、心地よい距離を見つけていく。
時には一人でいる時間を楽しみ、時には誰かと繋がる喜びを知る。
親ができる一番のサポートは、うまくやらせることではなく、「あなたがあなたのままでも、大丈夫だよ」と、安心して失敗できる土台を作ってあげることです。
締めの一文: お子さんは今、自分のやり方で、一生懸命「人とつながる力」を根っこから育てている最中です。
その静かな成長を、信じて待ってあげられるあなたは、もう世界一の伴走者。 明日の公園では、わが子の「ポツン」とした姿を、「あ、今は観察中なのね」と、ちょっと面白がって眺めてみませんか。
【あわせて読みたい】
いかがでしたか? 「うちの子も、いつも砂場で職人のように一人で掘ってます!」というエピソードがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね。焦らず、ゆっくり。わが子の「人との関わり方」を、一緒に応援していきましょう!
絵の変化はこんな心の流れと関係していることも
自分の世界に夢中 → 少し疲れて距離を取りたい → 距離感がつかめる → また関係を広げていく
絵は「今どの地点にいるのか」をそっと教えてくれるサインです。どの地点でも、子どもはちゃんと前に進んでいます。
📚 子どもの自信と安心をそっと育てるガイド
子どもが「できたかも」と感じられたり、ほっとできる時間が少しずつ増えていくための関わり方をまとめています。
ゆっくり全体を見たいときにどうぞ。
ガイドページを見る🔗発表会や参観日で自信がない子へ|自己肯定感を伸ばす教材ガイド
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正解を探すより、
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教科書通りの正解に傷ついたとき、
「この子の場合はどうだろう?」と立ち止まって、
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いっちー
元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい児の葛藤に、涙でティッシュの山を築きながら向き合っている現役の母です。
教育の現場を知っているからこそ、外側から「正解」を押しつけられることの息苦しさや、もどかしさを感じてきました。
キラキラした正解の中で、無理をして生きるのはしんどいですよね。
「こうすべき」の前に、「この子の場合はどうだろう?」と、一緒に立ち止まれる場所でありたいと思っています。
子どもの絵に宿るサインや、言葉にならない心の機微をそっと眺めて。
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