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夕暮れどき。 少しずつ家の中が暗くなって、キッチンから漂うお出汁の匂いが「もうすぐ今日が終わるよ」と教えてくれる時間。
ふとリビングに目をやると、そこにはテレビの光に照らされた、小さな背中。 聞こえてくるのは、ゲームの電子音と、淡々としたボタンの音だけ。
「またゲーム……」
喉まで出かかったその言葉を、私はそっと飲み込みます。

でも、画面に吸い込まれているあの子を見ていると、なんだか私だけが取り残されたような、寂しい気持ちになってしまう。 「このまま、この子の世界は狭くなってしまうんじゃないか」って、答えのない不安が、心の中にじわじわと広がっていく。
でもね、お母さん。 この子の「ゲームばかり」を心配して、胸を痛めているあなたは、それだけで十分すぎるほど、あの子を愛しているんです。
「何か他のことにも興味を持ってほしい」という願いは、この子の人生がもっと豊かになってほしいという、あなたの真っ直ぐな気持ちですよね。
今日は、少しだけ肩の力を抜いて「ほかのことにも興味を持たせなきゃ」って握りしめていた拳を、ふんわり解いてみる。 その空いた手のひらの中に、実は、あの子と「ふふっ」と笑い合える、小さな「余白」が隠れているかもしれません。
お湯が沸くまでの、ほんの少しの時間。 私と一緒に、その「余白」の探し方をのんびり覗いていきませんか。
「またゲームしてる……」そのモヤモヤ、実はあなたの優しさです
「宿題は?」
「明日の準備は?」
「ちょっとは外で遊んだら?」
気づけば、一日中そんな言葉を投げかけている。そして返ってくるのは、画面に張り付いたままの「分かってるよ」という空返事。
SNSを開けば、キャンプを楽しむ家族や、プログラミングに熱中する子の投稿が流れてきて、「うちの子、このままで大丈夫かな」と焦ってしまう。そんな経験、ありませんか?

実は、そのモヤモヤの正体は、あなた自身の「子どもの将来を想う優しさ」なんです。
「もっと広い世界を知ってほしい」
「この子の可能性を伸ばしてあげたい」
そんな真っ直ぐな想いがあるからこそ、画面の中だけに閉じこもっているように見える姿が、もどかしくてたまらなくなるんですよね。
でも、その優しさが強すぎて、気づけば親子でパンパンに膨らんだ風船のようになっているかもしれません。 今日は、ゲームを敵にするのではなく、ましてや子どもを無理に変えようとするのでもなく。もっと現実的で、今日から試せる「心の余白」の作り方について、一緒に考えてみませんか。

そもそも、なぜ子どもは「ゲーム」に夢中になるの?
「中毒性があるから」と言ってしまえばそれまでですが、子どもの視点に立つと少し違う景色が見えてきます。特に不登校や行き渋り、発達グレーなど、日常で小さな「生きづらさ」を感じている子にとって、ゲームはただの遊び以上の意味を持っていることが多いのです。
「自分の手で変えられる」という全能感
学校や塾、家庭。子どもたちの日常は、意外と「決められたルール」や「他人の評価」でいっぱいです。その中でゲームの世界は、自分の操作一つでキャラクターが動き、結果が出る。自分に主導権がある、貴重な「自分が王様になれる場所」なんです。
失敗しても「リセット」できる安心感
現実の世界では、一度失敗すると取り返しがつかないように感じてしまう場面も多いですよね。でも、ゲームなら何度でもやり直せる。「失敗しても大丈夫」という究極の安心感が、彼らを惹きつけてやみません。
今の時代、ゲームは「放課後の公園」

お友達とオンラインでつながりながら遊ぶゲームは、ひと昔前の「放課後の公園」そのものです。そこで交わされる会話や役割分担は、彼らにとっての大切な社会生活。ゲームを取り上げることは、彼らから「友達との居場所」を奪うことにもなりかねません。
こう考えると、ゲームは彼らにとっての「心の安全基地」。まずは、「そっか、彼らにとっては大事な場所なんだな」と一呼吸置いてみましょう。
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「興味を持たせる」を一旦、横に置いてみる
「どうすればゲーム以外に興味を持ってくれるだろう?」 そう思うとき、私たちの視線はつい「正解の行動」を探してしまいます。でも、親が「これをやらせよう」と意気込めば意気込むほど、子どもはその期待を敏感に察知して、スッと身を引いてしまうものです。
ここで大切にしたいのは、新しい興味を「入れる」ことではなく、新しい興味が入り込むための「余白」を作ることです。
余白とは、何もない空間のこと。 スケジュールが真っ白で、親も「何でもいいよ」と心から思える、そんなゆるやかな隙間です。
【メインディッシュ】「つまらない」を面白がるという最強の作戦
子どもが「ゲーム以外、全部つまんない」と言い放つとき。 それは拒絶ではなく、実は「心の扉が、ほんの少しだけ外に向かって開いた音」です。
「刺激が足りないよ」「何か面白いこと、転がってないかな」という、彼らなりの甘えや探索の合図。ここで親が「正解(有意義な遊び)」を与えてしまうと、子どもは自分で面白さを見つける筋力を使わなくなってしまいます。
そこで提案したいのが、「究極に生産性のないこと」を、親が一番に面白がるという作戦です。

究極の「無意味遊び」アイデア集
- 窓ガラスの「水滴レース」: 雨の日、窓を流れるしずくに名前をつけて、どっちが早く下に届くか賭ける。
- 「ヘンテコ名前」の命名式: 道端の雑草や変な形の石に「ド根性・ミドリ・パフェ」など、図鑑にない名前をつけていく。
- 「ありえない料理」のメニュー会議: 「消しゴムの天ぷら」「校庭の砂のふりかけ」など、マズそうな料理を出し合って笑う。
- 「つまらない音」のオーケストラ: ビニール袋のカサカサ音、机を爪で叩く音。「今のカサカサ、いいソロパートだね」と大真面目に評価する。
これらに共通するのは、「何の役にも立たない」ということ。 効率や成績を求められる世界から、この「無意味な解放感」へ。親子でくだらないことで笑う瞬間、子どもの脳の緊張はふっと緩み、新しい興味が入り込む「一番広い余白」が生まれます。
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特性に合わせた「余白」の設計図:不登校・グレーゾーンのお子さんの場合
不登校や発達の凸凹があるお子さんの心は、常に「サバイバルモード」で疲れ切っています。そんな彼らには、「安全で、予測がつく余白」が必要です。

① 「パラレル・タイム(平行した時間)」の活用
「一緒に何かをする」のがプレッシャーになる子もいます。そんな時は、「同じ空間で、別々のことを、お互い楽しみながら過ごす」余白を作ります。 子どもはゲーム、親はその隣で黙々と「大人の塗り絵」や「レゴ」を組む。会話がなくても、「お母さんも自分の『好き』に没頭してるな」という空気感が、子どもの安心に繋がります。

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② 「視覚的な種まき」と「放置」の美学
「やってみる?」と聞くと反射的に「嫌だ」と言う子には、言葉を使わずに誘います。 リビングのテーブルに「粘土の塊」を置いておく。玄関に「虫取り網」を立てかけておく。 「やってみて」とは絶対に言わず、数週間放置されても気にしない。ある日突然、親のいないところでこっそり触り始める……その瞬間を待つのも、贅沢な余白です。
触れるだけで癒やされる「余白の材料」
例えば、こんな粘土をそっと置いておくのはいかがでしょうか。最近の粘土は驚くほど手触りが良くて、大人が触っていても心が落ち着くものが多いんですよ。
Cotton Cloud コットンクラウド ふわふわねんど
マシュマロのような不思議な手触り。感覚過敏がある子も、この独特の柔らかさにはつい手が伸びてしまうかもしれません。「何を作る」と決めずに、ただこねるだけの時間が、脳を休めてくれます。
そして、もしお子さんが少し興味を示したら、さりげなくこんな本を近くに置いておくのもいいですね。パラパラめくるだけで「可愛いな」と思える本は、それだけで立派な心の栄養になります。
もんとみさんが石粉粘土でつくる 手のひらサイズのもっちり動物
見ているだけで口角が緩んでしまう、もっちりした動物たち。完璧に作らなくてもいい。「これの、このお尻の部分だけ似てるね」なんて、くだらない会話のきっかけになる一冊です。
③ 「感覚」を面白がる、超・スモールステップ
「保冷剤の揉み心地」を一緒に味わう。「プチプチ(緩衝材)」をどっちが芸術的に潰せるか競う。 ルールもコミュニケーションも必要ない「原始的な心地よさ」の共有は、ゲームの刺激とは違う、静かで穏やかな充電時間になります。
【お疲れ様チェックリスト】あなたの「心の余白」は残っていますか?

子どもの余白を作るためには、まず、お母さん・お父さんの心に隙間がなければなりません。 最近の自分を振り返って、心の中でチェックしてみてください。
- [ ] 子どもがゲームをしている姿を見て、つい時計を何度も確認してしまう
- [ ] 「何かさせなきゃ」という焦りで、ネット検索が止まらない
- [ ] 子どもの「つまんない」という言葉に、殺意に近いイラ立ちを覚える(笑)
- [ ] 自分の好きなこと(コーヒーを飲む、漫画を読む等)を、後回しにしている
- [ ] 今日、一度も自分のための深呼吸をしていない
3つ以上チェックがついた方へ: あなたは今、頑張りすぎのレッドゾーンにいます。お子さんの興味を広げる前に、まずはあなた自身を「お疲れ様」と抱きしめてあげてください。あなたが10分間、好きなドラマを見て笑う。それだけで、家庭の中に新しい余白が生まれます。
「どう関わればいい?」に迷ったときの、お守りのような一冊
ここまで「余白」の大切さをお話ししてきましたが、それでもやっぱり、日々の関わりの中で「これでいいのかな」「もっと何かできることがあるんじゃ……」と不安が消えない夜もありますよね。
特に発達の特性があるお子さんの場合、一般的な「子育ての正解」が当てはまらず、暗闇を歩いているような気持ちになることもあるかもしれません。
そんな時、答えを急がせるのではなく、今の関わりを少しだけ楽にしてくれるヒントが詰まった本を一冊ご紹介します。
「できる」が増えて「自立心」がどんどんアップ! 発達障害&グレーゾーンの子への接し方・育て方
「こうすべき」という押し付けではなく、現実的で温かい視点が詰まった一冊です。子どもの自立を願う気持ちと、親としての迷い。その両方に寄り添ってくれるから、読み終わったあと、「明日もなんとかやってみようかな」と少しだけ視界が明るくなるはずです。
知識を得ることは、お子さんを型にはめるためではなく、あなたが「あ、これは特性のサインだったんだ」と気づき、肩の荷を降ろすためにあります。一人で抱え込みそうなとき、パッと開ける場所に置いておくだけでも、きっとあなたの心を守る「余白」になってくれますよ。
まとめ:正解なんてない。今日をやり過ごせたなら、100点。
「ゲーム以外に興味を持たせる」というテーマで考えてきましたが、結局のところ一番大切なのは、「今のままでも、私たちは大丈夫」という安心感なのかもしれません。
余白とは、言い換えれば「遊び」です。 車のハンドルにある「遊び」のように、カチカチに締めすぎないからこそ、私たちは安全に人生という道を走っていけます。

「何もしない」は、停滞ではありません。 それは、次に飛び出すための、大切な「溜め」の時間。
今日、大きな喧嘩をせずに過ごせたなら。 子どもがゲームをしながらでも、一言あなたと笑い合えたなら。 それはもう、最高に素晴らしい一日です。
不登校でも、グレーゾーンでも、そうでなくても。 正解を求めず、今日をなんとかやり過ごせた自分を、たっぷり褒めてあげてくださいね。
一歩進んで二歩下がるような毎日ですが、一緒にゆっくり歩いていきましょう。
「ゲームばかりしている」と感じる背景には、 心と体のサインが隠れているかもしれません。 もしそんな違和感が続くなら、 こちらの記事も参考にしてみてください。
👉 小学生の不登校は珍しくない|原因・前兆サイン・解決のヒント
このブログでは、子育て中のちょっとした悩みや工夫、
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ときには心理診断コンテンツで気分転換も♪
育児を「ちょっと気ラクに、ちょっと楽しく」感じられるような記事を発信中です😊
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元教諭(15年+)&プロカメラマン。
わが子の発達グレーやきょうだい育児に悩み、試行錯誤する現役ママです。
教育現場を知っているからこそ「正解」を押しつけず、
親子の心がふっと軽くなる材料を届ける伴走者でありたいと思っています。
- 子どもの絵から読み解く心のサイン
- 不登校・発達グレーとの向き合い方
- じっとしていられない子もOK!な個性派撮影
「一人で抱え込まなくて大丈夫」。
今日をやり過ごすヒントを一緒に探しましょう。




