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叩く・噛むが続くと、つい「もうやめて!」「なんでこんなことするの!?」と焦ってしまいますよね。
でも実はこの行動には、きちんとした“心理的な理由”があります。
この記事では、
●叩く・噛むの心理
●危険な行動を止めるための対応
●やってはいけない対応
●保育園・専門職が使う声かけ例
をわかりやすくまとめました。
🐾子どもが噛む理由(よくあるもの)
①気持ちを言葉で伝えるより「噛む方が早く伝わる」と思っている
まだ語彙が少ない時期は、
「嫌だ」「やめて」「どいて」「悔しい」「貸してほしい」
などをうまく言葉にできません。
➡ その結果 “噛めば状況が変わる” と経験で学ぶことがあります。
②感情が強すぎて体が先に動いてしまう
怒り・悔しさ・不安などの感情がピークに達すると、
脳の「理性のブレーキ」が追いつかず“衝動行動”が出やすくなります。
➡ 噛むのは「気持ちのコントロールがまだ未発達」なサインのことも。
③ストレス・不安・環境の変化
例:弟/妹誕生、引越し、転園、トイトレ、親の入院・復職 など
不安が大きい時期は、
・注目を得たい
・愛情を確認したい
・情緒が不安定になっている
という背景が噛む行動につながる場合があります。
④感覚が敏感/鈍感
・歯茎のムズムズ
・口で噛む刺激が落ち着く
など、感覚刺激を求めて噛む子もいます。
➡ 気持ちの問題というより、感覚調整の一つの場合も。
⑤大人の反応を試す「テスト行動」
「ここまでしたら怒る?」「見てくれる?」
という確認のために噛むこともあります。
➡ 愛情や安心を再確認したいサイン。
⑥力の調整が未発達で遊びや甘噛みが強くなる
遊び・じゃれ合いのつもりで強く噛みすぎてしまうこともあります。
➡ 本人に悪気がないケース。
🧠「噛む=困った子」ではなく「困っている子」
噛む行動の奥には
✔気持ちが言えない
✔環境変化に疲れている
✔甘えたい
✔ストレスを抱えている
などのサインが隠れていることが多いです。
だから大人が注目すべきは
❌「噛む=悪い」
ではなく
⭕「噛むまで追い込まれている」
という部分。
ここを理解してもらえると、子ども側も安心し、行動は変わりやすくなります。
✨叩く・噛むをやめさせるための正しい対応
噛む行動は「気持ちを受け止める+行動は止める」がセットになると改善が早くなります。
①まずは安全を確保する
暴れたり噛みつきそうな時は、
体を包むようにやさしく止めるのはOK。
✗「やめなさい!」と遠くから怒鳴る
○「体は守るよ」とそっと腕・肩を押さえて止める
②感情は否定せず “行動だけ” を注意
✗「泣かないの!」「怒らないで!」(感情否定)
○「怒ったのは伝わったよ。でも噛むのはダメ。」(感情はYES/行動はNO)
➡ 子どもは“怒り”ではなく“噛むという手段”がダメだったと理解できる。
③代わりの伝え方・発散の仕方を教える
噛むのをやめさせるには“代替行動”が必要。
例:
・噛みそう → ガーゼ・タオル・噛めるグッズ
・叩きそう → クッションを叩く
・怒りの表現 → 「くやしい!」と言う/足踏み/拳をぎゅっと握って離す
➡ 「どうすればいいか」を示さないと変化が起こりにくい。
④できた瞬間をすぐ褒める(小さな成功を強調)
・噛みそうになって止まれた
・クッションに切り替えられた
・言葉で伝えられた
→その瞬間に具体的に褒めるのが最大のポイント。
例)
「噛みそうだったけど止まれたね、気持ちを大事にできたね」
「貸してって言えたの嬉しかったよ」
⑤落ち着いた後に短く振り返り
落ち着いてから一言だけでOK(長い説教は逆効果)
例)
「噛まれたら痛いよね。困ったら言葉で知らせてね。」
💬すぐ使える声かけ例まとめ
・「怒ってるのはわかるよ。でも噛むのはダメ。」
・「気持ちを言葉で教えて。」
・「噛みたくなった時はタオルにしてみようか。」
・「やめられたね。成長してるよ。」
・「悲しい時や悔しい時も、あなたを守ってるよ。」
➡ 大事なのは指示だけでなく“安心”もセットにすること。
お友達を噛んでしまった場合の親の対応
最優先は “噛まれた側のケア”。
噛んでしまった子を叱るより先に、噛まれたお友達を手当てし、大切に扱う姿を見せることが重要です。
噛まれた子へは、やさしくスピーディーに対応します👇
「痛かったね。大丈夫?手を冷やそうね。」
「びっくりしたよね。すぐケアするから安心してね。」
この時点では、噛んだ子を睨んだり怒鳴ったりする必要はありません。
噛んだ側の子どもは、怒られることよりも“注目が向けられた”という経験を強く記憶することがあり、
〈噛む → 大人が来てくれる/自分に注目してくれる〉という誤学習につながる可能性があります。
✔「被害の子を優先する」= 噛んだ行動へのご褒美(=注目)を防ぐ
お友達のケアが済み、全体が落ち着いてから
短く・淡々と・感情を否定せず伝えるのがベストです👇
「怒ったのは伝わったよ。でも噛むのはダメ。」
「もし困った時は、言葉やサインで知らせてね。」
長い説教は逆効果。理解より“羞恥・怒り”が強まり、改善しにくくなります。
子どもは落ち着いた後の1〜2文のフィードバックでじゅうぶん学習できます。
そしていちばん大切なのは、次の機会に良い行動ができた瞬間を見逃さず褒めること。
「貸してって言えたね!すごく成長してる。」
「噛みそうだったけど止まれたね、あなたを誇りに思うよ。」
叱る時間よりも、できた瞬間を強化する時間を増やす方が行動改善は圧倒的に早く進みます。
\ かみついちゃう時期におすすめの絵本 /
あっちゃんガブー!! (ニッチな育児絵本シリーズ)
「あっちゃんガブー!!」は、“かみついちゃう”子どもの気持ちに寄り添いながら、どうしたら良いのかまでやさしく描かれた絵本です。
相手を傷つけてしまった経験・やめたいのにやめられない気持ち・気持ちの伝え方などがユーモアを交えて描かれており、親子で一緒に「ガブしちゃった時どうする?」を考えるきっかけになります。
- かみつきの理由がやさしく理解できる
- 「ダメなことはダメ」と伝えながら心を傷つけない
- “かみぐせ期”の親子コミュニケーションが楽になる
かみつきに悩んでいる時期に、一冊あると心がふっと軽くなる絵本です。
✔ 噛む行動で見直してみたいチェックリスト
読者が「うちの子どうなんだろう?」と思いながら読める形にしています👇
□ 嫌なことがあった時、言葉より体が先に動きやすい
□ 最近、環境の変化・我慢が続いている
□ 1日の中でスキンシップの量が減っている
□ 「泣かない」「怒らない」で育ててしまっているかも
□ 大人は“良い行動”の時より“悪い行動”の時に注目しがち
□ 気持ちことば(くやしい・ざんねん・がっかり)が家庭であまり使われていない
□ 噛んでも怒られずに「状況が変わった経験」がある
□ 噛みたい衝動の逃がし方(代替行動)がまだない
→ □ が多いほど「噛む背景のサインが強い」可能性が高い。
🌱まとめ
噛むのを止めたい時のコツは
🌟「感情は味方、行動は止める」
🌟「代わりの伝え方を教える」
🌟「できた瞬間をすぐ褒める」
噛むのは“困った子”ではなく、
“困っている子・助けを求めている子”。
少しずつでOK。一緒に練習していけば確実に変化します。
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こんにちは!ITTI-BLOG(イッチーブログ)を運営している、いっちーです。
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