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こんにちは、ITTI-BLOGへようこそ。
今日も、キッチンで立ち尽くしたり、床に転がったおかずを拾ったり……。
本当にお疲れ様です。
これまで、1歳の食事に関する「困りごと」や、具体的な「対策」、そして「神食材」などをご紹介してきました。でも、毎日の戦場のような食卓にいると、ふとこんな風に思ってしまうことはありませんか?
「結局、栄養さえ摂れればいいのかな」
「食べてくれないなら、この時間は無駄なんじゃないか」
「しつけとして、もっと厳しく教えるべきなのかな」
一生懸命だからこそ、私たちは「食べる量」や「行儀」という、目に見える数字や結果に縛られてしまいがちです。
でも、ちょっとだけ深呼吸して、視点を変えてみませんか? 実は、1歳のお子さんが食事中に見せる「困った行動」の裏側には、目には見えないけれど、キラキラした宝石のような成長の芽がぎっしり詰まっているんです。
今日は、栄養学や発達心理学の視点をちょっぴり借りながら、「食べる」という時間そのものが、お子さんの人生にとってどれほど豊かなものなのか、一緒に紐解いていきましょう。
読み終わるころには、目の前でぐちゃぐちゃにご飯をこねている我が子の姿が、少しだけ愛おしく見えるかもしれません。
食事は「お腹」だけでなく「脳」を育てる時間

栄養バランスよりも大切な「脳への刺激」
私たちは「栄養バランスの良い献立」を考えますが、1歳児にとって食卓は、五感をフル活動させる「世界で一番身近な実験室」です。
栄養士の視点から見れば、一口食べなければその分のビタミンや鉄分は摂取できません。でも、発達の視点から見ると、お子さんがその一口を「手で触った」だけで、脳には凄まじい量の信号が送られています。
【手から伝わる膨大な情報】
1歳児の指先は、大人以上に敏感です。 ご飯粒の粘り気、お豆腐の柔らかさ、ブロッコリーのザラザラしたツボミの感触。 これらを触ることで、お子さんの脳内では「触覚」の地図が書き換えられ、手の使い方の微調整が行われています。
もし、お子さんがおかずを握りつぶしていても、「あ、今、脳をマッサージしてるんだな」と思ってみてください。お腹に栄養が入らなくても、脳にはしっかり「情報の栄養」が届いているんですよ。
「目と手」のチームワーク、育成中!

投げる、落とす、かき混ぜる……の深い意味
お皿をひっくり返したり、食べ物をわざと床に落としてじーっと眺めたり。 ママとしては「いい加減にして!」と言いたくなるシーンですが、これは「空間認知能力」と「原因と結果の理解」を育んでいる真っ最中なんです。
【視力と距離感のトレーニング】
「これを手放すと、下に落ちる(重力がある)」。 「落ちると、こんな音がする」。 「お汁をこぼすと、形が変わって広がっていく」。
これらは、物理学の基礎を学んでいるようなものです。また、狙ったところに手を伸ばして食べ物を掴むのは、目と手のチームワーク(協応動作)の訓練です。 この時期にたっぷり「目で見て、手で触れる」経験をした子は、将来、ハサミを上手に使ったり、ボールを投げたりといった動作もスムーズに身につきやすくなると言われています。
「共食(きょうしょく)」が育む、一生モノの安心感

「おいしいね」という言葉は、心のビタミン
栄養学の世界では最近、何を食べるかと同じくらい「誰と、どんな雰囲気で食べるか」が重要視されています。これを「共食(きょうしょく)」と言います。
1歳の子どもにとって、ママやパパが隣でニコニコしながら食べている光景は、「ここは安心できる場所なんだ」「世界は優しい場所なんだ」という自己肯定感の土台になります。
【感情のやりとりが食欲を作る】
「あ、ママが笑った!」 「おいしいねって言ってくれた!」 この小さな感情のキャッチボールこそが、実は消化吸収を助けるホルモンの分泌にも関わっているんです。
たとえ一粒も食べなかったとしても、ママの隣に座って、ママの楽しそうな声を聞いたなら。その子の「心の貯金」は確実に増えています。 「食べさせること」を最終目的にするのではなく、「同じ空間を共有すること」をゴールにしてみると、少しだけ肩の荷が下りませんか?
「自分で選ぶ」という自立の芽生え
偏食は「自分」が出てきた証拠
昨日まで食べたのに、今日は食べない。これは「ワガママ」ではなく、「自分の好みを表明できるようになった」という素晴らしい自律のサインです。
発達の視点で見れば、出されたものを無抵抗に食べる時期を過ぎ、自分の意思で「いらない」と言えるようになったのは、お子さんが「自分とママは別の人間なんだ」と気づき始めた証拠。
【選択する力の基礎】
「これは食べないけど、こっちは食べる」。 この小さな選択の積み重ねが、将来、自分の意見を持ち、自分で人生を切り拓いていく力の源になります。 「困った偏食」は、実は「頼もしい自己主張」の第一歩。 「おっ、自分が出てきたね!」と、お子さんの成長を面白がってみるのも一つの手です。
ママにできる「最高の空気づくり」

頑張りを手放すことが、最高の食育
「こうしなきゃ」「食べさせなきゃ」という強い思いは、不思議とお子さんにも伝わってしまいます。空気がピリピリすると、お子さんの体は「緊張モード」になり、さらに食欲が落ちてしまうという悪循環も……。
一番の「空気づくり」は、実はママが「頑張るのをやめること」かもしれません。
【魔法の呪文「まあ、いっか」】
- 食べなくても、まあいっか。
- 汚されても、あとで拭けばいいから、まあいっか。
- 今日はレトルトだけど、笑顔でいられるから、まあいっか。
ママがリラックスして「まあ、いっか」と笑っているとき、食卓にはあたたかい空気が流れます。 そのあたたかい空気こそが、お子さんが新しい食べ物に挑戦してみようかな、と思える「勇気の源」になるんです。
おわりに:食事の時間は、愛を確認する時間
1歳の食事時間は、たしかに大変です。 準備に時間をかけ、一瞬で汚され、虚しさに襲われることもあるでしょう。
でも、数年後、お子さんが自分で上手にスプーンを使い、好き嫌いなく(あるいは適度に)食べるようになったとき。 あなたはきっと、今のこの「カオスな時間」を懐かしく思い出すはずです。
「あの時、ベタベタの手で私の頬に触ってきたっけな」
「一生懸命、お皿をひっくり返して笑ってたな」
そのぐちゃぐちゃの食卓の中にあったのは、単なる「困りごと」ではなく、お子さんが懸命に成長しようとするエネルギーと、それを必死に支えようとするあなたの深い愛情でした。
今日は、栄養バランスのことはちょっとだけ忘れて。
お子さんの小さな手が動く様子や、美味しそうに(あるいは不思議そうに)モグモグする横顔を、じーっと眺めてみませんか?
何も食べなくても、そこに笑顔があれば、今日の食事は大成功です。
ITTI-BLOGは、いつだってあなたの頑張りを知っています。
明日も、あさっても、あなたの食卓が優しい光で包まれますように。
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こんにちは!ITTI-BLOG(イッチーブログ)を運営している、いっちーです。
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