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著者:ITTI
更新日:2025-09-12
読了目安:9分
子どものぬりえは「心の発達」を映す鏡
子どものぬりえを見ると、
「なんで全部真っ黒?」「ぐちゃぐちゃで絵になってない」「同じキャラばかり…」
と不安に感じることもありますよね。
しかし発達心理学の観点では、これらはすべて成長に必要なプロセス。
年齢や段階ごとに、子どもは「表現欲求」や「安心感の獲得」をぬりえを通して経験しています。
年齢別:子どものぬりえ行動と心理発達
2〜3歳:「ぐちゃぐちゃ描き期」= 感覚運動から表現への移行

この時期はピアジェのいう「前操作期」の入り口。
子どもは形を写すより、動きや感覚そのものを楽しむ段階です。
心理的意味:
・大きな動きを繰り返すことで運動能力を統合している
・偶然できる形に喜びを見いだす
・「描く=自分を表現できる」という感覚を学んでいる
✅ 提案:A3の大きな紙や太いクレヨンを用意して、腕全体を使った表現をサポートしましょう。
3〜5歳:「黒ばかり塗る期」= 自己効力感と集中力の芽生え
濃い色を好むのは「力を込めることで塗りつぶす手応え」を求めているためです。
心理的意味:
・黒は「存在感が強く、支配できる色」=自己主張の表れ
・強い筆圧で塗る=「自分の力を確認」したい時期
・同じ色を使い続ける=集中力と持続力が伸びている
発達心理学では、エリクソンの「自律性 vs 恥・疑惑」(2〜3歳頃)や「自主性 vs 罪悪感」(3〜5歳頃)にあたり、「自分の意志で選ぶ」経験が重要になります。
✅ 提案:「また黒だね!力強い!」と認めてあげることで、自己効力感がさらに高まります。
👉 関連記事:子どもの絵が真っ黒になる心理と発達の意味
4〜6歳:「同じキャラしか塗らない期」= 安心感と探究心
お気に入りのキャラばかり塗るのは、「安心できる対象」に繰り返し取り組むことで、自分の表現を広げる練習をしているからです。
心理的意味:
・同じ対象を通じて「観察力」「記憶力」を鍛えている
・繰り返しで「比較」「工夫」を学んでいる
・好きなものを選ぶことで「自己同一性(アイデンティティ)の芽生え」を感じている
この段階は、ピアジェの「前操作期」後半。エリクソンで言えば「自主性 vs 罪悪感」の課題を乗り越える中で、「自分の好き」を持続できる力が育っていきます。
✅ 提案:「昨日とどこが違うかな?」と声をかけ、比較や工夫に気づかせてあげましょう。
👉 関連記事:同じ絵ばかり描く子どもの心理と発達サイン
心配になったときのチェックリスト
・ぐちゃぐちゃ線ばかり → 運動と表現の発達中
・黒ばかり → 力を実感し集中しているサイン
・同じキャラばかり → 安心と探究の両立
・はみ出している → 枠にとらわれない自由な心
✅ 「上手く塗れているか」よりも「何を楽しんでいるか」を見ると安心できます。
🔗「ぐちゃぐちゃばかり…大丈夫?」子どもの絵にあらわれる心理サイン
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親が気をつけたいNG声かけ集
子どものぬりえに対して、ついつい言ってしまいがちなNGな言葉をチェックしてみましょう。言葉がけ次第で、子どもの自己表現や自信に大きく影響します。
1. 「なんでそんな色を使ったの?」
→ NG理由:色の選び方を否定するような言葉は、子どもの表現を制限してしまいます。
→ 代わりに:「その色、面白いね!どんな気持ちで使ったのかな?」
→ ポジティブな効果:子どもの意図を尊重し、自己表現を促進します。
2. 「うまく塗らなきゃダメだよ」
→ NG理由:完璧さを求める言葉は、子どもに過度なプレッシャーを与え、創造性を抑えつけてしまいます。
→ 代わりに:「塗り方が上手だね!楽しんで塗ってる感じが伝わってくるよ」
→ ポジティブな効果:過程を大切にし、子どもが自由に表現することをサポートします。
3. 「また同じキャラ?」
→ NG理由:子どもの「好き」を否定している印象を与えます。
→ 代わりに:「今日は何か違うところを塗った?」
→ ポジティブな効果:「同じキャラ」でも、違いに気づかせて工夫を促すことができます。
4. 「枠からはみ出してるよ」
→ NG理由:はみ出すこと自体を否定すると、自由な表現を制限してしまいます。
→ 代わりに:「思いっきり描けたね!その自由さがすごくいいよ」
→ ポジティブな効果:自由な表現を尊重し、創造力を育てます。
5. 「どうしてこの絵はこうなってるの?」
→ NG理由:子どもが「どうして?」と質問されると、答えることがプレッシャーになり、表現を楽しめなくなります。
→ 代わりに:「この絵、どんなお話があるのかな?」
→ ポジティブな効果:子どもの意図や気持ちに寄り添い、自己表現をサポートします。
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- 自己表現を尊重する言葉かけ:「その色、かっこいいね」
- 過程を褒める:「今日はどんな工夫をしたのかな?」
子どもが自由に表現できるようにサポートするためには、常にその過程を大切にし、結果に焦点を当てるよりも自分らしさを尊重することが大切です。言葉をかけることで、子どもは自信を持ち、さらに創造的な活動に取り組みやすくなります。特に自分の選択を尊重されていると感じることが、自己肯定感を高め、心理的な成長に繋がります。
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